見出し画像

【要約】なぜ、あなたの仕事は終わらないのか 読書記録4

なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

中島聡


社会人になることを目前に控えている今、「仕事が終わらない」「残業が大変」というビジネスマンからの苦しみの声を多く耳にする中、高い評価を得ていたこの「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」という面白そうなタイトルに惹かれて手に取った一冊。

この本は最近読んだ本の中でもかなり好きな本の1つになった。

初めはよくある、「効率化」のためのノウハウが書かれた簡単な自己啓発本だと思っていた。

実際は、著者である中島さんの「ロケットスタート時間術」(本書で取り上げられている仕事を早く終わらせるための時間術)が作り上げられた原点や過程、そしてマイクロソフトに勤めていた時の興味深い話が綴られており、単なる「効率化」を求める自己啓発本とは全く異なるものであった。

また、中島さんはアメリカのワシントン州シアトルにあるマイクロソフト本社に移って移行シアトルで暮らしているという部分に、シアトル周辺に留学していた自分との親近感を勝手に感じたところもあり、一ファンとなってしまった。

(ちなみに中島さんのnoteもあるのでぜひ覗いてみて下さい。僕ももちろんフォローしました笑)


本の内容の話をすると、これまで小中高大のそれぞれのカテゴリーで僕が出会った、「勉強ができる奴」とか「いろんなことをうまくこなしている奴」と同じような勉強あるいは仕事の仕方を、中島さんはロケットスタート時間術として取り上げていた。

これまで勉強とサッカーの2軸で人生の大半の時間を過ごしてきたこともあって、自然と僕の周りには時間の使い方が上手な人が多いように思う。

僕も「時間の使い方」みたいなテーマには人よりも意識を向けてきた人間の一人だと自覚しているので、強く刺さる部分が本書には多く述べられていた。

また、個人的に一番心を動かされた考え方の話として、「任務を再定義する」という話があった。

例えば、「会社のあるパーティで使うお花を用意してほしい」と上司から任務を受けたとする。

パーティの日にお花が届くようにお花屋さんに注文を入れる。

が、当日、お花屋さんから雪のため本日中に配達が間に合わないとの連絡を受ける。

慌ててプランBやプランCを探すが、どうにもならない。

上司にお花が間に合わないことを伝える。

上司に怒られる。

この例において、部下は自分の仕事を「お花屋さんにお花を注文すること」と定義してしまっているし、そのような人が多い。

そうではない。

「会社のあるパーティで使うお花を用意してほしい」と上司から任務を任されたら、ここで「パーティで使うお花を当日までに準備すること」と任務を正しく再定義する。

そしてお花屋さんに注文を入れる。

それと同時にプランBやプランCを考える。

当日雪のため本日中の発送が間に合わないとの連絡を受ける。

プランBやプランCを利用し、何とかしてお花をパーティまでに間に合わせる。

任務完了。

上司からの任務は「お花屋さんに注文を入れること」ではなく、「パーティまでにお花を準備すること」である。

逆に言えば、パーティまでにお花を準備できてさえいれば昼寝をしていても良い。

この考え方はとても興味深かったし、これからの社会人人生で大事にしようと思えた考え方だった。

まだ、社会人として会社に勤めて上司をもって、取引先を担当して、たくさんメールでのやり取りや資料作成、商談、会議等を行うというような経験はないが、「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」というタイトルに惹かれるビジネスマンは学び多き一冊になることは間違いないように思う。

単に時間術についてのノウハウがまとめられているだけでなく、最後の章では人生の本気で変えるきっかけにこの1冊をしよう、という中島さんの熱い思いが載せられているため、人生に迷っている人なんかにもおすすめできる。

気になった方はぜひ。

では、また。

この記事が参加している募集

読書感想文

人生を変えた一冊

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?