空白の４世紀と呼ばれる時代から、日本の古墳時代、ヤマト政権の成立過程について、『中国や朝鮮半島の正史』や『日本の古事記、日本書紀、風土記』などから考察した内容をまとめていきます。

□はじめに

　前作の『魏志倭人伝から邪馬台国を読み解く』シリーズでは、日本の3世紀までについて考察してみました。魏志倭人伝を読んで思っていた事や、邪馬台国論争で感じていた事などを自分なりに表現してみました。

　そこで今度はその次の古墳時代、謎の４、５世紀、倭の五王の時代、ヤマト政権の誕生、飛鳥時代あたりまでについて、様々な謎に迫りながら書いてみたいと思っています。まずは中国側の正史に書かれている内容から読み解き、日本側の書物に書かれた内容や実際の遺跡や古墳などとを合わせて考察していく予定です。

　それぞれのテーマごとに独立して記載していますので、全体の構成、ストーリー展開の流れを意識して書いてはいますが、全部読まなくても、ご興味のあるテーマだけでも、読んで頂けると幸いです。

　折角なので、印刷した本・紙とは異なるWeb公開文書のメリットを最大限に生かして、一度記事を公開した後も、読み返してみながら加筆修正をしたり、単語にWikipediaのリンクを張り付けて便利にしたりと、より充実した内容に修正し続けています。このため、しばらくして読み返して頂くと、内容が加筆されているかもしれません。

　素人の歴史考察ではありますが、少しでも太古の日本、歴史へのロマンを感じて頂けると幸いです。

　※2023年12月時点では、本シリーズでは、以下が読まれている順のランキングベスト５です。

１位　５、隋書の倭国　後編　中国からの使者
２位　６、旧唐書の倭国　前編　倭国最後の遣唐使
３位　１、晋書の倭国　倭人と朝鮮半島との関係
４位　９、蘇我宗家一族の滅亡の謎に迫る　馬子
５位　４、隋書の倭国　前編　異なる倭王

　選ぶのは難しいですが、いま時点で読んで頂きたいベスト3を選ぶとすると、以下となります。

９、蘇我宗家一族の滅亡の謎に迫る　馬子
５、隋書の倭国　後編　中国からの使者
２、宋書の倭の５王と朝鮮半島への関与

□目次

　前作:『魏志倭人伝から邪馬台国を読み解く』

　(以下は予定です。変わる可能性があります。)

　１、晋書の倭国　倭人と朝鮮半島との関係
　　歴史の通説は変わる

　２、宋書の倭の５王と朝鮮半島への関与
　　倭国と朝鮮半島の歴史

　３、朝鮮半島の三国史記と倭王武の活動
　　五経と五経博士、朝鮮半島の鉄

　４、隋書の倭国　前編　異なる倭王
　　阿毎多利思北孤(アマタリシヒコ)、倭国の政治

　５、隋書の倭国　後編　中国からの使者
　　阿蘇山、訴訟への感覚、秦氏、古代の礼節

　６、旧唐書の倭国　前編　倭国最後の遣唐使
　　唐由来、新羅

　７、旧唐書の日本国　後編　日本人の活躍
　　日本人の印象、歴史教育、九州年号

　８、謎多きキーマンとなる古代天皇の探索
　　神武天皇の名前

　９、蘇我宗家一族の滅亡の謎に迫る　馬子
　　推古、氏姓制度、諱と字、馬由来

　１０、新唐書の日本国　前編　歴代天皇について
　　儒教の影響、天皇号以前、古事記の神功皇后

　１１、新唐書の日本国　後編　白村江の戦い
　　更新予定

　最後に古墳時代の振り返りのまとめで終了予定

□おわりに

　古墳時代について書こうと思った理由はいくつかあります。１つ目は、せっかく前に3世紀まで書いたんだから次の時代も整理しながら書いてみたい。２つ目は、倭国、邪馬台国が九州にあったならば、当然、その次にいつの時代に機内のヤマト政権に切り替わったのか、この移行期についても考察して整理したい。３つ目は、この時代には、中国、朝鮮半島、日本において歴史に関する情報が沢山残っていますが、倭の五王、継体天皇、磐井の乱、聖徳太子、蘇我一族、白村江の戦い、水城などを始めとする沢山の謎があり、これらの謎ときに挑戦してみたい、という思いからです。少しでも謎に迫ってみたいと思います。

　歴史の専門書の解説では、専門書であるが故か、大前提としてその時代の歴史の専門知識ありきでの解説が多い印象です。本連載では、これらを意識して、出来るだけ、歴史の初心者が読んでも、理解出来るように、論理的な説明で分かりやすく、読みやすい文章を心がけたつもりです。

　内容としては、これまでの歴史の本から得た知識と、古文書を読んで素直に自分で考察した内容を記載しています。自分でも思っていた以上に、日本の歴史の通説とはかけ離れた内容になってしまったかもとは思いますが、こんな古代日本があったのかもしれないと思って楽しんで読んで頂けたのならば、嬉しい限りです。

最後までお読み頂きありがとうございました。😊