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完璧な親が子どもを幼稚にする

昨今,世の中の余裕の無さからなのか,子どもが何か悪さをした時に,親への責任も容赦ないように感じています。
そのため,親自身も『完璧』を求めてしまったいるように思います。
しかし,小児科医のドナルド・ウィニコット(1896-1971)はこう言います。

よい子育ては,『ほどよい母親』によってなされる」と。
Perfectにgoodではなく,good enough。
完璧ではなく,ほどよくなのです。

【注意】これは原文から引き出しているので,子育ては母親がするという意味ではありません。現代では父親も含まれるでしょう。

なぜ,完璧な親ではダメなのか?
それは,完璧な親は子ども一切不快にさせないからです。

赤ちゃんは不快があれば泣いて,親へお世話を要求します。
それに対して親が完璧に対応していれば,赤ちゃんは万能感に満たされた状態が続くことになります。
つまり,「世の中は全て自分の思い通り」と思ったまま大きくなるということです。
だからこそ,親がたまに失敗することで,赤ちゃんは「世の中は自分の思い通りにならない」ということを知るのです。
それが,完璧ではなく,ほどよいという意味です。

赤ちゃんのお世話をすることは絶対に必要です。
お世話をしなければ生きられません。
しかし,完璧でなくていいのです。むしろ,完璧ではダメです。
失敗したら,どこかで挽回すればいいだけです。
親子で成長していきましょう。

まとめ

  • 完璧な親ではなく,ほどよい親であることが重要。

  • 完璧な親は,子どもに過剰な万能感を与えてしまう。

  • 親が失敗するからこそ,子どもは世の中が思い通りにならないことを知る。

【参考文献】
・東畑開人:聞く技術,聞いてもらう技術.ちくま新書

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