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自由律俳句 #388

【雪解け水が流れていく先】


雪解け水が輝いて、
坂をゆっくりと下っていく。

あの溶けたばかりの水は、
きっと冷たいだろう。

小学生の頃、
近所の川を眺めていた。

このままずっと眺めていたら、
いつか川の流れが少しずつ減っていって、
「流れの最後」を見ることができるかもしれないと思った。

その決定的瞬間を見たくて、見ている。
でも、20分くらいで見飽きて帰った。

もちろん、今もあの川は流れているから、
「流れの最後」を見ることはできていない。

もしかして、この雪解け水なら、
「流れの最後」は見えるだろうか。

少しだけ眺めていたけど、やっぱり飽きてきた。

今回も「流れの最後」を見ることはできそうにない。

ふと、流れの先を見てみた。

「春」に続いているようだった。

それを見ると、なんだか満足して、
私はその場を離れた。

きっと、まだ流れていると思う。


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