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逃避行の最終章。

大学生になってからのこの2年。
その時間をわたしは「逃避行」と名付ける。



いつか、わたしの人生を振り返ったとき、その他とは異質である意味での現実から離れた期間だった、と思うだろう。有り得ないくらいたくさんの感情で溢れていた。


逃避行の記録

この2年間、私は毎日必ず日記を書いた。

いつかのわたしのために。

1日が積み重なって今があるということを忘れないために。


初めの頃は食べたものとかその日あったことを少し書くくらい。

それがいつからか、私の感情がびっしりと書かれるものになった。そのとき抱いた感情は生物なまもので出来事よりも忘れてしまいがちなことだと思う。忘れがちというよりも、上書きされがち、とした方がいいかもしれない。
例えば、大勢の前で話さなければならないとき、話す前はどうしようと思う気持ちが駆け巡るだろうが、話し終わってしまえばどんなふうに焦っていたのかを正確に思い出すことは困難だ。

だから私が日々書いているのは最早、日記ではなく感情ノートである。

感情を紙面へ吐き出すことが、心を管理するひとつの方法になり、忘れたくない大切なことも残すことができている。



逃避行の日々

この2年間、常に、心に生まれる得体の知れない恐怖と争い続けていた気がする。私に向けられる言葉と態度に一喜一憂し、何かに焦り、憔悴していた。
もちろん、それだけではなくて、心にぎゅっと、留めておきたい出会いと景色と記憶も数え切れないほどある。

逃避行の最終章

私は良くも悪くも未熟で無知だった。

どれだけ考えても何が正しいのか分からなかった。

思い出して身体が震えるたびに、その言葉が私の中に沈んでいった。

甦っては目の前が歪む、目と背中があった。


そんな私を受け入れることを拒否し続けたのは私だった。


ただひとつ、

人を粗末には決して扱わないこと

これだけは貫いてきたからこの2年間に後悔はない。


そして、

今は見返すことができないこの2年間の日記を見返すこと。

これが、今の私の目標。




女は賢い生き物なのよ
内なる心の声に従って

COMPARTMENT No.6



心の声に従って

わたしらしく、生きていきたい。



椿はその花をまるごと落とすからあまり縁起の良くない花とされているけれど、わたしは椿の生き方が好きだよ。








(アイキャッチはカエルの真似をしています。)

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