子どものいいところを見つけると、付き合うのが楽しくなる

週1回、小学校で学習支援員のパートをしている。先生ではなく、あくまでも補助的な立場で、授業などはしない。授業についていくのが難しかったり、つまずいていたりする子のフォローが主な仕事だ。普通学級に入る場合もあるし、支援学級に入る場合もある。

まだ2校目で、それほど経験は多くないのだけど、この少ない経験の中でも、本当にいろいろな子がいるのがわかる。

じっと座っているのが難しい。気が散りやすい。学習する意欲はあるけれど、理解が追いつかない。習ったことを記憶できない。漢字がなかなか覚えられない。文の読み取りや、文章を書くのが難しい子もいる。

学習するのが難しい子どもは意外に多くて、おそらく、これは昔も同じだったのだろう。自分が子どもの頃は、自分のことで精一杯で、同じクラスの中にそういう子がいても気がつかなかったり、気がついても冷たい態度をとったりしていたのかもしれない(ごめん)。

もちろん、学習がよくできる子、優しい子もたくさんいる。中には、反抗的な態度をとる子もいる(これは学習の得意、不得意は関係ない)。私もつい、嫌な子だなあと思ってしまうことがある。その子なりの事情があるのだろうけれど。

でも、どの子も、よく見ていると、頑張っているポイントが見えてくることがある。そんな時、私はすぐに「この子はすごい!」と感心してしまう。

字が綺麗、走るのが早い、計算が早い、柔軟な考え方ができる。そういうポイントはすぐに見えるし、褒めるのも簡単だ。それ以上に、子どもたちの行動を観察して、いいところが見えてくると嬉しくなる。低学年なら、その場で子どもを褒めて(高学年の場合は、あまり褒めすぎると嫌がられそうなので黙っておく場合も)、後で先生方にも伝えるようにしている。例えば、

・字が上手く書けなかったとき、自分でも納得がいかなかったのか、消して綺麗に書き直している。
・自分なりに考えて、上手くいくように作業のやり方を工夫している。
・周りがどんなにうるさくても、それに惑わされずに真面目に学習に取り組もうと努力している。
・友達が困っているときに、さっと手を差し伸べて助けてあげている。
・班での話し合いがスムーズに進むように、上手に他の子の意見を聞いて、班の意見をまとめようとしている。

こんなこともあった。

算数がすごく苦手な5年生が、問題を解こうと頑張っていた。問題を解く時間が終わって、先生が正答を板書されても、そちらを見ずに、最後まで自分の力で解き切ろうと頑張っている。この子には、この子なりの意地があるのだ。自分で解くのを最初から諦めて、ただ先生の答えを写して済ませようとする子もいるのに...。かっこいい。

自分でも単純だと思うけれど、いいところが見えてくると、その子への見方がガラッと変わってしまう。相手をプラスに評価し、尊敬する心持ちで子どもに接していると、私自身が気持ちがいい。子どもの方は、どう感じているかわからないけれど...。

もうすぐ夏休み。夏休み明けに会うと、子どもたちはぐっと成長している。背が伸びたり、顔つきが大人っぽくなったりしていて、「あれ、こんな人いたっけ?」と思うくらい。小学生の成長は本当に速いのだ。

私はどうかな...。私はもう大人だけど、この夏休みの間に、何か少しでも、良い方に変わっていけるかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?