「夏のいでたち」のあとがき

お詫び

先日公開した『夏のいでたち』のあとがきを書くのに先立ちまして、

まずお詫びをせねばならないことがございます。

それは私の作品の更新頻度が非常に遅れていることです。

また、そのことを事前にご報告することなく実現してしまい、たくさんの方に不快な思いをさせてしまいました。

ツイッターのDMなどの方でもお怒りのご連絡をいくつも頂戴いたしました。

ご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳あり

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続幸せ殺人者(あとがき)

9.殺人者の未来

りんちゃんと、わたし。

かすみちゃんと、わたし。

小学生の考えなんて言うものは地球を持ち上げよう!という話と同じくらいに突飛で現実味がなく馬鹿らしい。しかし、当の本人はできる!という謎の心の余裕と自信を持って行動している。

でも、その馬鹿らしさは今のわたし達に必要なものでは無いのだろうか。わたしは何をするにも怖気付く人間に育ってしまった。りんちゃんとのことがあったから?い

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浪漫飛行と逃避行

0時30分、私は今から東京を出て、地元に帰る。
無職日記、第24話。今回は「4500円の浪漫飛行」4,500円は、夜行バスの乗車代金。

前職時代、領収書などを作る際に、4500円と記載したら「カンマ抜けてるよー!」と4,500円に訂正されていた。

ただ、夜行バスとは、就業する前の、金額表示にカンマが必要か必要でないかすら良く理解していなかった学生時代からの付き合いということもあり、4500円の

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敬意過剰なほどに

お辞儀は常に90度。相手の前では汗を一滴でも流せばマナー違反であるという認識を持たねばならない。『座っていいですよ』と三回言われるまでは決して座らない。常に上座下座を意識し、飲み会の席では相手のグラスがカラにならないように常に気を向けながらお酌の用意をせねばならない。
 マナーはいくらやってもやりすぎるということはない。『過激だ』とか『無駄だ』と意見する人間もちらほら見かける。でもそう言う奴に限っ

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『モノクロからの逃走』あとがき

本日の記事は『モノクロからの逃走』のあとがきでございます。
作品はこちら(↓)からご覧になれます。

この作品を通じて言いたかったこと

本編ではズバリ、『異常に見える人たちの意外な一面』を見せたかったです。
逆に『まともに見える人たちの異常な一面』を見せたかったです。
そしてこの二つを通じて『人間というのは誰しも良い面悪い面を持っている』ということと『人間の良い面しか見えていない、悪い面しか見え

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私は医者だ

「おまえに医学部は無理だ。あきらめろ」
家庭教師との授業の最後に言われたあまりに残酷なそのセリフ。あまりにはっきりとそう言われた。これほどにショックの大きい発言があるであろうか。一瞬で頭が真っ白になった。これまでの人生17年間全てを否定されたようなむなしさが工藤少年の中に沸き起こる。
「・・・ありがとうございました」
工藤少年はいつものように授業終わりのあいさつをする。だが当然のようにその口調は重

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リリのスープ 第十五章 落ち着かない朝

大会当日の朝は、雨がしとしとと降り続く、空模様の日だった。
リリも、ナディンもこの日のためにと、最高の食材を用意したかったが、そろえられるものには、
限度があり、やはり、いつもの自分たちのスタイルで行こうということになった。

昨晩から、浸しておいた乾燥した月桂樹と数種類のハーブ、そして
漁師の親方たちから贈られた鱈を早朝から煮込んでいた。
いつもどおりに起きてきたナディンは、まだ明け方前の部屋の

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リリのスープ 第八章  朝焼けと訪問者

朝がやってきて、陽が窓から差し込んでくると、リリもナディンもだれかれとも無く、起きだして、朝の支度を始めた。

自分たちで食べるものは、自分たちで、つくり、家の掃除や、片付けも、自分たちでする。
いままで、自由であることが、どんなことかわからなかったが、今こうして、自分たちの生活を省みると、何もないただの質素で、満ち足りていることが、自由だと感じられた。
決して、寝心地のいいベッドではないし、飾り

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リリのスープ 第七章 漁師小屋へ

海の町を離れてから、しばらく田舎道を進むと、見晴らしのいい高台に出た。
新鮮な空気と、緑と山々、そして、遠くに海が見渡せた。
いまやってきた海の町も見えた。
二人とも、黙ったまま、太陽の下で、伸びをして、自由を味わった。

「次は、どんな町に行きたいかしら」

ナディンが、聞くと、リリは、ん~と考えてから、

「やっぱり、大きな町に行ってみたいわ。どっか、大きくて、田舎町じゃない、素敵なところ」

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リリのスープ 第三章 深呼吸する風

家を出るとき、婦人は、ちょっとだけどと言って、干した野菜と、フルーツと、パンを持たせてくれた。
朝、キセルのおじいさんはいなかった。婦人だけが家にいるようだった。
もしかして、おじいさんや家族の人はもう畑にでもいっているのだろうかと、ナディンは思った。
リリも婦人にゆっくりお礼をいうと、助手席に乗り、ナディンは車を走らせた。
天気がよく、青空だった。
出発を早めたおかげで、道はそれほど混んでおらず

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