【1日1文献】横須賀市における地域リハビリテーション活動支援事業を活用した、理学療法士の地域への働きかけについて#地域リハビリテーション#地域包括支援センター#通いの場

参考文献:横須賀市における地域リハビリテーション活動支援事業を活用した、理学療法士の地域への働きかけについて
筆者:芝原 修司
発行日:2021年
掲載元:第53回日本理学療法学術大会 抄録集
検索方法:インターネット
キーワード:地域リハビリテーション活動支援事業地域包括支援センター通いの場

【はじめに・目的】
・介護予防活動を地域に展開するため、厚生労働省は週1回の介護予防活動を行う「通いの場」を推奨している。
・横須賀市では、平成28年度から、リハビリテーション専門職派遣事業(以下リハ職派遣事業という。)を実施し、医療機関などのリハ職が、介護予防活動の間接的支援として地域の町内会に働きかけて、介護予防教室を実施している。
・リハ職派遣事業を実施することで、市内に新たな通いの場が創設されることと、地域包括支援センター(以下、地域包括という)職員とリハビリテーション関連職種の連携を図ることを目的としている

【方法】
・年度毎に、リハ職派遣事業を実施できる医療機関等を2か所選択し、協力を求めた。
・また、各派遣機関の所在地を管轄する地域包括にも協力を求めた。そののち、働きかけをする町内会を市と地域包括で選択し、該当する町内会長に事業の趣旨説明を実施して、「通いの場」の運営協力を求めた。
・なお、リハ職派遣事業の枠組みは、①町内会が主催する「通いの場」を、週1回の頻度で開催すること、②実施内容は、虚弱者でも可能な運動プログラムを考案すること、③そのプログラムを参加者に示し、派遣以外の時にも自律的に実行できる方策を考えること。④事業期間は6か月とし、働きかけ回数は、28年度は2回、29年度は6回とした。
・なお、⑤介入効果の判定として、教室の前後で体力測定を実施した。
・また、関係職種間の情報共有のためにリハビリテーション専門職派遣連絡会を年1回開催した。

【結果】
・平成28年度は、業務委託機関数2か所、派遣回数4回、通いの場参加者延人数85人であった。
・平成29年度は、業務委託機関数2か所 派遣回数12回、通いの場参加者延人数231人であった。
・28年度分リハビリテーション専門職派遣連絡会参加者25人であった。

【結論】
・市内に新たな通いの場が創設されることについては、本事業で介入した町内会4カ所とも、現在も週1回の活動を継続している。
・4カ所のうち、2か所は新たに運動を開始した会場である。
・他の2か所は、今までの活動に加えて指導を受けた体操を継続している。
・派遣時以外に自律的に運動を継続できるように、運動DVDを作成した派遣機関もあり、継続に効果的であった。
・また、リハ職派遣事業により、地域包括と派遣機関の連携ができたことで、地域包括が他の町内会に介入するときにも、派遣機関と協力体制をとることができるようになった。
・地域包括とリハビリテーション関連職種の連携に効果があったと感じている。

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/46S1/0/46S1_G-140_1/_pdf/-char/ja 

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