猫派

人形劇歴 十年以上  猫同居歴 それ以上  人形劇ができて傍らに猫がいて家族や友達と…

猫派

人形劇歴 十年以上  猫同居歴 それ以上  人形劇ができて傍らに猫がいて家族や友達と慎ましく生きていければ文句ナシ

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固定された記事

はじめに

人形劇、人形操演に関するあれやこれやを書きます。 と言っても、糸操り(マリオネット)はやったことがありません。 棒人形と手袋人形のみです。 世の中の99.999%の方…

猫派
2年前
73

からっぽの器(うつわ)

からっぽの器が歩いている 表現系のレッスン中、そう感じたんだ。 「常ならざる人、心を失ってしまった人になってみなさい」 そう言われた時に、わかったんだ。 この人…

猫派
8時間前
1

面をつけた感覚

能で能面をつけると動きの感覚が変わるんだ。 ガチャガチャしない動きになる というか、ガチャガチャ動けなくなる。 この静けさをたたえた感じが、人形でも大切なんだ。…

猫派
1日前
2

弓は常に引かれている

熊みたいなんだ、刀禅の先生や先輩方は。 蜂蜜食べたり、居間のお父さんみたいにだらけている熊じゃなくて 獲物と対峙している熊。 一撃を繰り出す寸前の熊。 熊体勢っ…

猫派
4日前
2

手の内の秘密

「手がまとめられない人は、身体がまとめられないんですよ」 そんなわけ……あるのかな? 揺腕法講座 私は半信半疑で、手の内を先生の おっしゃる状態にした。 (詳細…

猫派
7日前
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rotondaひそかに乗ってるんだ

体幹内操法の先生が開発されたバランスボード 『球swing_rotonda』 今でも毎日乗ってるんだ。 ロトンダがあると動きの確かめ算ができる。 計算して出た答えが正しいかど…

猫派
7日前
2

寄りかかる癖

動作術のお稽古で接地感覚を高めていたら 自分の、寄りかかり癖が見えてきた。 寄りかかるって、自分で立つことを放棄してしまうってことなんだ。 寄りかかりが発生する…

猫派
8日前
3

照準をあわせる

刀禅同好会のお稽古 点と点 2点の照準をあわせると、身体の中に面が形成される面が内在する身体は強くなる。 点 1点で照準をあわせても、面は生まれない。 身体の強度…

猫派
10日前
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遠山の目付け

剣術で「遠山の目付け」という言葉がある。 遠くの山を眺めるような目で観なさいということなんだけど、 私は長いこと、遠山の目付けがよくわからなかった。 遠山の目付…

猫派
12日前
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ムラのない動き

今週は、偶然が重なって刀禅週間になった。 一昨々日も昨日も今日も、刀禅のお稽古さ。 なんでこんなに刀禅やってるんだ、私? ……申し込んでいるのは自分なんだけどさ…

猫派
2週間前
4

根をはやす

「なんか抜けてるんだよな」 昔、表現系のレッスンで言われたっけ。 (そんな事言われても、私抜いてるつもりないですよ)って思ったな、その時。 あれは何年前の話だっ…

猫派
2週間前
6

顔の中

日本人に多く見られる ぎこちない笑顔と、 外国人に多く見られる こなれた笑顔の違いを 体幹内操法の先生が解説してくださった。 「ここを使っているんだよ」 (具体的な…

猫派
2週間前
1

無意識のつくろい

自分の動きを確認しようとする時って ちょっと お化粧してしまうんだ。 表面を取り繕って、左右均等に動いてる風にして 自分を誤魔化すんだ。 「うんうん、大体左右均等…

猫派
3週間前
4

人形は遠くにいる

ギュッと胴串を握りしめれば握りしめるほど、 離れた場所で構えていたとしても 人形が、体感として自分の近くに来てしまう。 これはダメなんだ。 人形が、体感として遠く…

猫派
3週間前
2

人形は摺足(すりあし)で歩いている

人間が、摺足しながら人形を遣うわけではありません。 人形が、上下動せずに横スライドで歩くわけでもありません。 人形が上下動しながら歩く時に、 常に摺足感覚が内在…

猫派
3週間前
5

色気のある線

「真横に進むことは、ないとは言いませんが まずないと思ってください」 能の先生が教えてくださった。 能の仕舞で横に進んで行くときもね、 舞台の上で少し前に進みなが…

猫派
3週間前
4
はじめに

はじめに

人形劇、人形操演に関するあれやこれやを書きます。

と言っても、糸操り(マリオネット)はやったことがありません。

棒人形と手袋人形のみです。

世の中の99.999%の方には、全く興味のない話になるでしょう。

こうかな、ああかなと書き散らしますが、あくまで一つの考え方、one of themです。

何がしたいのかによって必要な方法は変わりますし、私が良いと感じた方法が、他の方にも同じ効果をも

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からっぽの器(うつわ)

からっぽの器が歩いている

表現系のレッスン中、そう感じたんだ。

「常ならざる人、心を失ってしまった人になってみなさい」

そう言われた時に、わかったんだ。

この人は身体の中にいないって。

この人は、身体の外にいる。

この身体は抜け殻だって。

通常の時でも、何かに心を奪われることはあるよ。

でも、心が外に引っ張られても、身体の中に自分がいるの。

99%外に行ってしまっていても、1%は

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面をつけた感覚

能で能面をつけると動きの感覚が変わるんだ。

ガチャガチャしない動きになる

というか、ガチャガチャ動けなくなる。

この静けさをたたえた感じが、人形でも大切なんだ。

でも、なんで動きの感覚が変わるんだろう?

面をつけると水平が崩せなくなる

というか崩したくなくなる。

身体の中に水平線が広がるから

動きの質が変化するのかもしれない。

弓は常に引かれている

熊みたいなんだ、刀禅の先生や先輩方は。

蜂蜜食べたり、居間のお父さんみたいにだらけている熊じゃなくて

獲物と対峙している熊。

一撃を繰り出す寸前の熊。

熊体勢って、世間で言ういわゆる「良い姿勢」には
見えない。

ダンスの決めポーズみたいな格好良さはない。

「良い姿勢」が良い姿勢なんでしょ?

と思って生きてきた私は、ついつい「良い姿勢」をとってしまう。

でも、同好会の先生の説明で少し

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手の内の秘密

「手がまとめられない人は、身体がまとめられないんですよ」

そんなわけ……あるのかな?

揺腕法講座

私は半信半疑で、手の内を先生の おっしゃる状態にした。

(詳細は講座の先生にお尋ねください)

身体の中で、なにかとなにかの引っ張りあいが
はじまった。

手の内の線をつなげる感じのことをしているんだけどさ

線がつながっていないと、
糸の切れたマリオネットの糸を引いてる感覚なんだ。

糸の先

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rotondaひそかに乗ってるんだ

体幹内操法の先生が開発されたバランスボード
『球swing_rotonda』
今でも毎日乗ってるんだ。

ロトンダがあると動きの確かめ算ができる。

計算して出た答えが正しいかどうか、逆算したりして
検証するじゃないですか。

ロトンダから落ちて上ってを繰り返していると
なんとなくわかるんだ
自分の中心が、どこにいないといけないのかが。

ぼーっと座っている時も
(ああ、今の身体はロトンダから落ち

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寄りかかる癖

動作術のお稽古で接地感覚を高めていたら

自分の、寄りかかり癖が見えてきた。

寄りかかるって、自分で立つことを放棄してしまうってことなんだ。

寄りかかりが発生すると、お尻や腰や肩から重さが抜けていく。
重さが足底に到達しないで、なくなってしまう。

そうすると上半身と下半身が分かれてしまう。
何かの抜けた腕脚になる。

腕や脚が、単なる棒になっちゃう感じかな。
梃子の棒になっちゃうの。

寄り

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照準をあわせる

刀禅同好会のお稽古

点と点

2点の照準をあわせると、身体の中に面が形成される面が内在する身体は強くなる。



1点で照準をあわせても、面は生まれない。
身体の強度は高まらない。

照準は、水平方向だけじゃない。
垂直方向にもある。

私は、特に垂直方向の照準が全然あっていなかった。

垂直方向の照準をあわせる必要があるなんて
思ってもいなかった。

偏身(ひとえみ)の時、
なんで私の身体は

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遠山の目付け

剣術で「遠山の目付け」という言葉がある。

遠くの山を眺めるような目で観なさいということなんだけど、

私は長いこと、遠山の目付けがよくわからなかった。

遠山の目付けをしても
ただ単に目つきの悪い人になるだけだった。

でも最近、「遠山の目付け」でやらせたいのはこういうことかな?と思うようになった。

私が「遠山の目付け」をしてもピンとこなかったのは
首が折れていたからだ。
(本当に折れてるわけ

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ムラのない動き

今週は、偶然が重なって刀禅週間になった。
一昨々日も昨日も今日も、刀禅のお稽古さ。

なんでこんなに刀禅やってるんだ、私?

……申し込んでいるのは自分なんだけどさ。

今日のお稽古では、一線上を歩いた。

歩きながら思ったよ。

(ハイハイ、ムラのない動きをさせたいのね)

(そこまでして、動きのムラを消したいのね
こんちくしょうめ)

日常生活の動きは、ムラと偏りと断絶に満ちている。

動きと

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根をはやす

「なんか抜けてるんだよな」

昔、表現系のレッスンで言われたっけ。

(そんな事言われても、私抜いてるつもりないですよ)って思ったな、その時。

あれは何年前の話だったろう?

その時は、自分が抜けているなんて思えなかった。
圧の抜けた身体であることに気づけなかった。

でも、刀禅同好会のお稽古で、
アーチ構造を内在している立ち方を丁寧に教えていただいたら、

(あ、私抜けてるわ)ってわかったんだ

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顔の中

日本人に多く見られる ぎこちない笑顔と、
外国人に多く見られる こなれた笑顔の違いを
体幹内操法の先生が解説してくださった。

「ここを使っているんだよ」

(具体的な場所は先生にお尋ねください)

それは、顔の中だった。

そこを使うと、下顎が自由になる。

固くてぎこちない笑顔だと、下顎が固まって
喋るのが億劫になるけど

この笑顔は そうならないな。

なるほど、ここが広がっていて下顎がフリ

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無意識のつくろい

自分の動きを確認しようとする時って
ちょっと お化粧してしまうんだ。

表面を取り繕って、左右均等に動いてる風にして
自分を誤魔化すんだ。

「うんうん、大体左右均等だぞ」

代償動作とかで帳尻をあわせるんですよ。

本当にわからなかった。

施術を受けるまで
こんなに右側に偏っていたなんて。

多分、先生の手によって、
スタート地点をずらさない状態から、右側左側を動かしたから、差が明確になったの

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人形は遠くにいる

ギュッと胴串を握りしめれば握りしめるほど、
離れた場所で構えていたとしても
人形が、体感として自分の近くに来てしまう。

これはダメなんだ。

人形が、体感として遠くにいる状態がいいんだ。

人形が遠くにいる時の感覚は、
傘や箒の柄を手のひらにのせてバランスを取っている
感じと似ている。

先輩にも昔
「傘でバランス取っている感じだよ」って
教えていただいた。

それはもしかしたら、
胴串を握って

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人形は摺足(すりあし)で歩いている

人間が、摺足しながら人形を遣うわけではありません。

人形が、上下動せずに横スライドで歩くわけでもありません。

人形が上下動しながら歩く時に、
常に摺足感覚が内在しているということです。

摺足のお稽古中、摺ることを忘れ去る私に
先生がおっしゃった。

「今は初心者だから、地面の下まで掘る感覚で摺ってもいいです」

「慣れてきたら、床の上に薄紙1枚置いた上を
摺る感覚にしていきますけど」

人形

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色気のある線

「真横に進むことは、ないとは言いませんが
まずないと思ってください」

能の先生が教えてくださった。

能の仕舞で横に進んで行くときもね、
舞台の上で少し前に進みながら横に行くの。

前に行くことなしに、真横に進むことは ほぼないんだって。

人形の自主練中
そのことを試していたんだ。

真横に進むとね、味も素っ気もない。
なんかつまらない。

斜め前に進んで行くとね、なんか面白いんだ。
推進力を

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