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疲れが続く人へ ~慢性疲労性症候群とタスク管理~

noteを読んでいただいて、ありがとうございます。注意欠如多動性障害(ADHD)・精神障害者手帳2級で博士(生命科学)のred_dash です。

 研究者にとって5月は忙しい月です。若手研究者の多くはGWを休めません。何故なら学術振興会が応募する特別研究員に2~3年間の給与と研究費をかけて申請するためです。首がかかっているので、ここだけは外せないのです。これに伴って、上司となる教授陣も忙しくなります。
 もちろん、計画的に準備すれば忙しさを軽減できます。残念ながら、私にとってはなかなか難しいのですが。

 忙しい期間が続くと、疲れてきて、心身のバランスを取りにくくなるかと思います。これ自体は自然なことですが、疲れた状態から抜け出せなくなってきた場合は要注意です。こうした疲れた状態が持続して生活に支障をきたす場合、「慢性疲労症候群」の可能性があります。特にADHD者は慢性疲労症候群を併発する傾向にあり、例えば慢性疲労症候群患者の約2割がADHDであった、との報告があります。

 例えば、以下のような心当たりはあるでしょうか?
・微熱が続く
・眠れない、あるいは寝すぎる
・頭痛がする
・のどが痛む
・体が痛む
 こうした症状が6か月以上にわたって続く場合、慢性疲労症候群かもしれません。心療内科や精神科で相談してみましょう。

 何を隠そう、私もタスクを詰めすぎて疲れやすい人間の一人です。私は慢性疲労症候群の診断を受けていませんが、疲労の軽減は課題だと考えています。疲労の軽減についてかかりつけ医(心療内科)に対策を相談したところ
 1. 過剰に疲れないように、タスク量をコントロールする
 2. 疲れてしまった際に、ストレス回復方策を講じる
の2点が重要であると指摘を受けました。特に、過剰タスクになりやすい自覚があるならば、1が重要と指摘を受けています。

 1の解決に重要な要素の一つは、タスク管理法と考えられます。つまり、あれこれやりすぎないことが課題となります。優先順位の付け方、と言い換えても構いません。
 優先順位の付け方については、いわゆる自己啓発書がたびたび取り上げています。私は以下の本が役立ちましたので、ご紹介します。

 以上のビジネス本は、「優先順位の付け方、時間の貴重さと使い方」に関する知識の把握に役立ちます。ただし、ここで書かれていることを完全に実行できる人は、そう多くありません。というより、健常者含めてほぼ誰もできません。できた人はビジネスで成功するメソッドな訳ですから!

 優先順位の付け方に関する知識を身につけたら、次は実践です。実戦的なタスク管理に必要な道具と工夫については...長くなったので別の記事にまとめます。ストレス回復方策についても記事を書きますので、お待ちください。

 それでは、よい1日をお過ごしください。

※本記事は、red_dash が2020年6月17日現在までに収集した情報に基づき作成されていますが、情報の正確さを保証するものではありません。

※発達障害には個人差があります。必ずしも紹介した全ての事項が当てはまるとは限りません。いくつか当てはまる症状があった場合、心療内科や精神科に相談して医師の診断を受けてみましょう。

※リンク切れ、事実と異なる記載など、お気づきの点を発見された際はどうぞコメントからご連絡ください。

参考

【論文】Sáez-Francàs, Naia, et al. "Attention-deficit hyperactivity disorder in chronic fatigue syndrome patients." Psychiatry research 200.2-3 (2012): 748-753.

【書籍】大切なことだけやりなさい、ディスカヴァー・トゥエンティワン、2016年

【書籍】1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣, パンローリング株式会社, 2017年

厚生労働省(旧厚生省)慢性疲労症候群診断基準
https://www.fuksi-kagk-u.ac.jp/guide/efforts/research/kuratsune/fatigue/fatigue03.html

慢性疲労症候群の症状や原因とは?仕事中に症状が続く場合の対策法 | atGPしごとLABO -
https://bit.ly/3hkwSQS

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