前頭葉 : 一次運動野(M1)ってなに?(入門編)
前頭葉を機能で4つに分類する
前頭葉は機能で分類すると、大まかに以下の4つに分られます
一次運動野(M1)
補足運動野(SMA)
運動前野(PMC)
前頭前野(PFC)
本日は前頭葉の中に存在する、一次運動野(M1)について
詳しく解説していきます🧠
1.一次運動野(M1)ってなに?
機能 : 運動の実行と出力を担う
大まかに言えば『運動を作り上げる1番初めの所』です
運動の命令(随意運動)を出します
M1が単発で障害されると・・・?
✔︎ 弛緩性麻痺の出現
✔︎ 伸張反射の亢進
✔︎ 病的反射の出現 がみられます
体部位局在ってなに?
また、M1には体部位局在が存在します
体部位局在とは、簡単に言うと体のマップ!👤🗺️
また、これは肩の領域と定義されていてもある程度重なりを
持って局在していると言われており、
肩と定義されている所でも、指の運動繊維が存在します
そのため、このペンフィールドで表されるように
もし足の部分が脳出血や脳梗塞などにより損傷されると
足の障害のみ(単麻痺)だけが出現する・・・
かといわれると、そうではない!
むしろ、片麻痺として出現することがほとんど!
するとここで一つの疑問が...
なんで麻痺は単麻痺ではなく片麻痺として出現するの?
【結論】
それは、皮質脊髄路の走行によるもの!
※皮質脊髄路 : 筋肉を動かす神経繊維
皮質脊髄路は、M1から集まってきて
内包と呼ばれる部位で一本の束になります
内包ってなにをする所?
【内包の機能】
大脳皮質から出た神経繊維が全身の筋肉へと続く投射性伝導路の通路のこと!
ちなみに、内包の近くには被殻や視床が存在しています
被殻や視床の単発の障害では運動麻痺は生じない!....が
動脈の太さに由来して障害部位は広がりやすく
広がった血液が近くにある内包にかかってしまうことで
大脳皮質から降りてくる皮質脊髄路(運動命令の経路)が
障害された結果、
運動指令の情報が通れなくなり片麻痺の出現につながる!
【内包の位置を確認】
画像から見ても、内方の周りには重要な部位が
沢山集まっていることが分かりますね
💚黄緑 : 内包
🧡オレンジ : 尾状核
❤️赤 : 被殻
💙青 : 淡蒼球
🩷ピンク : 視床
運動麻痺の予後予測について
【結論】
皮質脊髄路の残存度合いによって運動麻痺の予後は決定する!
これらはMRI画像の拡散トラクトグラフィーという撮影方法で
確認することができます!
しかしながら拡散トラクトグラフィーを撮影することは少なく確認できる機会が少ないのが現実です💧
論文によると
損傷が大きい→運動麻痺の回復のポイントが1ポイント回復
損傷が小さい→運動麻痺の回復のポイントが11ポイント回復
すると言われており、下降性経路の損傷が小さいほど
運動麻痺の予後が良好ということが分かりますね
そのため、
・内包まで損傷部位がかかっていないな
・皮質脊髄路の損傷が小さいかな
って言うのが判断された場合
『実用肢になる可能性が高い』
『今後装具作成は不必要になる場合がある』
という風に大まかな予後予測を立てることが可能となります
一次運動野(M1)編 まとめ
ここまで、前頭葉の中の一時運動野(M1)について解説させていただきましたが、
いかがだったでしょうか🧐✍️
大脳の機能はすごく複雑で難しいですが、
少しでも機能や役割が分かると面白く感じ
さらには臨床に繋げることができます!
私もまだまだ勉強中ですが、ニューロプラスティーの勉強会で得た知識のアウトプットをする良い機会として
どんどん更新していきます!📖
ちょこっとの隙間時間にでも閲覧していただけると嬉しいです😌✊
次回は前頭葉の補足運動野(SMA)について解説していきます!
ここまで閲覧いただきありがとうございました😊
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