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作品と植物の話し

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ひかり。

ひかり。

冬のひかりは どこかおごそかで、やわらかなひかりに照らされ 綿毛や枯葉が様々な色を見せてくれ、冬の野山にも色彩が溢れていた。

ああ、美しいなと思った。

早朝や夕刻の 移り変わる空や雲の色を見てるときのような、広く大きくあたたかなものに包まれてるような感覚を憶え、しばらく見入ってました。

PlantsCalendarポストカード

PlantsCalendarポストカード



季節のうつろいとともにある、1年366種類 PlantsCalendarのカードがオンラインでお求めいただけるようになりました。

現在PlantsCalendarは、愛知県 豊橋のカフェutatane banané.(うたたねばなね)さんでのみお取扱いいただいてます。メッセージカードとしてお求めいただいたり、記念日の数字をお部屋にディスプレイしていただいてる方が多いそうです。厚手の手触りのよ

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朽ちゆくもの

朽ちゆくもの



冬の時期、PlantsCalendarをつくりながら感じていたことは、植物が朽ちてゆく姿もまた美しいということ。

朽ちてゆく姿も美しいと感じられるのは、精一杯生きたその時間のなかに純粋さというものが内包されているからではないかと最近は思う。

ひとが歳を重ね、よぼよぼになっていくとき、それを美しいと言うひとはほとんどいない。ひとは歳を重ね、生活というもののなかに身を置くことで、知らず知らずの

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リースの話し

リースの話し



季節はずれの話しだけれど、クリスマス前には簡単なリースをつくります。アトリエ近くの森を歩いて みつけた植物で。

たいていはベースになるツル植物で輪をつくり、ありあわせのものでシンプルに飾りつけをします。昨年は山ブドウのツルと白く塗った枯葉でリースをつくりました。

冬のアトリエには 大きな枯葉や枯れ枝なども転がっていて、そんな空間に身を置くとなぜか気持ちが落ち着くんですよね。

しんとした冷

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PlantsCalendar ポストカード

PlantsCalendar ポストカード



utatane banané.さんより、PlantsCalendarのポストカードが僕のもとへも届きました。使い方は自由です。誕生日のメッセージカードに、季節の便りに、このカードを通してどんなシーンが広がっていくのだろう。もし素敵な出来事があったら知らせてもらえたら嬉しいです。

一緒に送っていただいた、お店のココアパウダーも最高に美味しかった。寒い今の時期、ちょっとした幸せを感じて癒されまし

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PlantsCalendarのカードが店頭に並びました。

PlantsCalendarのカードが店頭に並びました。



なにかを続けていくには、自分っていうものを脇に置いたところに、ひとつ強い思いがないとなかなか難しい。

なんでもない日の始まりが、ちょっとだけ穏やかなものになったらいい、ずいぶん前になるけれど、PlantsCalendarをつくり続けた一年は、そんなことを思いました。

植物で彩られた一年366種類の数字たち。
四季の流れを感じられるよう、毎日ひとつずつアトリエ近くの野山で摘んだ草花でつくりま

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あたたかな光。

あたたかな光。

12月とは思えないあたたかな日、自転車でアトリエ近くの山々を走ってきました、ゆっくりと季節の移り変わりを楽しむように。

枯れていく植物たちの立ち姿も美しく、光に照らされたその様をしばらく見入っていました。

本格的な冬へとむかっていく今頃の時期、これからどうやって数字を制作していけばいいのか、悩んでたのを思い出します。

さて、ひとつお知らせがあります。年末へむけて、とあるお店の店頭に並べるため

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育てる

育てる

植物が好きになったのは、一人暮らしを始めてからのことだ。当時交際していた女性が、僕の殺風景で何もない部屋に見かねて、鉢植えのミントをプレゼントしてくれたのが始まりです。

それまで何かの世話をするということがほとんどなかったせいか、そのミントがとても愛おしく思え、愛情をもって育てていた記憶があります。とてもきれいなグリーンだった。

自分のことばかりではなく、何かの世話をするということがこんなにも

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時を経て味わい深くなるもの。

時を経て味わい深くなるもの。

時を経て、味わい深く愛着も深くなっていくものがある。無垢材で作られた家具や皮製品、気に入ってる万年筆や植木鉢などなど。

このカレンダーには曜日の表示がない。1年限りではなく、毎年使ってもらえたらという思いがあったから。最初から頭にあったのは、植物標本のようなイメージでした。毎年使っているうちに、色もあせ、黄ばみもでき、ボロボロにもなり、使う人それぞれのカレンダーに変化していく。そんな古びた状態が

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繊細な形。

繊細な形。

普段の生活で、草花全体としての美しさや華やかさに目がとまり感動するということはあっても、なかなか細部にまで目を凝らすということは少ないと思います。

写真に撮って細部をよく見てみると、そこに思いもしなかった造形の美しさや構造の複雑さを発見します。人には造りえない、そんな美しく繊細な生命としての集まりが、植物の存在としての美しさにも繋がり、永遠に保たれることなく変化し続け、朽ちてはまた花開く、その一

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今週の花、そして花が咲くということ。

今週の花、そして花が咲くということ。

今年も白い芍薬が花をひろげ、1週間の始まりに作業場へいけました。窓からの風とともに新しい香りと空気が空間を満たしてくれます。花が咲くということは普通のようで普通ではなくて、毎年のことながら、心に喜びを与え励ましてくれます。花開いたときの晴れやかさといったら。

一日遅れになってしまいますが、昨日はニゲラを使った数字でした。数年前にどこかから運ばれた種から1本の花が咲き、今ではこぼれ種からほんとにた

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ウェブマガジン「haconiwa/箱庭」で植物カレンダーをご紹介いただきました。

ウェブマガジン「haconiwa/箱庭」で植物カレンダーをご紹介いただきました。

女子クリエイターのためのライフスタイルつくりマガジン「haconiwa/箱庭」で、植物カレンダーをご紹介いただきました。

※「箱庭」はウェブクリエイター、デザイナー、編集者などの女子クリエイターの方々が、アート&デザイン/旅/カメラ/雑貨/本/ローカルなど日々気になるモノやコトを発信しているウェブマガジンです。

数字を作り始めてから完成まで1年、紙の日めくりにとりかかってからもうじき1年と、あ

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今週の花

今週の花

1週間の始まりに、散歩道や庭で見かけた草花を作業場にいける。豪華なものでなくていい、そのときに惹かれた小さな野の花や育てている花だ。ちょっとしたことで空気が変わる、さあ今週も、、と思う。

1年を通して

1年を通して

昨年の8月13日から始めた植物カレンダー。

なんでもない日の始まりがちょっとだけ穏やかなものになったらいいという思いを一つ一つの数字にこめ、四季の流れを感じられるよう 1年をかけてコツコツ作り続けました。

作り始めた当初は、はたして366種類もの数字を作り続けることができるのか、という思いももちろんありましたが、緑が少ない冬には 冬らしい枯れ色の落ち着いた数字が生まれ、春には春の、夏には夏の、

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