rhetorico

Rのポスドク手話/言語学研究者。3歳児の連れ。こちらには長めの文章を書いたものをとりあえず集めておきます。

夕飯どうします?

夕飯の献立について、一日中考えてる?

このブログのようになるのを恐れて、産後、ずっと宅配弁当でしのいでいたが、9月に一念発起して、ホットクックとヘルシオオーブンを買って、自炊を再開した。

宅配弁当を使ってたときによかったことは、何も考えなくていいことだった。昼間に夕飯のことを考えないでいい、これは認知的な負荷がものすごく下がってたいへんよかった。余裕がないライフステージの人には全力でこれをおす

もっとみる

「もうろうをいきる」上映会

去年の夏に公開になったドキュメンタリー映画「もうろうをいきる」。近所で上映会&監督のお話があるという情報を公民館だよりで入手して、万難を排して出かけた(万難というか、子守りを夫にお願いして、だけど)。

この映像作品は、主に7人の盲ろう者とその家族・支援者の日常を切り取ったものとして構成されている。

聾ベースの盲ろう者も何人か登場した。こうした人たちは、口話が得意ではないので、見れば(聞けば)わ

もっとみる

丸山正樹(2018)「龍の耳を君に」東京創元社

「デフヴォイス」が出たときは、こういう取り上げ方があるんだーと思ったものだけれど、今回はその続編が出版された。出版されたとき、アメリカにいて、そのあと帰ってきて手に入れたけど、アメリカで課題が見つかって読むものがたくさんありすぎて、結局今頃になって読んだ。

主人公は、コーダ(Children of Deaf Adults:親がろう者の子ども=手話が母語となることが多い)で、前作で手話通訳士として

もっとみる

「ろう者の祈り」とは何か

「ろう者の祈り」という本を読んだ。最近出版されたものだ。

筆者は、朝日新聞の編集委員中嶋隆さん。彼が、新潟のNPOにいまーるの臼井千恵さんと、手話通訳士で日本語教師の鈴木隆子さんを中心に取材して執筆した本。

さて、この本の主題は

ろう者は日本語が第二言語なので、ばかにしてはいけない

に集訳される。

ろう者コミュニティの話も出てこないし、手話を公用語にしたエンパワメントの話も出てこない。た

もっとみる

ママ的身体感覚

身体のアライメントが子どもを抱っこすることによっておかしくなっていることに気付く。腰痛がというのもあるのだけれど、そこまでひどくはないと思いたい。

年末、階段を我が子(2歳児)がエッチラオッチラ一段ずつ上がるのにつきあって自分も一段ずつゆっくりゆっくり上がったら、右足を踏み込むときだけ、視覚と身体感覚が合っていない感じがしてフワフワして不安だった。なんだかよくわからないが「視覚に今の体性感覚を覚

もっとみる

当事者による手話の言語学の研究発表

先日は、京大の京都言語学コロキアム(KLC)に日帰り出張をしてきた。私の古巣、Y研あらためT研に、私がギャロ―デット大学にASLを学びにいったときに知り合ったろう者のKさんが、研究をしたいということで出入りしていたのだ。

ろう者の研究環境は、本当にがんばらないと手に入らない。まず情報保障(手話通訳や要約筆記)の提供を受け入れてくれる場所でないとダメだからだ。その上、ろう者の「育ち」つまりこれまで

もっとみる