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自分の体の声を聴く~五木寛之さん「シン・養生論」

「自分の体の声を聴く」と言うのは、作家の五木寛之さん。この言葉は、私が日頃実践している言葉「筋肉と会話する」と、ほぼ同じです。体は異常があれば、何らかの信号を発してくれるので、それに早く気付くことが大切です。

僕は戦後70年以上、80歳半ばになるまでずっと病院に行ったことがなかったんです。健康診断も受けたことがありません。そのかわり、自分の体の面倒は自分で見ようと。これは健康法じゃなくて「養生」だという考えでずっとやって来ました。

五木さんの言葉ですが、素晴らしい考えだと思います。

私もサラリーマンを辞めてから健康診断は一度も行かず、自分の体は自分で何とかするという考えでやってきました。コロナ禍でダブルワークするようになり、勤務先では定期的に健康診断を受けなければなりませんので、仕方なく受けました。

すると「中性脂肪の値が高い」という結果が出たのです。これまでそんな数値調べたこともなかったものですから、数字を見ると「どうすれば基準値に下げることができるのか?」と、気になりました。

いろいろ調べたところ、そんなに気にすることはないという結論に達したので、今はあまり気にしていません。健康診断しなければ知らなかった数値です。知ったがために気になってしまって、それが良い方向へ行くとも限らず、ストレスになっていました。

自分の体を冷静に観察していると、偏頭痛の起こるリズムがわかってきたんですね。どうやらそれは気圧と関係があるらしい。世間では低気圧のときに偏頭痛が起きるとか言うけど、僕の場合、高気圧が続き、それが崖下に落ちるように急激に変化する曲がり角のところで偏頭痛が起きることに気づきました。

それから天気図を細かく読むようになりました。大阪で雨が降ったら6時間後に低気圧が来る、福岡だと1日後、上海だと、といったぐあいに、気圧の変化を毎日読みながら、低気圧に備えて対処するようにした。

そう、これですよね!

「医学に関する学術書や専門書を読み漁って勉強して理屈はわかっても、状況は変わらない」と、五木さんは言われます。

偏頭痛には、予兆があることに気づいたんですね。ぼくの場合だと、まず上まぶたが下がってくる。それから唾液(だえき)が妙にねばつく。そのほかいろんな予兆が出てくるのです。それを早く気づいて、パスできるように対処した。  風呂には入らないし、お酒も飲まない。原稿の締めきりを延ばしてもらう(笑)。自分の体の声をきいて、それに素直にしたがうことにしました。先手を打つことでパスしてきました。

まさしくこれが、体の声を聴いてどうすれば良いのか自分で判断し、実践しているということです。医者が処方する内容とはまったく違います。

病院へ行くと、一般論、確率論で対処されます。自分の体がそんな「率」に当てはまるのか?ということです。可能な限り、自分で調べ、自分で勉強し、自分の体の声をちゃんと聞くことができるようになりたいものです。

シン・養生論 (幻冬舎新書) 五木寛之


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