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パフォーマンスを上げるための体幹トレーニング−実践編①−

C-I Baseballの増田稜輔です。
今回も野球現場で活動するために必要な知識をお伝えしていきます。

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今回のテーマは
「パフォーマンスを上げるための体幹トレーニング〜実践編①〜」
ついてお話していきます。
体幹トレーニングの実践編は全2回のシリーズでトレーニング方法と目的などを中心に解説していきます。
実践編①では
・体幹トレーニングに必要な可動性の獲得
・腹腔内圧
について解説していきます。


■はじめに

体幹トレーニングは数多くのチームで取り入れられていますが
ただやるだけや時間調整に使われるなど優先順位として低くなっている印象です。

体幹は各パフォーマンス動作やウエイトトレーニングにおいても
必要になる部分であり、動作の土台になります。
この土台部分を疎かにしてしまうと、パフォーマンスが向上しなかったり、障害を起こしてしまうリスクがあります。
そのため、野球の練習の前やウエイトトレーニングの前にと入りれてもらえると非常に有効なメニューです。

今回は体幹トレーニングを行う上で、必要になる
・可動性の獲得
・腹腔内圧
について解説していきます。

■体幹トレーニングの位置付けとタイミング

体幹トレーニングは野球パフォーマンスの土台になる部分です。
可動性を獲得し、各動作に対応した姿勢を取れるようになり
その姿勢をコントロールする。
姿勢をコントロールしたら各動作をコントロールしていきます。
野球パフォーマンスを向上させるには必要不可欠な要素であると私は考えています。

なので、トレーニングを効果を高めるために適切は方法やタイミングで行う必要があります。

体幹トレーニングを行うタイミングとは?

みなさんは体幹トレーニングを「いつ」行っていますか?
・練習の合間
・練習の後(暗くなりグラウンドが使えないから体幹やるか・・・)
・雨の日
チームによって様々であると思います。

私が考えている体幹トレーニングのタイミングは
・競技スキル練習の前
・ウエイトやプライオメトリクストレーニングの前
など、パフォーマンスピラミッドの上層に位置する者を行う前に体幹トレーニングを取り入れています。

前述しているように、体幹トレーニングは土台になる物です。
パフォーマンスを向上させたり、障害を予防するために行います。
なので、雨の日だけ・・・練習の後・・・ではその効果を最大限に活かすことが出来ません。

W-UP→腹腔内圧向上メニュー→姿勢制御→動的安定性・動作コントロール→競技練習orトレーニング
上記なような順番で行えると良いと思います。
つまり、その日の練習メニューによって求められる体幹機能も変化します。
なので、毎日目的に応じてメニューを変更しながら体幹トレーニングを取り入れることが良いと思います。
ぜひ参考にしてみてください!!


■体幹トレーニングの前提条件

トレーニングに入る前には前提条件を整えておく必要があります。
前提とは
ある物事をなす土台となるものです。
つまり体幹トレーニングの土台となるものの条件を整えることが求められます。

体幹のトレーニングのゴールは
「動的安定性と四肢の運動時に連動する体幹機能」です。
このゴールへ向かうための前提条件を考える必要があります。

動的安定性では全身の筋肉を使用し四肢の運動を行いながら身体を安定させます。
この時に
・筋の柔軟性が低下していて可動域が制限されている
・姿勢を制御するための腹腔内圧が低下している
このような状態では、ゴールを達成することは出来ないです。

なので、体幹トレーニング目的である動的安定性を高める前に
「前提条件」である
可動性と腹腔内圧のコントロールを行う必要があります。

■可動性の獲得

可動性の改善・柔軟性の改善の方法では
静的なストレッチや動的ストレッチなど様々な方法はありますが
体幹トレーニングのゴールを動的安定性にするのであれば
各関節運動・他関節の運動を伴う可動性を獲得する必要があります。
つまり、単純な可動性ではなく「機能する可動性」を獲得するようにします。


○胸郭可動性メニュー

胸郭の可動性は体幹トレーニングを開始する前に必ず必要な要素になります。
特に下部胸椎の可動性は重要になり、野球選手の多くは屈曲性の低下を呈しています。
下部胸椎が伸展位の状態では、肋骨が外旋し呼気時の内旋運動を低下させ
腹腔内圧も低下します。また、下部肋骨を起始にする腹斜筋筋の機能低下も引き起こします。

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