見出し画像

「盤双六」について想う 巻之伍 (My thoughts on Backgammon 5)

タイトル画像はwikipedia「すごろく」から引用です。

昨日からの続きです。

4つめのゲームは「追い回し」です。
とても変わってるゲームです。サイコロの目数通りには進みません。
「この目が出たら〇」「この目が出たら×」って最初に取り決めしてからサイコロを振ります。〇ならぐんぐん進むけど、×は1回休み。そんなイメージの遊び方&進み方です。
互いに相手を追いかけて盤上をぐるぐる回り、相手を抜き去ったら勝ちという遊びです。
https://www.asahi-net.or.jp/~rp9h-tkhs/dg_bansugo4.htm
 
5つめは「大和」です。
ルールが断片的にしか分かっておらず、遊び方は不明とのことです。
平安時代は「本双六」はそっちのけで、この「大和」ばかりが遊ばれていたらしいのです。
それなのに、肝心のルールが解明できてないというのは、いかにも残念です。

「大和」に関する夢想について
 
1151年に書かれた中国の古文書があります。それを解読した文献(下に示すurlリンク)をもとに考えてみました。
https://core.ac.uk/download/352149171.pdf

この書物に記録されている「三梁雙陸」という名前の「バリエーションルール」が、そのまま平安時代の日本で遊ばれていたのかもしれないよね?と考えて、「大和」ルールを夢想してみました。
 
盤双六の遊び方「大和」かもしれないルール 2 players

*それぞれ別々の古文書解読チームが解読した盤双六のバリエーションのルールを、ラジくまるが勝手に&個人的に「複合・合体」させちゃったモノです。
ここに書いたルールが、平安時代に遊ばれた「大和」だとは絶対に信じないでください。
しかしその一方では、これによって「大和」がどんな印象&雰囲気のゲームだったのか、そのぼんやりしたイメージは出せたような?気がしています。

勝利条件:
バックギャモンと同じ。
*コマの運用方法がちょっとだけ異なる。
用具:
双六盤
サイコロ3個
黒コマ 15個
白コマ 15個 
初期配置:
写真の通り。

「大和」かもしれない、初期配置と進行方向

 遊び方:
ダイスの数が3個に増えただけで、基本ルールは、ほぼバックギャモンと同じ。
コマの「上がり(ベアリングオフ)」に関する詳細なルールも、バックギャモンと同じ。
ゆえに、バックギャモンとは違うところだけを以下の通り説明する。
 
サイコロが3個あると「ワンペア」がものすごく発生しやすい。
従って、ゾロ目の時は2倍進めるというルールはなしにする。
 
1つのマスに置けるコマの数には上限がある。上限の個数は5。
そのため、サイコロの目が使えなくなる場合もある。使えなかったサイコロの目は破棄になり、相手のターンに移る。

***

古代史って、なんだかロマンがあるんですよ。胸が熱くなります。
ともかく、これで今回の「盤双六」への想いって言う記事はおしまいです。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。