今おもしろいマンガの話をしたい

今連載中のマンガの中で、個人的に大好きでおもしろいと思っているマンガの話をしたい。

「ボンクラボンボンハウス」ねむようこ
ひとつめは、ねむようこさんの「ボンクラボンボンハウス」

大学を中退した一樹(カズキ、名前的に迷いますが女の子)が、おばあちゃんの遺した美容室を改装して一人暮らしをすることに。美容室を開業する場所を探していた聖大に一部を貸し、改装は元リフォーム屋の栄吉に力を貸してもらいながら進める。聖大は優しく、栄吉はすこし厳しい男。一樹はすぐに聖大を好きになるのだが…

まあ当たり前に三角関係的な発展をしていく。
現在3巻まで出ているのだが、いよいよ三角関係が表面化し始めていて、ますます目が離せない。

めちゃくちゃありがちといえばありがちなストーリーのだけど、なにがこのマンガをおもしろくしているかって、映画的で美しいメタファーだと思う。(ねむさんのマンガはいつも比喩表現がおもしろくっていいんだよなあ)

たとえば2巻。
栄吉が自分の「これから」のことを考えながら自宅のカギを回し、扉を開けるシーン(扉が開いたシーンと言ったほうがいいのかもしれない)なんかも、とても印象的だ。
このシーンは前後を含めてとてもいいシーンなので、ぜひ読んでみてほしい。

このマンガのいいところを、もうひとつ挙げるとすれば、それはなんと言っても主人公・一樹のダメっぷりだろう。
1巻で兄に、なりたいものがあるのか、と聞かれた一樹は

何にもなりたくない
アイス食べて
漫画読んで
ゴロゴロしてたい

と答える。
そりゃそうだよ!!何にもしたくないに決まってるよな!!!世の中、何がしたいかわからないって言ってる人はたくさんいるけど、みんな何もしたくないだけだよね!!!!!

そんな一樹が、そのまんまのかんじで、物語の中心ともなる家のリフォームをそこそこがんばっているかんじは、逆に勇気が出る。
あ、わたしもこんなかんじでもがんばっていけるかも、ってね。


「来世は他人がいい」小西明日翔
ふたつめは、小西明日翔さんの「来世は他人がいい」です。

主人公は極道の家で生まれ育った女子高生の吉乃。家庭環境は特殊だけれど、平穏な日々を過ごしていた。そんな吉乃が、婚約者で、おなじく極道の霧島と暮らし始める。霧島は一見男前で、優しい男だったが、実はヤクザ以上に恐ろしかった…。

というかんじ。
このマンガはとにかくぶっ飛んでいる。

優男の化けの皮がはがれた霧島に

吉乃の取り柄ってその顔と体だろ?
それ売って金にしてきてくれない?

と言われた吉乃がとる行動がすごすぎる。
霧島がぶっ飛んだ男であるのはもちろんだけど、吉乃は本当はそれ以上なのではないかと思わされる。ぜひ読んでみて、この衝撃を体感してほしい。

さて、このマンガは内容が最高なのはもちろんだが、タイトルも最高だな、と思う。
「来世は他人がいい」っていうのもめちゃくちゃいいし、1話ごとにつけられているタイトルもほんとうに魅力的。
「負け犬に出る幕はない」「誠意を見せたい。あわよくば少し好きになってほしい」「人間一年生」「拳で殴らず笑顔で脅す」「地獄の三角関係」って…
もうタイトルからおもしろいのまるわかりじゃないですか!!!

作者さんがつけたのか、編集さんがつけたのか、わからないけれど、どちらにせよめちゃくちゃいい仕事してるなあ…と思う。


「A子さんの恋人」近藤聡乃
最後に、近藤聡乃さんの「A子さんの恋人」です。

A子さんはNYから帰国したばかり。けれど、A子さんには、NYへ行く前に微妙に別れきることのできなかった元カレのA太郎と、NYに置いてきた彼氏のAくんがいる。三角関係と言い切ることもできないような微妙で曖昧な関係を中心に、周りの友人たちも含め、ダメな大人たちの人間模様が繰り広げられる。

このマンガ、ほんとうに最高なんだよな〜。
めちゃくちゃ人と語り合いたくなるマンガなので、全人類に読んでほしい。
ここがいい!と端的に言語化するのが難しいのだけど、ワンシーンごとに誰かと語り合いたい。

ネタバレをしないようにこのマンガの魅力を伝えていくとしたら、
絵がめちゃくちゃうまい、線がエロい、街が魅力的に描かれている、そのせいでA子さんの住む阿佐ヶ谷に住みたくなっちゃう、登場人物の絶妙なダメっぷりがクセになる、会話がおもしろい(坂元裕二作品が好きな人とかはハマる気がする)、伏線の回収が気持ちいい
今パッと思いつくのは、こんなかんじだろうか。

現在5巻まで出ていて、おそらく次が最終巻だと思う。さあみなさん、ばっちり5巻まで読んでおいて、最終巻が出たら読んでみんなで語り合おう…!

#マンガ #感想 #コンテンツ会議 #推薦図書 #ボンクラボンボンハウス #来世は他人がいい #A子さんの恋人 #読書 #読書感想文

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コメント4件

はじめまして。わたしもボンクラボンボンハウス読んでいます!3巻を読んで聖大くんへの気持ちが変わりました。意外と考えてるひとなのね、って。A子さんの恋人、気になっていたので読んでみようと思います〜!
>こむぎさん・はじめまして。コメントありがとうございます!嬉しいです。3巻、聖大くんの人間くささみたいなものも出てきて、おもしろくなってきましたよね…!A子さんの恋人は、とってもおすすめなのでぜひ〜!
凜さん、はじめまして。同い年で親近感がわいて、しかも気になる漫画の傾向もかなり似ているなぁと思ったので、勢いでコメントさせていただいてます!ねむようこさんのボンクラボンボンハウスは読んだことがなかったので、今度読んでみます。近藤聡乃さんの「ニューヨークで考え中」というエッセイ漫画も、とても良いので、もし未読でしたらぜひ…!
>ぺちこさん・はじめまして。コメントありがとうございます!同い年なんですね!ボンクラボンボンハウス、ぜひ!ねむさんは、ほかのマンガもおもしろいです〜。ニューヨークで考え中も読んでます!日常を丁寧に拾い上げていて、素敵ですよね…!
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