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▼日常▼膨大な数があるシミュレーターの世界には、なんと電子レンジでマカロニが温められる2分半をただ待つシミュレーターもある。『microwave simulator』【月の裏側のビデオゲーム】
▲シーズンテーマ『日常』に参加しているテキストです 多種多様な要素から構成されるビデオゲームを「時間の体験」という尺度から捉えた際、ある種の極北とも呼べる作品がいくつか存在する。最低限のインタラクティブ性は担保しつつ、プレイヤーが操作可能なインタラクションを「電子レンジのボタンを押す」一点に絞った『microwave simulator』も、そんなゲームのひとつだ。 冷凍食品を温める間の2分半を眺めて過ごす行為がゲームプレイの大部分を占める本作は、長大なボリュームやリッチ
有料300▽NEWS▽近藤銀河氏の『フェミニスト、ゲームやってる』が5月24日に発売開始。『The Last of Us Part II』などの大作から、『アンパッキング』などインディーゲームシーンのタイトルを、過去にない論点で批評する一冊
近藤銀河さんのゲーム評論集『フェミニスト、ゲームやってる』が5月24日、晶文社から刊行されます。本書は先日、惜しまれながら閉鎖されたWebマガジン「wezzy」にて、ゲームに伏流するフェミニズム性やクィアネスをすくい上げてきた連載が書籍としてまとまったもの。 執筆 / 鳥の王国 編集・記事タイトル / 葛西祝 本書は『The Last of Us Part II』や『アサシン クリード オデッセイ』などのAAAの話題となった大作のほか、『アンパッキング』のようなインディー
▽NEWS▽仏教SFアクションRPG『悟遊戯 OHENRO 88』開発開始。人類が絶滅した西暦56億年の世界で、「仏」のNFTデータを集める長い旅の背景を、クリエイターのたかくらかずき氏にちょっと聞いた。
ピクセルアートを中核とする現代美術家・たかくらかずき氏が新作のビデオゲーム『悟遊戯 OHENRO 88』の開発を発表した。人類が死滅した地球上で、ロボットとデータだけが残るなか、かつて人間の一部が信奉していた仏教の世界を旅するアクションRPGとのことだ。 いまやピクセルアートはどこもかしこも飽きるくらいにあふれかえっているし、TVCMでも90年代のアーケードやアクションを元にした映像が腐るほどある。そんな中、たかくら氏のコマーシャルワークやファインアートの作品が異質なのはピ
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『MapFriend』はGoogleストリートビューのいびつな風景が持つ恐ろしさを確認させる、批評的な短編ホラーADV。【月の裏側のビデオゲーム】
いまやGoogleマップは生活や仕事に欠かせないものだ。特にストリートビュー機能は行先を事前に確認するときに重宝している。東京のおいしいカレー屋のチェックから、ベルリンの旅行前に興味深いストリートアート美術館の場所を見ておくところまで頻繁に使っている。 ストリートビューは現実をシミュレーションしたマップとして優れているが、よく見ると違和感があるものを映し出してもいる。地球上の都市部のほとんどを、気づかないうちに路地裏まで360度カメラが撮影し、マップの情報にしている事実もそ
有料300英語圏を席巻するゲームエンジン「bitsy」のシーンについて——まるで日記や詩を作るみたいに、ゲームを作れるゲームエンジン
シーズンテーマ『日常』で特集しているテキストです bitsyとは、ミニマルなゲームエンジンです。ブラウザ上で動作し、プログラミングの知識もいらず、シンプルな操作でゲームを作れることを特徴としています。bitsyは開発の手軽さから、このエンジンのコミュニティが築かれていることも大きな特徴ですし、決められた期間にゲームを作って持ち寄るゲームジャムにおいてもしばしば利用されています。この記事では、bitsyを使って作られたゲームを「日常」というテーマからいくつか紹介します。 執
有料300▼日常▼ADHD当事者が生きる世界を、ゲームプレイすることで体験する『ADHDventure』【月の裏側のビデオゲーム】
▲シーズンテーマ『日常』に参加しているテキストです 発達障害の一種であるADHD(注意欠如・多動症)の当事者が生きる世界とは、果たしてどのようなものなのだろうか。『ADHDventure』は、言葉では伝えづらいそうした多様な脳とともにある人々の日常を、ミニゲーム形式のさまざまなタスクに取り組むことで体験するシミュレーションゲームだ。 本作はitch.ioの公式ページからウェブブラウザでプレイでき、クリアまでの時間は10〜15分ほど。日本語への翻訳には対応していないものの、
有料300▼日常▼ 謎の痛みの原因をいくら医者に聞いても診てもらえない……クリエイター・npckc氏の実話からゲームデザインされた難病診断ライフシム『気のせいだ』
シーズンテーマ『日常』で特集しているテキストです 『気のせいだ(原題:you're just imagining it)』は心をかき乱される一作である。というのも、僕自身が昨年2023年に、本作のクリエイターであるnpckcさんとゲームイベントなどでお話させていただくことが多かったからだ。 npckcさんはさまざまなジェンダーアイデンティティを持つ主人公を描いた『A YEAR OF SPRINGS』や、特殊な開放で切り抜けるホラーの『a pet shop after da
▼日常▼ ベトナムの旧正月で、家族が集まる前に料理を作らなきゃ。ローファイな絵柄で描かれる、新年に向けて料理を作る『TET』【月の裏側のビデオゲーム】
●シーズンテーマ『日常』で特集しているタイトルです 年末年始は好きだ。長く積もった澱を洗い落とすような気持ちになるから。年が変わるめでたい日は、おそらく世界のどの国も変わらないものだろう。 ただ年が変わるその日の風景は、国ごとにまったく歴史や文化は違うので日本とは程遠いことも多い。その違いは食事によく現れている。韓国や台湾などアジア諸国は文化的に近いものがあるが、新年の食卓に並ぶ食べ物はおせちやお雑煮の並ぶ僕の国とは距離がある。 こと、ベトナムにおける旧正月に関してはさ
有料300『ゲームパビリオンjp』レポート。『Dear Flower』や『Culture House』など14タイトルを紹介
2024年3月30日に梅田スカイビル10階アウラホールで開催された『ゲームパビリオンjp』に参加してきました。そこでいくつかゲームを試遊させていただいたのでそのプレイレポをさせて頂きます。 執筆 / 両目洞窟人間 編集 / 葛西祝 『Dear Flower』シンプルなグラフィックから生まれるSFのADV 『Dear Flower』はポイントクリック型ゲームです。ゲームを始めると何の説明もなく、ロボットが出てきます。少し遠くには閉じられた扉があります。 何をしたら…と
有料300▼言語▼考古学者が古代言語を解読し、過去の歴史を探るSFアドベンチャー『Heaven's Vault』【月の裏側のビデオゲーム】
シーズンテーマ『言語』で特集中のテキストです 歴史を調べることは、同時にいまの自分の立場にあるかを知ることでもあるという。では歴史家や考古学者は、その調査のなかで自らの立ち位置をいつも思い知らされているものだろうか? 実際そうなのか定かではない。だが少なくとも、『Heaven’s Vault』の主人公アリヤ・エラスラは考古学者として、何万年も前の世界の言語をひとつ解き明かすとともに、自分の存在を確認し続けている。 『Heaven’s Vault』は何万年も過去である古代
有料300▼日常▼仕事のために生き急ぐな。ゆっくりした歩みから見える景色もある。『Gradually|じょじょに』【月の裏側のビデオゲーム】
▼シーズンテーマ『日常』に参加しているテキストです ランゲームの形式を用いたミニマルな体験を通じて、クリアまでの間にあるプレイの潜在的な豊かさを照らす『Gradually|じょじょに』。目標へ向かって急ぐことに焦りや不安を感じる、そんな人たちに「立ち止まってもいいんだよ」と温かく寄り添う短編ゲームです。 itch.ioの公式ページより、PCのブラウザでプレイできます。クリアまでおよそ5分程度ですが、そこには豊穣な体験に満ちています。 執筆 / ドラゴンワサビポテト 編集
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