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純白のワンピースが真っ黒に染まった

人の嫌がることはしてはいけない。
幼い頃から言い続けられてきた教えを学生の頃は随分と律儀に守ってきた。そして、この教えは揺るぎないものであると思ってきたけれど、社会に出てから少し違うことに気づいた。


人の嫌がることはしてはいけない。
けれども、時として「自分の身を守る」時には使わざるを得ない、ということ。正義感強く生きていても、世の中には自分よりも知恵があって、人望があって、口が巧い人がたくさんいる。そういう人と巡り合ったとき、もちろん良い人であれば敵対することもない。でも、もし、万が一そうでない人であった場合は?
その正義感は、悲しいけれど役に立たなかった。

偽善者が嫌いだった。
嫌いだったはずなのに、社会に出てから何度偽善者となってきたんだろう。それに、偽善者ってどういう人のことを指すんだろう。もはや、何を持って偽善と判断するのかも、もう私にはわからない。


世渡り上手がうまくいっても、周りから羨望の眼差しで見られても、偽っていたら、そんなの尊敬できないって思ってた。でも、世の中そんな簡単に一つの言葉で言いくるめられないらしい。

もうきっと、「あ、偽善者だ!」と決めつけていた子どもの頃には戻れない。正義感をモットーに生きていたあの頃には戻れない。それが社会なんだよ、って?全貌もわかっていないのに。私は子どもと大人の中間地点に立ち続けているみたいだ。


いつもたくさんありがとうございますっ!