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精神科とミラー効果

ミラー効果:
超簡単に言うと、相手と同じような仕草や言動を取ると、相手からの親近感が湧くとか仲良くなれるとかそんな感じの心理効果。

高校生時代、誰がどこから聞いてきたのか、この「ミラー効果」が流行ったんよね。「これをやれば女にモテるぞー!」ってバカな友だちが言ってた。「吊り橋効果」が流行ったのも同じ時期だったと思う。

気になる女子とのメールのやり取りでは、相手と同じ絵文字を使うとか語尾をマネするとか、会話中には同じタイミングで髪をかき上げるとか水を飲むとか…

どれだけ効果があるのか分からんけど、こざかしく自分もやってた気がする。

で、

その「ミラー効果」ってのを、精神科で働いてると、無意識に実践してるな〜って感じるのね。そんで、当時の高校生の自分が効果を実感できなかったのと比較すると、いやこれって割とマジで効果あるよねっていう話。そんで結構色んな場面で応用できるよねっていう話。


case1:みんな大好き!躁状態のオラオラ親父!

新人スタッフの最も恐れるやつ。

オドオドしてたら、めちゃくちゃイライラされて、「なんやオラ!!」「話にならんわ!!」「キサマは俺の担当をするな!」と高リスクでブチギレられるやつ。

オラオラ親父に限らず、躁状態の人に共通する、「テンションが高い」「口調が早くてキツい」とか、「誇大妄想」とか「万能感」とか「支離滅裂」だったりとか。

こういう人たちって

同じ感じのテンションで、「おはようございます!!」「なるほどです!!」「それは大変でしたね!!」「マジですか!!」

って元気良く(かつ端的に)喋ってると、話の内容がどうとか関係なく、「コイツはまだ話の分かるやつだ」ってなってくれるんよね(比較的、ね…)。

逆に真逆のオドオドは1番ヤバイ。だから対応力に自信のない若手は、そこに気付かないと大変だと思う。


case2:しんどい、元気がない、抑うつ的なひと

言わずもがな、オラオラ親父のテンションで話してはいけない。話すのもしんどいんだから。

落ち着いた口調でゆっくり話すのが良いよね。

聞こえないくらいの声で話してもいいんじゃない?


case3:自己開示できないひととか

コミュニケーションが苦手な人、会話が苦手な人とか、対人関係や信頼関係がなかなか築けない人。こういう人も、無理に喋らせようとかせずに、相手に合わせて無口になっていいんじゃない?

まずは同じ空間で過ごす、とか、無言で同じ作業をする、とか、同じような雰囲気で過ごしてると割と関係が作れていくんよね。

相手と同じようにリラックスして、だらけた態度をしてもいいし、床に寝っ転がったり、なんだったら居眠りしちゃっても良いんじゃないかと思ってる。


case4:医療者への不信感があるひと

同調する。

「いや、ホント医療の人ってそういうとこあるよね!」って、自分たちの首を絞めに行ってもいいんじゃないかと。

全員が全員、この対応するとヤバイけど、1人でも味方に感じてくれる医療者がいると、通訳替わりにもなるし、めちゃくちゃスムーズに不信感が払拭されたりもする。



ということで

書くのがめんどくさくなってきた。

めちゃくちゃ当たり前で、基本的な精神科ての対応について書いたんだけど、いま自分に身についた「精神科での対応力」って高校時代に聞いた「ミラー効果」で全部説明できそうだなぁって思っただけの話です。

要は教科書によく載ってる「共感」なんだけど。

「共感」をどう表現するかって感じかな。「共感」に至るまでの過程かもしれない。


がんばれ精神科1年生…!

(●´ω`●)

読んで下さってありがとうございます☆