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日本でのベビーテック普及のカギを握る「信頼できる第三者」の存在

いまから3年前の2016年、アメリカはラスベガスで毎年行われている、世界最大級の家電見本市「CES」にて、はじめて「BabyTech Awards」は開催されました。

「BabyTech」とは、「Baby(赤ちゃん)」「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語です。

「BabyTech Awrads」では、子育てや教育の手助けをしてくれる、優れたベビーテック商品が表彰されます。

そして、日本でも少しずつ認知が高まってきた「BabyTech」という言葉を、さらに盛り上げようと先日実施されたのが「BabyTech Award Japan 2019」です。

今回はその審査委員長であり、合わせて行われた眞鍋かをりさん、まあせんせいとのトークイベントではモデレーターも務めた、パパスマイル代表・永田にインタビュー。

トークイベントでの気づき、また「BabyTech Award Japan 2019」の主催など全体を通して感じた手応えや今後の展望について聞きました。

(聞き手:パパスマイルBLOG編集長・藤本けんたろう)


――トークイベント「パパ・ママ・保育者を助けるベビーテックって?!」では、1児のママであり、お仕事では子役のタレントさんたちとも接点のある眞鍋かをりさん、たくさんの保育現場で活躍されているまあせんせいという、永田さんとはまた立場の違ったお二人が登壇されました。そこでの気づきは、どういったものがありましたか?

永田:気づきとしては、保育当事者の方たちのベビーテックに対する「期待値の高さ」ですね。やっぱり、日頃から子供たちと触れている方々は、現場目線からの「こういうのがあったらいいな」っていうニーズがすごく明確にあって。そのなかで実際、既にいろんなベビーテック商品を試してるというお話もされてました。だからこそ、我々が表彰させていただいた商品に「BabyTech Award Japan」のマークがつくことの重みも、改めて感じました。お二人のようなベビーテック商品に期待していただいてる方々にとって、そのマークが信頼の証にならねばなと。

「BabyTech Award Japan 2019」のロゴ


――今回「BabyTech Award Japan 2019」の審査結果は、とても接戦だったと聞きました。

永田:表彰のときには、いろんな方から「審査の過程では、政治的なやり取りもあったんでしょ」って言われたんですけど、こっちはそういった政治的なことなしで、ガチの審査をやってますから!と言いたいです(笑)自分を含めて5人の審査員で、それぞれの持ち点を総合して順位をつける仕組みだったんですけど、誰か1人が投票するごとに、本当に目まぐるしく順位が変わっていって。部門によっては、大賞と優秀賞の差が1点だったり、優秀賞とそれ以降の商品との差が1点だったりもしました。

「BabyTech Award Japan 2019」での表彰の様子


――まさに紙一重という感じだったんですね。

永田:来年以降の改善点としては、商品エントリーのタイミングをもっと早くすることです。今回ベビーテック商品を応募してくださった方々は、実物とエントリーシートのみの形だったんですけど、やっぱりエントリーシートの書き方次第で、すごく印象が変わってしまう懸念もあって。エントリーシートとは別で、応募してくださった方に商品を直接プレゼンしていただく「プレゼンデー」のようなものも設けたほうが良さそうだなと思いました。

――1点を争う激しい審査だったこその改善案ですね。では最後に、トークショーや「BabyTech Award Japan 2019」の運営全体を通して感じた手応えと、今後の展望について教えてください。

永田:手応えは、ものすごくありました。例えば今回「BabyTech Award Japan 2019」で大賞と優秀賞に選ばせていただいた商品を、別会場のブースで展示していたんですけど、そのブースで配っていたチラシが、想定以上の早さで無くなったんです。慌てて追加のチラシを用意したくらいで。その会場では、我々以外にも各メーカーさんが自社の商品を展示していたにもかかわらず、たくさんの方が我々のブースに足を運んでくれました。そして、展示している商品を見比べながら「この商品とこの商品は、なにが違うんですか?」とか「こういうことがしたいんだけど、その機能が一番強いのはどこの会社ですか?」とかっていう質問がすごく多かったんです。

大賞・優秀賞受賞の商品が並んだ、パパスマイル社のブース


――みなさん、第三者の客観的な意見を求めてたんですね。

永田:消費者心理としては、比較検討して自分で納得をしたうえで、商品を買いたいじゃないですか。やっぱりベビーテックの分野でも、自社の商品を売るのとはまた違った、第三者的な立ち位置の企業が必要だなと。ということで、我々はベビーテック商品の導入を含めた、保育施設での業務改善コンサルティング事業を始めました。各現場での課題に対して、どの企業の商品が合っているのか、どういう補助金を使えるのかなどといった形で、お手伝いします。ただ、場合によっては「それわざわざベビーテック商品を導入しなくても、実は1人配置転換をするだけで解決するんじゃない?」といった、サービス導入以外のアドバイスも含めて、包括的に保育現場の支援を行っていければなと思います。

――トークショーでの話や、最後のブースでの話も含めて、ベビーテックにおける「信頼できる第三者」の存在はとても求められているなと感じました。本日はどうも、ありがとうございました!

最後まで読んでいただきありがとうございます! コーポレートサイト( https://www.papasmile.jp/ )と メディア『Baby Tech( https://babytech.jp/ )』も、ご興味ある方はぜひ覗いみてください!