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【読書ノート】『チャーリーパーカー・プレイズ・ボサノヴァ』(『一人称単数』より)

『チャーリーパーカー・プレイズ・ボサノヴァ』(『一人称単数』より)
村上春樹著


モダンジャズの代表のチャーリー・パーカーは、天才と言われながら、晩年、薬漬けになって廃人の様に亡くなったとされているのだけど、実は、秘蔵のアルバムがあったという妄想の不思議な世界の物語。

モダンジャズとボサノヴァの違いは?
ボサノバはリズムを強調しない静かな8ビートの特徴がある。ボサノバの基本的なリズムはギターで刻まれ、必ずしもドラムやパーカッションを必要としない。この点が「ボサノバ=新しい流れ」と呼ばれる理由となる。

一方で、ダンス音楽として発展したジャズは、リズムを強調する。そしてその多くが4ビートで、現在も変わっていない。

ジャズの歴史の中で、チャーリーパーカーの存在は大きく、ジャズの即興性のベースを作ったと言われている。その当時は、異端だったりもしたのだけど、ジャズは大きく進化していった。

そんなチャーリーパーカーが、ボサノバを取り込んだらどうなったのだろう。

死は生の延長線上にあるわけで、出鱈目の音楽評論は、巡り巡って、黄泉の世界のチャーリーパーカーに届く。

物語の主題は何か?
想像できることは、実現するということ。それだけ、この世は、予測不可能であり、不思議さや不確かさに満ちていると理解した。

睡眠中の夢は、無限に広がる潜在意識の世界の入り口で、そこは、死の世界の入り口でもあるということなのかと思ったりした。

https://music.apple.com/jp/album/the-girl-from-ipanema-feat-astrud-gilberto-ant%C3%B4nio/1469580970?i=1469581442

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