見出し画像

別れの春

今日の0:00、私に人生の彩りを与えてくれていた放送局が放送を停止した。このチャンネルで私はたくさんの良質な海外ドラマに触れることができた。クリミナル・マインドやメンタリスト、SHERLOCK、ルシファーなど、挙げていけばキリがない。

人気が出てシーズンが増えれば増えるほど、作中での人間関係も変化していく。好きだったメンバーがいろいろな形で「卒業」したり、新たなメンバーが加入したり。そういったたくさんの出逢いと別れを見送り、今日、最後の放送を見送った。

最後の作品はクリミナル・マインドだった。昔から犯罪心理学に興味があった私にとって、クリミナル・マインドは非常に興味深い作品だった。有能なメンバーがそれぞれの得意分野を活かし「チーム」として事件を解決していくのは王道ながら飽きが来ずどの回もとても面白かった。

最後の放送を終え、しばらく画面を見つめていると8年の間に放送した作品名がエンドロールのように流れだした。あんな作品もあった、こんな作品もあった、と懐かしく思い出し、BGMでもその作品を思い出したりした。いつも通りの「タタタタン タン」という音を最後に、一本の映画が終わるときのような、静かだが愛のある閉幕だった。

私に海外ドラマとの出逢いを与えてくれたことを本当に感謝している。きっかけとなった放送局がさまざまな事情があるとはいえ閉局してしまったのは残念の極みだ。有料になってもいいから、どうか続いてほしかった。一抹どころではない寂しさを感じる。もう、ふとチャンネルを回しても何も映らないんだな。

春はそういう季節とわかっているとはいえ、何度経験しても別れというのはつらい。8年間、素敵な時間を本当にありがとうございました。

願わくは、いつかまたどこかで逢えんことを。


サポートしてもいいかな、と思ってくれたそのお金であなたの大切な人と素敵な時間を過ごしてください。