記事一覧
からっぽの器(うつわ)
からっぽの器が歩いている
表現系のレッスン中、そう感じたんだ。
「常ならざる人、心を失ってしまった人になってみなさい」
そう言われた時に、わかったんだ。
この人は身体の中にいないって。
この人は、身体の外にいる。
この身体は抜け殻だって。
通常の時でも、何かに心を奪われることはあるよ。
でも、心が外に引っ張られても、身体の中に自分がいるの。
99%外に行ってしまっていても、1%は
弓は常に引かれている
熊みたいなんだ、刀禅の先生や先輩方は。
蜂蜜食べたり、居間のお父さんみたいにだらけている熊じゃなくて
獲物と対峙している熊。
一撃を繰り出す寸前の熊。
熊体勢って、世間で言ういわゆる「良い姿勢」には
見えない。
ダンスの決めポーズみたいな格好良さはない。
「良い姿勢」が良い姿勢なんでしょ?
と思って生きてきた私は、ついつい「良い姿勢」をとってしまう。
でも、同好会の先生の説明で少し
rotondaひそかに乗ってるんだ
体幹内操法の先生が開発されたバランスボード
『球swing_rotonda』
今でも毎日乗ってるんだ。
ロトンダがあると動きの確かめ算ができる。
計算して出た答えが正しいかどうか、逆算したりして
検証するじゃないですか。
ロトンダから落ちて上ってを繰り返していると
なんとなくわかるんだ
自分の中心が、どこにいないといけないのかが。
ぼーっと座っている時も
(ああ、今の身体はロトンダから落ち
人形は摺足(すりあし)で歩いている
人間が、摺足しながら人形を遣うわけではありません。
人形が、上下動せずに横スライドで歩くわけでもありません。
人形が上下動しながら歩く時に、
常に摺足感覚が内在しているということです。
摺足のお稽古中、摺ることを忘れ去る私に
先生がおっしゃった。
「今は初心者だから、地面の下まで掘る感覚で摺ってもいいです」
「慣れてきたら、床の上に薄紙1枚置いた上を
摺る感覚にしていきますけど」
人形