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旨辛たこキムチ ドイツ白ワインのキムチへの高度シンクロ

 スーパーマーケット“ライフ”の鮮魚コーナーを歩いていると、旨辛たこキムチ味という商品を発見(430円)。ジメジメとして暑いとピリッと辛い刺激が欲しくなる(冬は冬で唐辛子たっぷりの火鍋が食べたくなるのだが)。迷わず買い物かごに入れる。

 自宅で酒のつまみにと箸を付ける。歯に吸い付くようなタコの弾力と、対照的な歯切れのよいキュウリのシャキッとした食感のコントラストが最高。食感を楽しんでいるとすぐさま嗅覚と味覚が様々な刺激を受ける。タコの磯の香りと、キュウリの青々としたフレッシュなグリーンなフレーバーは初夏の喜び。それらをキムチの唐辛子の辛味が統合。キュウリとキムチ、タコとキムチのそれぞれの相性の良さは知っていたが、これら三者が一体になると風味の楽しさが掛け合わせのように増幅。

 合わせたのはロワールのスパークリングワイン(シュナン・ブラン品種)とドイツの白ワイン(リースリング品種)。辛味の刺激を泡でまとめるパターンと、唐辛子の香味に相性が良さそうなリースリングの高貴な酸味を。答え合わせの結果、リースリングが大正解。

先ずはロワールのスパークリングワインに。

モンムソー, キュヴェ JM ブリュット, フランス, ロワール, 2018, 12%, 1,727円
Monmousseau, Cuvee JM Brut, Loire, France

 モンムソーは1886年にワインビジネスに参入。1920年にはトラディショネル方式(シャンパン方式)によるスパ-クリングワインの生産を開始。ブドウの出来が良い年にだけ造られるミレジムワイン。
 香りにはグレープフルーツ、レモンのフレッシュな柑橘香。ほしわらやハーバルでニュアンスに富む香り、フラワリーな香りも豊か。白胡椒のスパイスほんのり。
 味わいにはシャープな酸味、果実味はキュッとしまって収斂、ミネラル豊かでやや明瞭にビター。余韻はややほろ苦さが支配的で一貫してドライ。フェリシティで購入。

 先日、OKストアで購入したワインの上級キュヴェ。といってもスタンダード・キュヴェが1,485円だったので値段の差は200円少々。果実味の楽しさ、親しみやすさはスタンダード・キュヴェにあり。

 旨辛たこキムチ味にワインを合わせる。タコの磯の香りに絡む唐辛子の辛味を、ワインの泡の刺激がさっぱりとリフレッシュ。ワインと料理の風味の重なり合いは期待未満か。相性: ★★★☆☆

 続いてドイツの白ワインに。

プリンツ, ハルガルテナー, トラディション クーベーアー トロッケン, ドイツ, ラインガウ, 2018, 13%, 2,816円
Prinz, Hallgartener Riesling Tradition Q.b.A. Trocken

 香りにはフレッシュなグレープフルーツ、レモン、目の醒める爽快な柑橘香。ほんのり青いトマトや海藻やヨードのニュアンス。品種特有のペトロール香は微かに。
 味わいはピュアで透明感強い果実味、シャープでメリハリの効いた酸味。余韻にはミネラルのほろ苦さにほのかな上品な甘さを伴う充実の果実味。フェリシティで購入。
 旨辛たこキムチ味に。リースリングの甲高い果実味にキムチの辛味が絶妙に調和。そこからキュウリ、タコとも高いレベルでシンクロ。キムチにリースリング、悪くない。相性: ★★★★☆

南イタリアのカラブリア州は唐辛子を料理によく使うが、そのカラブリア州の赤ワインとキムチの相性は最高だった。夏は白ワインを飲みたくなるので、夏場のキムチにはドイツのリースリングだ。


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