red_dash博士

発達障害(ADHD)の診断を2019年3月に受け、精神障害者手帳2級を取得。社会適応の…

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発達障害(ADHD)の診断を2019年3月に受け、精神障害者手帳2級を取得。社会適応の方法を模索しながら、毎週水曜日にnoteを投稿中。 博士(生命科学)、専門は脳と行動の関係。 twitter アカウントはこちら→https://twitter.com/reddash7

マガジン

  • reddashの雑記帳

    reddashが気ままに書き綴るマガジンです。

  • 精神障害者に関わる社会制度の話

    身体障害者と比べて精神障害者は後から見出だされて、制度化されました。精神障害者への援助の必要性は、身体障害者と比べて認知が遅れているのではないか、と私は感じています。このマガジンでは、精神障害者が受けられる援助や権利とその妥当性について、論じます。

  • 障害者とお金の話

    障害者が受けられるお金に関わるサービスについてまとめます。身体・精神を問わず、主に障害者手帳所持者を対象とします。必ずしも障害者限定のサービスだけではなく、基本的な社会福祉の制度についても記載します。

  • red_dashが執筆中のシリーズ

    red_dashが執筆途中のシリーズをまとめています。 随時、更新予定です。

  • red_dashのシリーズ part1 まとめ

    red_dashはシリーズ記事を書いています。 そのパート1に当たる記事をまとめます。

最近の記事

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ADHDってなに? #キナリ杯

 noteを見ていただいて、ありがとうございます。注意欠如多動性障害(ADHD)・精神障害者手帳2級で博士(生命科学)のred_dash です。  皆様、『キナリ杯』をご存知でしょうか。主催者の岸田奈美さんが主宰する"面白い文章が読みたい"をコンセプトにした企画です。これが本当に面白いのです。まず、主催者の岸田さんの文章が面白い。 参加者の文章も面白くて、インドで217万円のカレーを食べた話なんて、とてもいい。みなさん、こんなビックリするような経験ないですよね?(あったら文

    • 医師には期待しないでおこう。それでも、病院へ行こう。

       皆様、なにか身体に不調が出た際は病院へ行っていますか。行っている方もいらっしゃるでしょうし、なかには病院は嫌いだから行かないという方もいらっしゃるかもしれません。 私は昔から身体が弱く、たくさんの種類の病院へかかってきました。小児科、内科、外科、耳鼻科、眼科、皮膚科、歯科、精神科…。  子供の頃は、病院へ行けば治してもらえるものだと信じていましたが、現実はそう簡単ではないようです。医師にとってすら、適切な診断を下して治療を行うことは容易ではないと経験則で感じていたのですが、

      • 自分で自分にかけた呪いを解く:ポリヴェーガル理論入門の書評

         どうも、red_dashです。新年度も ADHD らしく見落としに直面して愕然とすることもありましたが、なんとか博士としてのポスドク業を続けております。  さて最近、自分の心の内に囁かれる言葉が苦しいと気づきました。 「どうせできやしないんだろう?」 「実績もない癖に何を言っていやがる」 「おまえ障害者だろう?」  なるほど、これは”呪い”だ。自分で自分を呪ってしまっている。取り急ぎ、”解呪”する必要があるな。そう考えながら過ごしていたところ、ポージェス氏の『ポリヴェーガ

        • 私たちは二段階認証に苦しんでいるのかもしれない (視覚はよみがえる 書評)

           どうも、ADHDでも博士号持ってます。red_dashです。  突然ですが最近私は『ペンで紙にまっすぐ線を引く』ことができるようになりました。...え? 当たり前じゃないかって? うん。普通は簡単にできることだと思うのですが、そんな簡単なことが苦手なので私は障害者なのです。  さて、何故うまく線を引けるようになったかと言えば、目の使い方を覚えたからです。重要なポイントは『線を引く際は、目線は線を引く少し先を見る』ことです。この目線の移動は、線を引くだけではなく絵を描く際によ

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        記事

          発達系女子とモラハラ男 (書評) 後編

           博士研究員の発達障害者、red_dash です。  今回は、前回に引き続いて鈴木大介氏の書籍「発達系女子とモラハラ男」について書きます。  前回は本書のあらすじとして、彼とその発達障害の妻の生活改善に至った経緯に触れました。次に、発達障害者に生じる困りごとの分析が見事である点を紹介しました。 本書に感銘を受けた理由その2 社会モデルに踏み込む 本書が興味深かった理由として、『社会モデル』という言葉を使わずに、しかし確実に障害の社会モデルに踏み込んでいた点を挙げます。  

          発達系女子とモラハラ男 (書評) 後編

          発達系女子とモラハラ男 (書評) 前編

           ご無沙汰しております。red_dash です。年度末が近づいて、研究費を最後の1円まで有効活用すべく頭を巡らせながら実験しています。  今回は、鈴木大介氏の書籍「発達系女子とモラハラ男」について書きます。彼とその発達障害の妻の生活を改善した方法、そして発達障害者に生じる困りごとはどのような理由で生じるかを紐解いた本になります。なお、長くなったので前後編として投稿します。 あらすじ 鈴木氏は元々、主に子供や女性の貧困について書くルポライターでした。いわゆる『弱者の味方』と

          発達系女子とモラハラ男 (書評) 前編

          アスペルガー的人生

           すっかりご無沙汰ですね。red_dash です。研究活動に進捗があり、リアルに集中していたらどんどん時間が過ぎていました。  さて今回は、発達障害者が当事者の視点を語った書籍の古典、リアン・ホリデー・ウィリー女史の「アスペルガー的人生」を紹介します。 どんな本なの? 昨今の発達障害ブームで医師による解説本、当事者による生活の知恵をまとめた本などが続々と出版されています。しかし、こうした特性が市井に理解され始めたのはごく最近です。私の知る限り、1990年代ぐらいまでにこう

          アスペルガー的人生

          精神障害者手帳の更新

          そろりそろりと復活中、red_dashです。  精神障害者手帳の更新時期がやってきたので、更新の手続きを行いました。その際に収集した情報についてお伝えします。  精神障害者手帳の更新については、診断書等の複数のものが必要となります。自治体による違いがある場合があるとはいえ、概ねは共通性があるので、ここでは千葉県松戸市の例を見てみましょう。 障害福祉課へ下記の書類を提出します。 診断書で申請する場合 診断書(手帳用) 1通(3ヶ月以内に記載のもの) ※障害福祉課にありま

          精神障害者手帳の更新

          基礎疾患保有者は対コロナワクチンの優先接種の対象です -精神障害も対象です-

          ごきげんよう。red_dashです。 対コロナウイルス用ワクチンの接種が進められています。すでに接種券を受け取った方もいらっしゃるのではないでしょうか。  国の定めた基準によれば、基礎疾患を有する人は優先して接種が受けられます。条件次第では、精神障害を有する人も対象です。 横浜市は以下のようにアナウンスしています。  基礎疾患のある方の定義  基礎疾患のある方の定義は、国から次のように示されています。  基礎疾患のある方は、事前にかかりつけ医にご相談のうえ、ワクチン接

          基礎疾患保有者は対コロナワクチンの優先接種の対象です -精神障害も対象です-

          区分とその所属コスト

           ご無沙汰しております。red_dashです。  新年度にあたって、なんと新しく公的な研究費(科研費)を頂くことに成功しました。実験を継続するめどが経ち、最近は主にそちらに時間を当てています。  投薬量の増加や障害年金の受給開始など、障害者としての暮らしにも変化が訪れています。変化が落ち着くまで、今しばし、執筆にはお時間をいただくことになるかもしれません。発達障害で私と類似の困難を持つ方、その周囲の方の参考になるように、そして何より私自身のために、少しずつでも書き足していき

          区分とその所属コスト

          マル優と特別マル優 その6 証券会社毎の比較

          red_dashです。 以前より、私がマル優と特別マル優に興味を持って調べていたことは過去の記事を読んでいただいた方はご存知かと思います。今回は、インターネット上でマル優と特別マル優が使える証券会社を探した結果をまとめます。結論から書くと、インターネット上からマル優を使える銘柄は「国債」しか見つかりませんでした。 証券会社によっては、店頭に来てくれれば他にも提供可能な商品があるとの記載もありましたが、外出が困難な障害者にとって現実的な選択肢とは言い難いでしょう。 SBI

          マル優と特別マル優 その6 証券会社毎の比較

          自立支援制度の更新

           ご無沙汰しております。red_dashです。リアルが忙しくなったので、約3週間ぶりの投稿でしょうか。  そろそろ自立支援制度の更新が必要になったので、私は準備を進めています。自立支援制度とは、障害や疾病などで一定の困難を抱える人が指定医療機関で医療を受けた場合、医療費の自己負担額が3割から1割へ軽減される制度です。1年ごとに更新があります。  自立支援制度の更新のために、私は以下のものを準備しています。どの自治体でもそれほど必要な書類は変わらないかとは思いますが、参考に

          自立支援制度の更新

          発達障害の男性諸君は自動洗浄機能付きシェーバーを購入しよう (ADHDの生活の知恵 その2)

          髭、ちゃんと剃ってますか。 世間においては、髭をきちんと剃ることを含めて身だしなみを維持することがある種の社会的なシグナルとして機能しています。この人は面倒くさいことを処理する能力がある、という判断基準の一つなのかもしれません。営業職ならともかくとして、内勤の仕事能力に髭の有無が影響を与える証拠はあるのだろうか? という疑問が湧くかもしれませんが、その疑問は置いておきましょう。もじゃもじゃ髭と一緒に仕事をしたくないぞ、それだけで集中できないぞ、という人も世の中に居るのかもし

          発達障害の男性諸君は自動洗浄機能付きシェーバーを購入しよう (ADHDの生活の知恵 その2)

          1年間の週1連続更新のまとめ

           1年の毎週更新を達成できました! red_dashです。  今回は私の1年間の連続投稿の結果を、ダッシュボードを用いて振り返っていこうと思います。  今年1年で、9552人の方に読んでいただきました。ありがとうございます。もっとも多く読んでいただいた記事はストラテラを飲んでみた その1 でした。次いで、マル優と特別マル優2 と、聴覚過敏で困っている人はコレを使ってください でした。以降に障害者手帳、確定申告といった内容について順位が続きました。  以上の事実から、今年

          1年間の週1連続更新のまとめ

          ADHDの生活の知恵 その1

          前回の記事で、連続50週の更新に成功しました! つまり、今回は51週目です...と書こうと思っていたら、水曜日に投稿し忘れてしまいました。記事は準備していたのになぁ、しくしく。これぞADHD。いつもnoteをご覧いただきありがとうございます。red_dashです。 原点に戻って、生活の知恵を書いていきたいと思います。私は風呂に入る時間が長くなる傾向がありました。疲れた日には、気がつくと1時間ほどお湯に浸かっていて、家族からは「いったい身体をどれだけ洗っていたのか」と言わ

          ADHDの生活の知恵 その1

          ソーイング・ビーは公平だから面白い

          イギリスの公共放送・BBCが作っているソーイング・ビーという番組をご存知でしょうか。腕自慢のアマチュア出場者が裁縫の腕を競い合う番組です。  出場者は毎週末の2日間、会場に集まってプロの審査員が出す3つの課題に挑戦します。1つ目の課題は、基本的な技術を見る課題。出場者はその場で与えられた型紙にそって衣服を作ります。制限時間はだいたい2-3時間ぐらいです。  2つ目の課題では、創造性を見ます。出場者はその場でリメイク素材となる衣服を与えられて、全く新しい衣服に作り変えます。制

          ソーイング・ビーは公平だから面白い