長岡発酵ツーリズム 2

 新潟県長岡市は造り酒屋が16軒もあるほか、発酵を科学研究する大学や、企業の発酵研究ラボなどもあることから、自ら「発酵の町」と謳っている。そんな長岡で開催されている「のも〜れ長岡」なるイベントが50回を迎え、その記念講演に僕を呼んでくださったので、ガッツリお喋りしてきた。

平日の夜なのに最終的には120人もの方が来てくれたとのこと。ありがたい!

 ということで、前回(5月の旅)に続く、長岡発酵ツーリズム第二弾。

 ちなみに前回の記事はこちら↓

 新潟駅から長岡駅までは新幹線でたったの23分。東京からでも二時間かからずに来れる長岡市。

 周りの友達がフジロックで盛り上がっている7月26日、JR長岡駅到着。ツイッターのトレンドに #中村佳穂 とか出てきて羨ましくなる気持ちを必死に鎮めるべく、昼からシースー。迎えにきてくれた長岡市職員の真紀さん(超信頼できるスーパー職員さん)おすすめの『大漁ずし』のランチ、ほんとヤバかった。

 なんだか昼間っからすみません…って感じのこのお寿司。中とろ、ぶりとろのほか、あじやいわしや、穴子やら、地魚満載で1580円ってコスパ良すぎでしょ。大丈夫なの?と心配するレベル。思わず300円(安っ)の焼き牡蠣も追加しちゃったよ。

 さて、お腹いっぱいになったところで、まず向かったのは長岡造形大学。前回は微生物研究者の小笠原先生がいらっしゃる長岡技術科学大学に案内いただいたけれど、今回は造形大。実は、こちらの理事長の水流(つる)さんという方と、小笠原さん同様、東京のイベントで意気投合。そのご縁で招待してくださった流れ。

 さすがの建築。創立から26年ながらとても綺麗な大学だった。数年前から公立大学法人となって、つまりは学費が安くなったことから、一気に県外からの入学希望者が増え、いまは8割の生徒が新潟県外から来ているとのこと。いわゆる美大ではなく、デ大と呼ばれる長岡造形大は、デザインを学べる学校。長岡市には前回訪れた長岡技術科学大学、今回の長岡造形大学のほかに、経営を学べる長岡大学がある。つまり長岡には、技術デザイン経営を学ぶ若者たちがいるということ。それらが『発酵』で一つになれば最高だ。

 ちょうど翌日からオープンキャンパスとのことで、学生たちがせっせと準備中。いい大学。水流さんありがとうございました。

 さあさあ、やってきたぞー。こちらはあの有名な『火焔土器』が出土した馬高(うまたか)遺跡。前回は時間がなくて来れなかったので、超嬉しい。マジでテンションあがった〜。

 こちら『長岡市馬高縄文館』の展示がマジ素晴らしいのよ。ここちょっと僕、全力で勧めたい! みんな長岡来たら絶対行った方がいいぞ!

 この看板にあるように、聖火台の夢は叶わなかったとのこと。残念……。めちゃめちゃかっこいいのにねえ。後ろ姿は見学に訪れていた地元の高校生たち。

 大きさ、カタチ、重量まで同じの火焔土器を触って持ち上げて記念写真撮れる。売ってたら買いたい。リビングに置きたい。

 で、実はこちらの施設がちょうど10周年ということで特別展を開催中。各地の(各地って言っても基本的には火焔型土器は信濃川流域だけなので新潟県内各地)火焔型土器が大集合してて最高! いや、ほんと圧巻だよ。

 ちなみに「火焔土器」というのは、ここ馬高遺跡で発掘されて、誰もがみたことあるあの土器の固有名詞。一方「火焔型土器」というのは炎を象ったような形状の土器の総称ね。勉強になったでしょ?

 で、上の写真みて「なんだあれ?」って思った人! 

 まんなかの白いやつなんだ? って思った?

 実はあれ、山口三輪さんという編み物オブジェ作家さんの作品で、かぎ針編みの縄文土器

 ほんとイカしてる!し、イカれてる! 最高!!! こちら9/1まで展示中なので、ほんと見た方がいいよ。

 そして今回、火焔型土器について説明してくださった専門員の水島さんというおじさんがまた素敵だったんだよ。

 帰り際に、水島さんお手製の火焔土器モチーフの焼き物をプレゼントしてくれて、ほんと水島さんの火焔土器愛ハンパない。

 水島さんいわく、年に一度、火焔型土器をつくるワークショップがあるとのこと。だけどきちんと工程を踏んで作っていくので、一月間、毎週来てもらわなきゃいけないとのことで、そのガチさに余計に心震えた。スケジュール調整してなんとか参加したい。そして自作の火焔型土器で何かしら煮炊きして食べたい。かの土井善晴さんもテレビの企画ながら、縄文人に思いを馳せて火焔型土器で鍋つくってくれたそうだ。

 しかし! ここ馬高縄文館。何が寂しいって、ミュージアムショップがない!ない!ない!ない! なんでー! 火焔土器のダイカットポストカードあれば絶対買うし、火焔土器のフィギュアとか超欲しいし、火焔土器のiPhoneケースとかあったら速攻買うし、火焔土器でアイスコーヒーとか飲めたら、一杯1500円くらい払っちゃう! なのに、なのに、なのに、ショップもカフェもない!ない!ない! もったいない! だったらオイラ作ろうかなって本気で思ってるから、シクヨロ!


 火焔土器と猛暑で火照った体をクールダウンさせるべく、長岡市役所の真紀さんが連れてきてくれた『川西屋』。こちらはアイスキャンデーが有名なお店。みなさん続々大量買いしていく。

 割り箸がささった昔ながらのアイスキャンデー。スタンダードなバニラか、いちごか、抹茶か、迷いに迷った僕は、三色アイスをゲット。

 素朴で美味かった〜。ほんとこれでいいんだよなあ〜。そして真紀さんがモナカも美味しいというから、こちらもいただいてみる。

 美味しい〜! モナカ生地パリパリだし、なかのアイスは甘すぎないし、めちゃ好み! オススメ!

 イベント時間が近づくなか、連れて行ってもらった高龍神社。こちらは金運上昇のご利益があり、いろんな経営者さんが訪れているとのこと。すぐ忘れそうになるけど、一応僕も経営者なんで、しっかりお願いしてきた。

 一瞬怯んだこの階段、これもご利益のためだと頑張って上がったら、あまりの神聖さに、脚プルプル震えだした(ただの運動不足)。

 高龍神社のある蓬平という地区は、2004年に起きた中越地震で甚大な被害を受けたところ。その際に、本堂や階段などが崩れてしまったけれど、こちらでご利益を得た多くの人の助けにより、現在のようにきれいに整備されたとのこと。

 本殿の脇から駐車場を見下ろしてみる。この写真で、かなりの高所にあるのが伝わるかな。

 さあ、帰ろう。講演に間に合わなくなる。

 講演会場の長岡駅直結『アオーレ長岡』到着。こちら前回の記事でも紹介したけど、ほんと素晴らしい。何が素晴らしいって、市役所や議場などの『公』と『民』との隔ての無さが素敵すぎる。例えばこんな感じ。

 え? どういうこと? って思うかもしれないけど、これ、公演前に小腹空いて、モスバーガーでモスチキンかじりながら見てた景色。モスの扉を開けたらすぐ市役所。この感じよくない?

 なんとか無事に講演も終わり、打上げという名の本番に突入。連れてってもらったお店の名前は『たこの壺』。いやほんと飲まされすぎて写真ほとんど撮れてない。なので、一番最初に出てきたお刺身写真をアップ。これだけでもポテンシャルわかるはず。

 さらに小笠原先生と、水流さんと、市役所の真紀さんと一緒に二次会で『キャラメルママ』(前回記事参照)へ。0時過ぎてるのに店内いっぱいで、結局またワイン二本開けて、ホテル戻ったら3時近いやつって、まるでデジャブ。つくづく発酵のまちだわ、長岡。

 −翌朝!

 駅前のビジネスホテルで数時間だけ眠ったら、お昼の新幹線まで駅周辺を散策。まず向かったのは小笠原先生オススメのこちら。

この続きをみるには

この続き:1,052文字/画像8枚
記事を購入する

長岡発酵ツーリズム 2

藤本智士(Re:S)

200円

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

よろしければぜひシェアしてください。
11

藤本智士(Re:S)

編集者。1974年兵庫県在住。『Re:S』『のんびり』編集長。著書に『風と土の秋田』『ほんとうのニッポンに出会う旅』共にリトルモア、『魔法をかける編集』インプレス。『ニッポンの嵐』『るろうにほん 熊本へ』など手掛けた書籍多数。

Re:S note(りすノート)

2006年に創刊した雑誌「Re:S(りす)」編集長の藤本智士が、いまあらためてお届けする、あたらしい“ふつう”のnote「Re:S」。 日々のこと。旅のこと。地方のこと。編集のこと。 記事アップは月4回以上かなぁ。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。