渡邊未帆 Miho Watanabe
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渡邊未帆 プロフィール
小さい頃、ジャズピアニストをしていた祖母に音楽を教わり、音楽の道を志すことに決めました。9年間の大学生生活を過ごしたのち、大学の助手、非常勤講師、ラジオの音楽番組のディレクター、音楽雑誌や書籍の編集・執筆、舞台の音楽ドラマトゥルクといった仕事をし、旅に出たり、自主企画でイベントやライブをしたりしてきました。人として、音楽の「実践―表現―探究」を切り離さずに生きていきたいと思っています。
略歴
仕事には追われず追い越そう
新しい季節を迎えるみなさま、ご入学、ご進級、ご入社etc…おめでとうございます。渡邊未帆です。マグリブとカリブの旅の記録を書きたいとnoteを立ち上げたのは2019年、その後コロナ禍を経て旅に出られず、関西に引っ越して生活リズムが変わって、日々の雑事に追われてついついこのnoteを放置しておりました。2023年4月1日に立てた目標は「仕事には追われずに追い越そう」。ということで、ここで日々のインプ
もっとみるUNPOPULAR POPー脱マスメディア時代のポピュラーカルチャー
2020年2月8日(土)京都精華大学にて「UNPOPULAR POP〜脱マスメディア時代のポピュラーカルチャー」というとっても面白そうなシンポジウムに参加します。私はマグリブ音楽についてお話することになりました。ぜひどうぞ。
UNPOPULAR POPー脱マスメディア時代のポピュラーカルチャー
2020年2月8日(土)京都精華大学黎明館L101教室
下記詳細↓
新年のご挨拶 2020年
あけましておめでとうございます。
記事をアップせぬまま保存…ということを繰り返して、昨年の記事アップは7本!
2019年は6月にカリブ海のフランス海外圏マルチニークとグアドループに行き、後半はハイチの音楽についての原稿に取り組んでいました。
「マグリブ中毒者たちの告白」と名付けたこのnoteにカリブ海のことを書いていいのかと迷いましたが、2020年は「マグリブ・カリブ中毒者たちの告白」と
ジャマ・エル・フナ広場の話し言葉
2019年10月1日からテレビ放送で「アラビーヤ・シャベリーヤ」がスタートするそう!なんとモロッコ・アンミーヤ(方言)!しかも特にマラケシュを中心に話されている言葉とのこと。日本ではフスハー(正則アラビア語、書き言葉)を学べる機会はあっても、なかなかアンミーヤ(話し言葉)を教えてもらえる機会は見つけられなかった。
(写真は2018年2月マラケシュ、ジャマ・エル・フナ広場)
フスハーを少し使える
値札のない買い物@ジェルバ島
チュニジアやモロッコでの買い物、スーパーの品物には値札がついているけれど、露天やお土産物やさんの品物には値札がついていない。観光客相手のお土産物屋さんで「これいくらですか?」と聞くと「いくらなら買う?」と逆に聞かれる。チュニジアの観光地ジェルバ島で気づいたこと。
「いくらなら買う?ギブ・ミー・ユア・プライス」と聞かれたら、ここで遠慮する必要はないようだ。自分自身が買ってもいいと思う金額の半額以下
新年度になったので一度ご挨拶。
2019年度も早稲田大学法学部木曜5限「芸術論1A(現代音楽論)」(前期オープン科目)、月曜4限「表象文化研究入門」(オムニバス授業の3回分担当)、木曜4限「教養演習(現代音楽)」(後期のゼミ)担当します。
ミュージックバードThe Classicチャンネルでは、番組デレクターとして、クラシック音楽界の旬をテーマごとにご紹介する「ウィークエンド・スペシャル」という毎週日曜日放送の4時間番組と、ト
断片にしかなり得ない記録ー千夜一夜物語とブライオン・ガイシンによるジャジューカ録音
写真はジャジューカ村2017©️Miho Watanabe
このnote、始まって早々に更新が滞っている。途中まで書いては下書き保存しているのが何片かあって、完成形を目指すとどうしても投稿ボタンを押すことができない。それではいつまで経っても更新できないだろう。「続きはまた明日」という『千夜一夜物語 ألف ليلة وليلة』方式にすればいいということに気づいた。そうやってシェヘラザードは処刑
ベンディールークスクスざるか?フレームドラムか?
「チュニジアの大阪」の異名を持つチュニジア第二の都市、スファックス旧市街のスーク(市場)は、観光客用のお土産物屋はほとんどなくて、もっぱら地元住民のための洋服、日用品、野菜、果物、魚、肉、乳製品、嫁入り道具などが一通り揃う便利な場所である。
ふらふら歩いていたら「おお!ベンディール(北アフリカの片面太鼓)がある!楽器屋さんかな」(↑写真 ©️MIHO WATANABE)と覗いてみた。すると、同じ
アザーンの音響空間ーUAE&アメリカの作曲家モハメド・ファイルーズ
「眠りこけた街」の異名を持つモロッコの古都メクネスの旧市街で早朝に聴いたアザーンの響きが忘れられない。「アザーンاذان 」とは礼拝の呼びかけの声のことで、街じゅうにある各モスクの拡声器から1日5回聴こえてくる。特に早朝の澄み切った空気に、四方八方からちょっとずつ時間をずらしながら、いろんな声質、間、音程の複数のおじさん(ムアッジンمؤذنと呼ばれる)の呼びかけ声が聴こえてくるのが素晴らしい。これ
もっとみるはじめに
「マグリブ中毒者たちの告白」[雑誌「ふらんす」(白水社)で2018年4月ー2019年3月連載]の姉妹編ではないですが、ここではマグリブの音楽や文学(その他逸脱あり)のことを書いていきたいと思います。画像はベルベル(アマズィク)の絨毯の模様です。