”都市か？地方か？”
世界人口で見ると、都市に住む人の割合は52.1%だが、日本に目を向けると、実に93.1%もの人が都市圏に住んでいるといわれている。世界でも稀に見る都市化の進んだ国、それが日本だ。都市は、便利だし、仕事がある。貨幣に換算できる「豊かさ」を稼ぐ意味では、もっとも効率がいい。だが一方で、都市の暮らしは、ストレスが溜まる。孤独な上に、自然を感じられない。一方で、クリエイティブな仕事のための都市ランキングでは、東京が突出して1位というリサーチ結果もある。

都市生活には情報が多すぎる。「もっと面白いことがあるはずだ！」「次はもっと面白いことをしなくちゃ」その気持に突き動かされ、情報を追い求めることがライフスタイルになっている。知らないうちにいつの間にか、あたかも回し車の中でくるくる回っているネズミのゲーム、ラットレースに参加させられているような状態だ。
ドーパミンが放出され続けているということは、心のバランスを整えてくれる脳内物質のひとつ「セロトニン」、多幸感をもたらすとされる神経伝達物質「エンドルフィン」といった、いわゆる「幸せホルモン」が分泌されにくくなる状態にもなる。愛や幸せをつかさどるホルモンが放出される機会が減れば、「今のままでいいのだ」といった自己肯定感も生まれにくい。

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”余白か？競争か？”
両者の壁を突き崩すような解決策は、2つの間を往復することだ。僕の経験から言っても、教育のどこかのタイミングで競争をする経験は必要であり、そこで勝つには自分のやりたいことや強みに基づいた自信を育てたうえで競争に参戦することが必要になる。そして競争を戦い抜き、地力がついたら、今度は自分でやりたいことをみつけて実現する　　
このように、基本的には2つの世界を往復することが必要不可欠で、どのタイミングでもどちらの世界を選ぶかということも重要だ。

子どもの心理的発達の観点で見ると、低学年での塾通いの影響は小さくない。子どもは、おおよそ小学4〜6年生の頃に自我が芽生えるといわれる。それまで、「ウルトラマン」や「プリキュア」などファンタジーの世界で生きてきた子どもたちが、「他人から見た自分」を意識するようになり、「自分とは誰か」「他の人とはないが違うか」といったアイデンティティをもつようになる時期だ。一方で、塾に通うという行為は、偏差値という他人のモノサシをベースにした価値観に一気に近寄っていくことでもある。アイデンティティを確立する時期に差し掛かった途端に、社会のモノサシを強制的に当てられる。これが日本の教育に埋め込まれてしまっている構造なのだ。

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2024年読み始めは、”じぶん時間を生きる”。
戦略デザインコンサルティングをされている佐宗さんが、コロナ禍に東京世田谷→長野軽井沢に移住された経験から、仕事や住まい、働き方、教育などの分野に分けて実体験を元に綴られている。

私は、生まれも育ちも田舎→社会人途中で上京しているが、それぞれにそれぞれの良さがあり、その人の取り巻く環境によって最適解は変わると思う。ただ、昔よりも、（特にコロナを経て）地方であっても良い学習機会やチャンスがあることも多いということだ。例えば、佐宗さんが長野県でも問題なく仕事をされているし、教育に関しても、
・全寮制のユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン
・オランダのイエナプランによる大日向小中学校
等、先進的な教育機関もある。

どちらが良いのか、ではなく、どれだけ情報を収集し、
自分たちの軸に当てはめて最適解を追い求めているか、
が大事になってきていると感じる。

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年始に実家に帰ったときに並んでいたたくさんの教育本。かつて教育ママだった私の母が読み漁っていたのは、「だめ親にならないためには？」「子どもにさせた方がいいこと」など、子供が苦しくなるような内容のものばかりで、この年になっても、その本達をみて複雑な気持ちになった。

最近は、来るべき子育ての時期に備えて、教育に関する本を読むことが多い。ただ、教育本といっても、「こうするといい」「これは教育に悪い」
といった内容ではなく、「子どもの個性をより伸ばすには」「子どもの遺伝を見極めたうえで親にできること」等、「余白」を大切にした内容のものを読むようにしている。

私は看護師だから、正直コロナ禍でも生活は何も変わっていないし、
むしろ医療現場は忙しくなるばかりで、
リモートワークでのんびり働く周りを羨ましく思っていたりいなかったり …
でも、コロナ禍で変わった社会の流れを学んで、自分にとっての最適解を見つけたい。

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