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夢は外国人

ある思春期の若かりし時、世の中には一夫多妻の国があるという事を知った。
(まあ今思うと昔の日本もそうだけど)

え?1人の夫と1人の妻って全人類のルールじゃないんだ!国のルールなんだ!と衝撃が走った。
え?じゃあ何?「3年目の浮気」とか歌ってもポカーンな訳?
え?じゃあ今のルールはただ単に日本の中だけのルールなの?誰が作ったの?
常識ってなに?まで発展し、処理能力が低い脳みそは停止する。
(追求する集中力を持っていないため、だいたいぼんやり思って脳内にフワフワと浮かんでいる)

子供の頃はガイジン(外国人)と言ったら、アメリカ人の白人の事だと思っていた。(戦後からのギブミーチョコレート的なイメージからだったのかしら?その他の国の人は中国人やロシア人とか国名をつけたり、黒人の人は全部アフリカ人と言っていた)

たしか中学の時、部活の練習試合か何かでみんなで電車に乗ったら、数人の白人の人達が乗っていたので興味本位で「ハロー」と言って声をかけた。
そのあと「ウエアーアーユーフローム」と聞いたと思う。
そしたら「どこだと思う?」(日本語で)と聞かれて「アメリカ?」と言ったらその人が仲間に「ほらね」みたいなことを言って「違うよオーストラリアだよ。日本人はみんなアメリカ人っていうんだよ」といわれた。

ハッとした。

知らず知らずにそうだと思っていた事ってたくさんある。

外に興味があったQQ女はいつからか外国に憧れた。
勉強嫌いの私も中学の時からはじまる英語はわりと好きだった。
(高校は国際コミュニケーション科というところに入るがいきなり難しい授業になりキャパの小さな頭は撃沈。ほぼ寝て過ごすことになる(笑))

引っ越しの時に見つけた学生時代の文集みたいなのに、将来の夢の欄に「外人になる」と書いてあった笑
当時は何を思ってそう書いたのか覚えてないけど、今思うと20歳でNYに行きそこから約2年半くらい暮らした時、その夢は叶っている。
アメリカに住んでいる外国人になったのだ!(そういう意味だったのか?子供のQQ女よ)

NYには私が思っていたガイジンだけでなく世界中の国の人たちが集まり暮らしていた。
私が生まれて育った所だけの常識をはるかに超えた所で時間を過ごすのは刺激的で楽しかった。これが自由か🗽と思ったものだ。

でもしばらく暮らしていきその暮らしが常識になると、私は孤独で自分の無知と小ささを知った。
何の武器も持たずに行ったNYにコテンパにやられたのだった。

自分ってなに?育ってきた日本ってなに?
常識ってなに?自由ってなに?
と外から自分の中に向いていく。


頭の中ではスティングの
「English man in New York」がながれ、
どこまでいっても
I'm an alien (異邦人)なんだと思ったのだった。

https://m.youtube.com/watch?v=PXnrMNK-A8M

時は四半世紀がたち、外国人に憧れたQQ女は色々な所を巡って生まれて育った岐阜に戻ってきた。

未だにたいした武器は持っていないが、外国人の目でものを見るという小さなスイッチを手に入れた。
あ、あと日本に住んでる外国人にリスペクトの気持ちも。

ここは教育されてきた常識が近いので説明しなくてもわかる事が多いけど、基本的には自分以外全員がガイジンと思っている。

近い存在でも結局はなんでも聞いたり話したりしないとわからないんだなという事がわかっただけ良しとしよう。

さて今や最も近い存在、ご飯担当のQQ男に今日私が食べたいものを訴えてきますか。
何でも言わないと伝わらないですからね〜


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