教育におけるマインドセットの重要性 その2

教育におけるマインドセットの重要性について、大きく3つに分けて考えていきます。

1.教育におけるマインドセットとはどのようなものか。
2.生徒が「硬直マインドセット」になってしまうのはなぜか。
3.どのようなマインドセットの教育を行っていけばよいか。

今回は2.生徒が「硬直マインドセット」になってしまうのはなぜかについて見ていきます。
前回記事1.教育におけるマインドセットとはどのようなものかについてもぜひご覧ください。

前回のテーマでは、教育におけるマインドセットとはどのようなものかについて具体的な場面を考えました。
今回は、なぜ生徒が「硬直マインドセット」になってしまうか考えていきます。

「MINDSET」の著者であるスタンフォード大学教授のキャロル・S・ドゥエックは、生徒のマインドセットの形成は、
子供が成功・失敗をしたときに、両親や周囲の大人がどのような反応をしたか、によって決まると説明しています。

つまり、子供の行動に対する周囲の大人のアプローチの仕方で、マインドセットが決まっていくということです。

硬直マインドセットの生徒は、成功、失敗をしたときに、その理由、原因を自分の才能や能力によるものだと考えます。そのため、成功することは才能、能力の証明になりますが、失敗すると「自分の能力が低いからだ」と認識してしまいます。このようなマインドセットが形成されると、挑戦し望まない結果が出ることは、彼らにとっては自分の能力が無いことを意味するため、新しいことに挑戦したり、努力することを避けるようになります。


このような「硬直マインドセット」な思考をしてしまう子供たちは、成功や失敗を経験したときに、周囲の大人によって「それは自分の能力によるものだ」というメッセージを伝えられた場合が多いです。

具体的に考えると、子供が学校のテストで良い点を取ったとき
「~ちゃんは才能があるね。」
「こんなにできるなんて頭がいいね」
など、子供の才能や能力をほめるアプローチをすると、硬直マインドセットになってしまう可能性が高いとドゥエックは述べています。

なぜならこのようなアプローチでは、子供たちは成功した理由を自分の能力が高いからだと思ってしまうからです。学業においては、点数がとれるうちは良いのですが、だんだん内容が難しくなると、勉強ができないことは自分の能力がないからだと解釈してしまいます

このように、生徒のマインドセットの形成いは、成長段階で周囲の大人がどのようなアプローチをしたかが重要になります。

次回は、実際にしなやかなマインドセットの生徒を育てるためにはどのようなアプローチをすればよいのか、考えていきたいと思います。

お読みいただきありがとうございました。

次回記事はこちら
3.どのようなマインドセットの教育を行っていけばよいか。

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