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私、安くみせません。

小説を読むのはあまり得意ではないけど、ひとつだけ大好きな本がある。

水野敬也著
運命の恋を叶えるスタンダール

父親が起こした大事件のおかげで、目立たぬように生きていた読書大好きな女性が運命の人(と勝手に思い込んでいる人)と出会い、一念発起して努力し、彼と結ばれるという話。

なんだよ、ベタな話だなとお思いでしょうか。

ストーリーに沿ってスタンダールの恋愛論がとても分かりやすく書かれたもので、水野氏お得意のリズム感のある文章で一気に読めます。

この本の中に、心がひっくり返るくらい納得した例え話が書かれていました。

全パクリだとやばそうなので、状況を変えて書きます。
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あなたは服屋に行って、「このTシャツください。」と言ったとする。

購入したあと、その場で店員が「よかった~、あのTシャツ売れた」と言っていたらどう思うか。

逆に、「このTシャツください」と言ったあと「こちら、最後の1点で先ほど予約が入りまして…代わりにこちらいかがですか?」と言われるとますます欲しくなる。

同じTシャツなのに、振る舞いを変えるだけで相手が感じる価値が全く異なる、という話。

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昨日、その効果をリアルに感じたので書いてみることにした。

以前、マッチングアプリで知り合った10歳くらい年上の男性と数ヶ月に一度会っている。(アプリは退会済)

ただ食事をして、仕事の話を聞いてもらうだけ。

いつも友人の飲み会に呼ばれている側だったので、今回は私が企画しようと思い、その方に久々に連絡した。

飲み会の提案をすると一気に返信が早くなりトントン拍子に日程が決まったのだけど、最後に彼はこう言った。

「つか、おじさんでもいいのかい?」と。

結構ガッカリした。そんな自信のなさ見せて欲しくなかった。本人はとても優しい方で、突然のお誘いにびっくりしたのと、気を使ってくれたのだと思う。

私が期待しすぎていて、「ごめんなさい忙しくてこの日程なら空けられるよ、お店は探しとくね」くらいまで言ってくれることを待っていたことにも気がついた。

仕事ができて、話を聞くのも上手な方なのに、自信のなさを見せてしまったらこんなにも魅力が霞んで見えてしまうなんて。


それで、私は固く決意した。
決して
「もう33歳だけど、いいの?」
「不美人だけど、いいの?」
とかその類の言葉を、言ってはならないと。

言うとしたらこうだ。

「(不美人ですけど)また会いたいと言われる確率は20代の頃から8割強です♡」

水野氏の本はプライム会員ならKindleで無料で読めるものもあります。本当に読んでて飽きないのでオススメです。

宣伝かよ。笑

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