いびつな愛のカタチ #13
数日後。ある日、恩師から大学ではなくどこか別の、外のスタジオでレッスンを行うとの連絡を頂いたので、僕は取り組んでいた曲をいくつか持参し、楽器を背負い、そのスタジオへと向かった。
先生とは、事件の日以来の再会だった。開口一番に僕はすぐにリサイタルの件を謝ろうとしたが、 すぐに、
「じゃあとりあえず、あの曲のあそこの部分から続き吹いてみて?」
と、以前からレッスンをしてもらっていたエチュードを吹くようにと指示を受けた。謝罪を言うタイミングを一旦失ってし