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『感じる心と体と存在と』

暖かい風が吹き抜ける道すがら

今いる場所で暑さ冷たさを感じ

街角にある扉の方へ心を傾けて

行き交う香りを嗅ぎ分けながら

消えそうな己の存在を確かめる


無味無臭なもので消し去っても

塊から抜け出し目前に姿を現す

壁や扉を通り抜け半透明なもの

粘土細工のように元通り形作る

有機物として手懐け受け入れる



四六時中存在理由を問い続けて

四方八方様々な角度から見つめ

ありのままの姿を街の中に晒し

時間が過ぎるのをじっと待って

誰かが操縦桿を倒して捕まえる



「やっと見つけた」

「もう、隠れる必要はない」

「ありのまま、そのままでいい」


過ぎ去ってしまった過去を片隅に

もう離さないと、言わんばかりに



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