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ジョコビッチという選手(全豪オープンその6)

ちょうどこの記事を書こうとしてたらAOラジオ(全豪オープンの公式ネット配信ラジオ)の実況がやかましくなっていました。ギリシャのシチパスがナダルに大逆転で勝利したのです。これで男女ともにベスト4が揃いました。ちなみに女子はトップシードのアシュリー・バーティが敗れています。

セルビアってどこ?

どうもアドリア海の東側が苦手です。いや他にも知らないところいっぱいありますが、○○〇スタンが何個もある中央アジア?とか、むしろちゃんと位置を知ってる国の方が少ないですね。北米とヨーロッパしか知らないのになんとなく世界を知った気になってはいけないですね(反省)。詳しくは書きませんが(書けない)、知っておくべきは、1999年に首都ベオグラートがNATOから空爆を受けた際、ノバク・ジョコビッチ少年は防空壕の中にいたということです。そして私などはその年にはもう社会人でしたがそんなニュースは他人事であったということです。

ビッグ3

現在の男子テニスのビッグ3といえば、フェデラー(スイス)、ナダル(スペイン)、ジョコビッチですが、4大大会の勝利数だけで言えばこの順序に並びます。年齢もこの順番です。しかし直接の対戦成績では、ジョコは他の2人どちらにも勝ち越しています。そして人気は?といえば、フェデラーとナダルの人気はどちらが上か微妙なところですが、確実なのはジョコの人気はこの中では最下位だということです。それがなぜなのかはわかりませんが、私はこの中ではジョコが一番好きです。

ジョコビッチの武器は?

3人の中で特にサーブが素晴らしいのがフェデラー、ビッグフォアハンドはナダルの代名詞です。それに比べジョコは攻撃力に劣ります。つまりこの中で最もディフェンシブな選手ということです。しかしただ単に粘り強いだけでは世界のトップには行けません。ではジョコの最大の武器はというと、メンタルだと私は思います。もちろん他の二人も特別なメンタルタフネスを持っています。それでも、特別な武器がないのにこの二人に勝ち越すというのはいったいどういうメンタルなのか想像がつきません。

ラケット破壊まだやるか

と、あきれたテニスファンも多かったようです。写真は準々決勝(QF)のツヴェーレフ戦での一コマです。こういうことが人気を下げる理由の一つかも知れませんが、私は好きです。3人の中では一番人間らしい感情を表に出すのがジョコです。普通はこういう精神状態になると負けてしまうものですが、この試合彼は勝ちました。

グルテンフリー

彼のメンタルや選手生活を支えているものの一つに食事があります。彼は一時期大会の後半になると体調を崩して負けてしまうことがあったそうです。その原因がわからず苦しんでいたのですが、ある時、ある医学博士によって原因が特定されました。グルテン不耐性。

要するに小麦粉を身体に入れてはいけなかったのです。ちなみに彼の実家はピザ屋さんだったのですが、ピザやパスタやパンを食べながらでも世界のトップ10に入っていたのがむしろ驚きです。そしてグルテンフリーの食事法に変えたことで、それまでフェデラーとナダルが支配していた男子テニス界のピラミッドの頂点の一角に割って入ることができたのです。

ちなみに私は別に小麦アレルギーでもグルテン不耐性でもないと思うのですが(多分)、ジョコの本を読んでグルテンフリーをやってみたところ、一番感じたのは「頭が冴える」ということです。現代の品種改良を重ねてできた小麦のグルテンは脳に良くないみたいですね。あと痩せました。

どんなスポーツでもそうですが、運動能力に加え色んな意味で「頭が良い」人が勝ちますよね。ゲーム中には様々な選択をしなければいけませんが、頭が冴えていないといい選択や発想、創造力というものは発揮できません。そしてメンタルとは脳ですから、食事によってメンタルの基礎も強くなると言えるのでしょう。

準決勝(SF)の相手はロシアのカラツェフ。予選から勝ち上がってベスト4、しかも別に新鋭というわけでもなく既に27歳。いったいどんな選手なのかまだ私も知りませんので非常に楽しみです。

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