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認知と人気は違う。

ーーあらゆる集客に通じることかもしれませんが、「知っている」と「興味を持っている」と「行動に移す」は似ているようでそれぞれの間には距離があるんですよね。


人生は物語。
どうも横山黎です。

大学生作家として本を書いたり、本を届けたり、本を届けるためにイベントを開催したりしています。

今回は「認知と人気は違う。」というテーマで話していこうと思います。


📚卒論発表会

一昨日、卒論発表会がありました。僕は教育学部の国語選修の4年生なのですが、その学科の4学年の学生が集まって、4年次の卒業研究の成果を話すのを聴くという会が開かれたのです。

国語科では、今年から全員発表の形式になったんです。前まではゼミからひとり選ばれて、6人くらいしか発表しなかったのですが、何故か今年から4年次全員が発表することになったのです。

それが発表されたとき周りからは「えー」という声があがったのですが、僕からしたらガッツポーズでして、合法的に自分の話を20分も聴いてくれる機会が設けられたことに歓喜していました。伝えたがりな僕にとっては、喜ばしい展開だったのです。

さて、そんな僕の卒業研究のテーマは「桃太郎」です。あの「桃太郎」です。正確にいえば、芥川龍之介の『桃太郎』という作品を中心に研究していったのですが、いわゆる昔話の「桃太郎」についてもページを割いて論じていきました。

大学2年のときに「桃太郎」に惹かれたんです。昔の桃太郎は桃から生まれなかったり、日本初の長編アニメーション映画が桃太郎だったり、あまり知られていないけれど興味深い秘密を見つけたり、時代によって物語が変化していることに気付いたりと、調べれば調べるほど面白さが加速していったんです。気がつけば、卒業研究のテーマに掲げていました(笑)

卒論発表会では、芥川の『桃太郎』を通して芥川文学の魅力に差し迫っていったわけですが、卒論発表会が終わってから、事務連絡の一環として、今度僕が開催するイベントについて告知させていただく機会をつくってもらったのです。


📚120人に告知してきたけど...

今度の3月3日(日)の桃の節句に、僕は「BOOK TALK LIVE "桃太郎"」というイベントを開催します。「桃太郎」にまつわるエピソードを1時間かけて物語っていくトークイベントです。言うなれば、卒論発表会を個人的に開催するイメージですね(笑)

学生最後に開催することもあり、集大成のようなイベントに仕上げたい思いがあります。そこで僕は50人を集客目標として掲げていて、そのために毎日せっせと告知したり、直接コンタクトを取ったりしています。

ちなみに現時点での集客状況ですが、18人は確定で参加する予定です。「確定で」というのは、参加申し込みフォームを送信してくださった人が18人いるということで、行く予定だけどまどフォームを送っていない人が何人かいるんです。断定はできないけど、その人たちも含めると、現時点で20人以上集客できている状況です。

今の調子だと30人は堅いかなと観測していますが、50人となると話が変わってきます。何もしなければ叶えられないし、でも手を伸ばせば届きそうな目標です。

ということで、どうにか新たにお客さんをごそっと呼び込めるような魅力的な告知ができないかなとずっと考えていて、そのひとつが「卒論発表会」だと思っていたんです。

国語科の学生が4学年集まるので、ざっと120人を前に合法的に自分の話を聴いてもらえます。卒論発表会で話す内容は、「BOOK TALK LIVE "桃太郎"」に重なるものがありますし、そこで興味を持ってくれた人は、自ずとイベントにも興味を持ってくれるかなと予感していました。

また、直前にダメ元で、卒論発表会のTEAMSのファイルにイベントのチラシのデータを掲載させていただくことはできないかとゼミの教授に訊ねたら、すんなり了承してくださったんです。

そのうえ、卒論発表会後に宣伝していいよとのことで、さっきも触れたように、当日僕は120人を前に「BOOK TALK  LIVE "桃太郎"」の告知をさせていただいのです。

ビブリオバトルで培った紹介力でイベントの告知をしたのですが、正直いうと、手応えはあまりありませんでした。実際、2日経った今も、卒論発表会での僕の発表や告知を機に参加を表明してくれた人はいません。今後、TEAMSに、背中を押すような紹介の一言を投稿したところで、実際に参加してくれるのは数える程度だなと考えています。

120人に告知してきたけれどあまり効果はない」が今回の気づきでした。


📚認知と人気

正直いえば、薄々勘づいていたことではあります。「BOOK TALK  LIVE "桃太郎"」なんてよく分からないイベントに興味を持って参加しようとする人はなかなかいません。

参加申し込みフォームのアンケートの結果を見ると、「このイベントに参加しようと思った決め手は何ですか?」という質問の答えでいちばん多いのは、「主催者のイベントに参加したかったから」でした。「桃太郎」に興味があったからとか、参加費が無料だからとか、他の選択肢を差し置いて、僕のイベントだから参加する人が圧倒的に多かったんです。

このアンケートの結果、そして、卒論発表会のことを踏まえると、「BOOK  TALK  LIVE "桃太郎"」のお客さんは、少なからず僕に対する信頼があって、僕が開催するんだからある程度面白さ、参加する価値が担保されていると感じているといえます。逆にいえば、僕のことをそんなに知らない人にとって、このイベントは参加障壁が高いということです。

参加無料にしたり、イベントの日を日曜日にしたり、会場を大学のなかにしたり、参加障壁を低くする設計を徹底的にしてきたつもりだけど、そもそも「BOOK TALK  LIVE」というイベントそのものが高く聳えているから、認知を集めてから、人気を集めるまでが遠いんですよね(ここでいう人気とは、「参加しようと思うほど価値を見出している」という意味です)。

あらゆる集客に通じることかもしれませんが、「知っている」と「興味を持っている」と「行動に移す」は似ているようでそれぞれの間には距離があるんですよね。

卒論発表会で叶えたのは、120人を「知っている」状態にしたことです。なかには、「興味を持っている」状態になった人もいるかもなので、「行動に移す」状態になってもらうために、すなわち、イベントに参加してもらうためにもうワンアクションを起こす必要があるなと思いました。それでも結果的に呼べるのは、5人くらいな気がします。

イベント当日までの3週間、特に僕が注力すべきは、現時点で「興味を持っている」状態の人に向けたアプローチなので、それを意識した集客を心がけるつもりです。最後まで読んでくださりありがとうございました。

20240217  横山黎


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