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ニ長調の名曲

久しぶりの名曲紹介シリーズ。今回はニ長調、Dメジャーで特集。
僕が個人的に思うこのキーのイメージとしては、明るい・可愛い・優美・のどかといったところか。歌モノには非常に多いキーのひとつである。演奏しやすいのも人気の理由かも。それではレッツゴー!


①可愛くてごめん feat. ちゅーたん/HoneyWorks

まずはヒット曲から。
僕は基本的に流行りに乗らない人間だが、時々例外もある。本当にいいと思った曲には新しいも古いも関係ない
そう、まじでこの曲は神曲と呼ぶにふさわしい。曲が圧倒的にいい。歌詞がめっちゃいい。歌い手が本当に素晴らしい。語彙力のかけらもないコメントだが、それに尽きる。

サビだけを一聴するとお花畑であざとい歌詞に思いきや、実は最大級の自己肯定感爆上げソングなのである。「私が私のことを愛して何が悪いの?」「自分の味方は自分でありたい」「理不尽な我慢はさせたくない」などなど。応援ソングというと、作詞者→リスナーへ直接向けられるものが一般的だが、この曲の場合は歌詞の主人公自身が自分を大切にすることを歌っていて、その姿勢にリスナー自身が励まされているという形になっている。この観点が非常に画期的であり、多くのリスナーの心を鷲づかみにしている。曲調が明るいのも、この強いメッセージ性を際立たせていると思う。

また歌い手である声優の早見沙織さんの歌唱力・演技力がえげつない。僕がこの人の声を聞いたのはドラクエ10のアンルシア姫が初めてで、勇者らしい力強く凜々しい声だったのが印象的だった。なのにこれは何だ。同じ人間の喉から出ている声か!?と思うほど、全く別人の、かわいらしいアニメ声じゃないか・・・。声色を使い分けて歌うだけでもすごいのに、ところどころそのキャラが喋っているかのような表情のつけ方もしている(分かりやすい例で言うと「ざまぁ」とか)。こういうのって声優さんならではの成せる技だよな。本当にすごい。

声だけでここまで説得力を持たせられる。俳優もすごいけど、声優もめちゃくちゃすごい。りんちゃんも是非これから頑張ってほしい。


②愛の中へ/オフコース

令和のヒットソングからだいぶ昔に飛ぶが、これは僕が小さい時から聴いている大切な曲。何度聴いても美しい宝石箱のような名曲
オフコースというと「愛を止めないで」「言葉にできない」「秋の気配」あたりが有名どころだが、この曲も並んでいいほど素晴らしい曲だと思う。

歌詞も全部いいのだが、サビはこんな風になっている。

きかせて あなたの声を
抱かせて あなたの体を
心がことばを越えて
愛の中へ連れていくよ

作詞:小田和正(1981)

たったこれだけ。超シンプル。でも美しい。
今流行っている歌で、これだけ短い歌詞で感動させられる歌はどれぐらいあるだろうか。
文字数だけが全てではないのは承知だが、やはり昔の歌は言葉数が少なく、それでも感動できる曲が多かった気がする。

余談だが、サビの歌詞の2行目、ここだけを見るとイヤーンな香りがしなくもないが、あの美声で歌われると全然いやらしく感じない。真っ直ぐな愛。そんな野暮なこと思う自分が情けなくなるw

ぜひ小田和正の美声に酔いしれてください。


③迷迷ひつじ/チャットモンチー

ずっと「まよまよひつじ」かと思ってた。今リンクを貼ろうとしてyoutubeを調べたら、初めて本当の読み方を知ったw

そんなことはまあどうでもいいとして、この曲はチャットモンチー最大のヒットシングル「シャングリラ」のカップリング曲。シャングリラもかっこいいけど、個人的にはこっちの方が好き。

わずか3コードだけで構成されているというシンプルさ。曲調はわりかしロック。しかしその上に乗る歌詞は非常に切ない。僕の浅い恋愛経験から察するに、何らかの理由でしばらく会えていないカップルがクリスマスに会うも、彼氏は全くやる気のないご様子。彼女は完全に別れるモードになるも、彼氏から「ありがとう」とメール(恐らくクリスマスプレゼント?)が送られてきた瞬間にやっぱり大好きとなってしまう。その後、好きと嫌いの狭間で揺れる彼女は、架空の好きな人の存在を電話で告げ、彼氏を牽制しようとするが、彼氏は無言。電話を切った彼女は大人げないことをしたと深く後悔。二人の行方はいかに!?


④1 step forward, 3 steps back/Olivia Rodrigo

たまには洋楽を。
アメリカのシンガーソングライター、Olivia Rodrigoが2021年に発表したアルバム「SOUR」から。落ち着いたバラードだが、歌詞がこれまた泣かせる。

I'm love of your life until I make you mad

Do you love me, want me, hate me? Boy, I don't understand
No, I don't understand

意味をそれぞれ訳すと、1つ目は「私はあなたの最愛の恋人だった、あなたを怒らせるまではね」、2つ目は「愛してる?私は必要?それとも嫌い?私には分からない」といった具合になる。

詳しい事情は分からないが、彼女が彼の怒りを買ってしまったことで二人の愛は決裂した。振り絞るように歌うOliviaの歌声からは、深い傷を抱えた彼女の心の痛みがこれでもかというほど伝わってくる。日本語ではなくても。


<まとめ>
今回も新旧の名曲を紹介した。
読んでくれた貴方が気に入ってくれたなら、望外の喜びである。

それではごきげんよう。

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