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解剖学だけじゃない。解剖生理学を学ぶ: 『 筋肉・骨 』

基本を知るということは
自分の身体の特徴を知ること
自分の強みを知ることができるということです。

そして、体の基本を知るのに
必要な知識は解剖生理学です。
解剖学だけでは足りません。

解剖とは形を知ることこと。
そして生理とは動き・働きを知ること

このnoteでは、筋肉・骨を学びます。


運動に関わる器官

動物は、自分の力で
自分の体を動かす
優れた仕組みをもっています。

その仕組みによって、
自由に歩き回ったり、物を持ったり、
食事をしたりなどの運動が出来きます。

運動は、体の外の目に
見える部位で行われるだけでなく、

胃腸、心臓、血管など
目に見えない内臓でも行われています。

しかし、一般的には
運動器というときは、
骨や筋肉、関節、腱などいわゆる
支持運動器系によるものを指し、内臓での運動は含まれません。

■運動は骨と筋肉の協調から

例えば、私たちが手足を動かす時は、
筋肉の収縮によって支軸としての
骨を動かし、これによって物をつかんだり、
歩いたりすることができます。

もし骨がなく筋肉だけだとしたら、
体の芯棒がないため、アメーバのような
運動によって移動しなければなりません。

つまり骨は、
体に一定の形と強さを与え、
変形を抑え、筋肉による運動時の
力のロスを最小限に抑える働きをしていると言えます。

逆に、骨だけの人体模型が
自分で体を支えられないとの一緒で
筋肉がなければ姿勢を維持できません。
このように筋肉と骨は持ちつ持たれつの関係なのです。

■意思による運動と意思によらない運動

ボールを投げたり、走ったり、
首をまわしたりという運動は、
意思によって随意的になされるものですが、
心臓の拍動や胃・腸の蠕動運動は、意思とは関係ない働きです。

前者を行うものを随意筋、
後者を行うものを不随意筋と呼んでいます。

随意筋は、骨と協力して
体を動かすという意味で骨格筋と呼ばれます。

また不随意筋は心臓壁の心筋と、
血管壁や胃腸管、膀胱などの内臓壁の平滑筋とがあります。

■骨格筋の構造

筋肉は体重の40~45%を占めると
言われ、体の中でもっとも大きい組織です。

骨格筋は筋繊維が
多数集まってできていて、
さらにその中に微細な筋原繊維と
呼ばれる細胞の存在が確認できます。

数百個に及ぶ筋原繊維が
筋内膜と呼ばれる薄い結合組織に包まれ、
さらに数個から数十個の筋繊維が筋周膜という
強靭な結合組織に束ねられ筋束になります。

筋束がさらに筋膜によって束になり、
いわゆる筋肉となります。

筋肉の役割

筋肉の役割は、
体の外様を作る、
運動、体温の発生、代謝、筋ポンプです。
また最近では、ホルモンを作ることがわかっています。

■骨格筋の収縮の種類

筋肉を収縮させて、
ある物体を持ち上げようとする時、
筋肉の張力は0からだんだん高まっていきます。

しかし、筋力が物体の重さに
勝らなければ、物体は持ち上がりません。

したがってその間、
筋肉には力は発生していますが
筋肉の長さは変わらないと言えます。
このような筋肉の収縮を等尺性収縮と呼びます。

筋肉に発生する力が
物体の重さを超えると筋肉は
その物体と釣り合った力をもって
長さが短くなっていきます。
これを等張性収縮と呼びます。

つまり体を動かす場合は
筋肉の等張性収縮が主に行われ、
なにか重いものを一定の位置に支え続けるときや
姿勢を維持するときは等尺性収縮が主となります。
また等張性収縮は遠心性収縮求心性収縮に分けられます。

■筋肉と骨をつなぐ腱

骨と筋肉の連携がスムーズ
に行われるためには、しっかりと
結合されていなければなりません。

そのため筋肉は
腱で骨に定着されており、
それによって骨を動かします。

腱は非常に丈夫な構造で、
めったに切れることはありません。

例えば、アキレス腱はとても有名ですね。
また筋腱移行部は負担がかかりやすい部分とされ
この部分をリリースするととても気持ち良いです。

筋肉を動かす二つの方法

私たちは、身体中の筋肉を
思い通りに使って姿勢を保ち、
体を動かしています。

この思い通りに動かすために
必要なのが脳と神経です。

筋肉を動かす方法は2種類あり、
一つは脳からの指令で動きます。
つまり自分の意思で筋肉を動かす方法です。

もう一つは意思とは
関係なく脊髄と感覚神経によって
筋肉を絶えずコントロールしていることです。

つまり二つ目の筋肉を動かす方法は、
自分の意思や意識とは関係なく動く方法です。

熱いものを触った時に
瞬間的に手をひっこめますよね?

あのようなときは反射で
手を引っ込めるため、意識はしていないです。

これには筋肉の中の
センサーが働いています。

筋肉は脳からの指令によって動きますが、
脳からの指令は脊髄を通っていきます。

脊髄から神経を通って
筋肉に指令がいきますが
これをα運動ニューロンといいます。

また筋肉からも
脊髄に報告がいく
神経はⅠa繊維と呼ばれます。

このように脳、脊髄と
筋肉は双方向のやり取りを
しっかり行うことで成り立っています。

このメカニズムをうまく利用すると、
ピラティスの動きの本質である無駄な力が
抜けてしなやかなからだの使い方ができるようになります。

■筋紡錘と腱紡錘

私たちは、手で物をつかむときに、
かるく掴んだり、逆に強く掴んだり、
微妙に力の加減をすることができます。

目をつぶっていても
自分の体がどの位置にあるかも
把握できますし、また意識しなくても
自分自身の筋肉や腱を傷つけるほど、
無理な力は出さないように運動を調節することができます。

これは、体のいたるところに
筋の伸展や緊張の度合いをチェックし
調節する筋紡錘腱紡錘というセンサーがあるからです。

ピラティスや様々な運動において
この受容器をうまく使うことでしなやかな動きが
可能となると私は考えます。

○筋の伸びすぎを防ぐ筋紡錘

筋紡錘は骨格筋の中にあり、
数本から十数本の細い特殊な筋線維(錐内線維)が
被膜に包まれた紡錘形の受容器
(長さ:約1~3mm、太さ:約0.2~0.5mm)で、

その両端は筋線維(錐外線維)を
包む筋鞘についています。

筋紡錘は、周囲の筋線維が伸びると
同じ方向に伸び、その伸展状況を中枢に
伝える役割を果たしています。

筋紡錘の数は筋によって違いますが、
一般に小さい筋や微細な運動をする筋ほど
その数は多いようです。

○腱の伸びすぎを防ぐ腱紡錘

筋肉の収縮伸展時に
腱に加わる緊張の度合いを感知し、
腱の過度の伸展や断裂を防ぐ役割を
果たしているのが腱紡錘(別名:ゴルジ腱器官)です。

筋肉の腱の束に多く分布しています。
例えばスタティックストレッチングでは、
Ib抑制によって筋を弛緩させることができます。

あるいは、拮抗筋の収縮による
Ia抑制も筋リラクゼーションに活用できます。
以降は、伸張反射・Ia抑制・Ib抑制について順に解説していきます。

伸張反射

筋紡錘は筋の伸張を
感知して、反射的に「伸張された筋」を
収縮させる作用があり、これを『伸張反射』と呼びます。

伸張反射は以下の機序で起こるとされます。
①筋肉が伸張されることを筋紡錘が感知
②すると、筋紡錘に接続されているIa線維が興奮して、刺激を脊髄へ伝える
③脊髄内へ入ったIa線維は、同じ筋(伸張された筋線維)を支配する多数の
 α運動ニューロンとシナプスする。
④α運動ニューロンに伝わった興奮は、同じ筋(伸張された筋線維)の収縮
 を起こす。

これで有名なのが腱反射です。
お膝を叩くと勝手に膝が伸びるアレです。

ストレッチをする際には
この伸張反射を考慮して行う必要があります。

急激にストレッチすると
筋肉は伸びるより縮んでしまうからです。

ちなみにデコピンは
この伸張反射を利用していると言えます。

Ia抑制(相反神経抑制)

伸張反射は前述したように
「筋の伸張を筋紡錘が感知し→
筋紡錘に接続されているIa線維が興奮→
刺激を脊髄へ伝える 」といった順序を辿ります。

そして、脊髄内に入ったIa線維は
伸張反射として動筋(伸張された筋線維)へ
興奮性の刺激を送るだけでなく、拮抗筋へ
抑制性の刺激も送っています。

この刺激によって起こる
「拮抗筋の弛緩」をIa抑制(相反神経抑制)と呼びます。

ちなみにIa抑制(相反神経抑制)の機序は途中まで伸張反射と同じです。
①筋肉が伸張されることを筋紡錘が感知する
②すると、筋紡錘に接続されているIa線維が興奮して刺激を脊髄へ伝える
③脊髄内へ入ったIa線維は、介在ニューロン(Ia抑制ニューロン)を介して
 拮抗筋を支配するα運動ニューロンとシナプスする。
④抑制性の介在ニューロンを介した刺激は、α運動ニューロンから拮抗筋に
 伝わり、拮抗筋の緊張を抑制する。

つまり、前述したお膝を叩いた時に、
膝の伸展運動の主動作筋である
大腿四頭筋を伸張反射によって収縮させます。

その一方で、拮抗筋である
ハムストリングスをIa抑制によって
抑制させていると言えます。

このIa抑制のおかげで
伸張反射の働きは増強され、
運動時の四肢の屈曲や伸展が
円滑に行えることとなります。

拮抗筋と主動作筋

筋肉は大体、
関節を挟んで異なる動きを
する筋肉があります。

主動作筋と拮抗筋
言われています。

例えば、上腕三頭筋に対する上腕二頭筋、
ハムストリングスに対する大腿四頭筋、
腹筋に対する背筋といった風です。

これをうまく使用すると
ストレッチが効果的に出来る様になります。

ポイントはストレッチは
筋トレと扱うことです。

先ほどの主動作筋と
拮抗筋の関係をうまく利用します。

後ろの筋肉が伸びにくいと
体は前に倒しにくいですよね?

単純に、体を前に倒すのには
ハムストリングスが柔らかいと
前に倒しやすいことになります。

Ia抑制を使ってストレッチを
考えると太ももの前の筋肉や腹筋を
しっかり使って前に倒すとハムストリングスが伸びやすいのです。

Ib抑制

Ib抑制とは
骨格筋の腱へ伸張刺激が加わることで、
その筋の緊張が低下する(抑制さえる)
という現象を指し、『自己抑制』とも呼ばれます。

腱に存在する
伸展受容器をゴルジ腱器官と呼びます。

ゴルジ腱器官が反応するのは、
筋肉がストレッチングされると
一緒に腱が伸張されたとき、
筋肉が収縮する(縮む)し、
腱が伸張刺激を受けたときです。 

Ib抑制は以下の機序で起こります。 
①ゴルジ腱器官がストレッチングや筋収縮した際に伸張を感知する。
②すると、腱紡錘に接続されているIb線維が興奮して刺激を脊髄へ伝える
③脊髄内へ入ったIb線維は、同じ筋(伸張された筋線維)を支配する多数の
 α運動ニューロンとシナプスする。
④脊髄内へ入ったIa線維は、介在ニューロンを介して同筋を支配するα運動ニ
 ューロンとシナプスする。
⑤抑制性の介在ニューロンを介した刺激は、α運動ニューロンから同筋に伝
 わり、自己抑制(同筋の抑制)が起こる。

Ib抑制は
スタティックストレッチングに
よって反射的短縮が改善される機序そのものと言えます。

等尺性収縮後弛緩テクニックと同じで、
ホールドリラックス・マッスルエナジーテクニック
など様々な名称がつけられています。

例えば、ハムストリングスに
等尺性収縮を行います。
するとハムストリングスが縮む分だけ
腱には伸張刺激が加わるので、Ib抑制が生じて、
ハムストリングスの緊張が緩むといったものです。

また、以前は
「Ib抑制を起こすには最大収縮が重要である」
と言われていました。

最近では軽微な収縮でも
Ib抑制は起こせることが分かってきています。

なので、痛いのを我慢して
ストレッチングで筋肉をぐいぐい伸ばさなくても、
軽微な筋収縮を行うことで安全にリラクゼーションが起こせます。

■筋収縮のしくみ

筋肉の収縮は
筋肉細胞に存在する
カルシウムイオンの濃度変化
により制御されています。

筋細胞にはミオシンとアクチンという
2種類のタンパク質が存在し筋原繊維とよばれています。

ミオシンは太い繊維、
アクチンは細い繊維を形成し、
これらが互い違いに重なって
相互にスライドする構造をとっています。

そして、ATPをエネルギー源として
リニアモーターのように平行移動し、
筋肉収縮を実現します。

このとき、カルシウムイオン
の濃度変化を感じてスイッチの
役割を果たすのがトロポニンという
タンパク質で、アクチンに存在しています。

まとめると、
脳が命令して筋肉を動かす
メカニズムは以下のようにして行われます。

脳 → 神経系 → 筋肉細胞 → カルシウムイオン放出→ トロポニンがカルシウムの濃度変化を検知 → 筋肉収縮

以上のようにカルシウムイオンは
神経系から細胞に伝わった刺激を
伝達する物質として働きます。

こういったカルシウムイオンを
媒体とした信号の伝達は心臓や脳
などの細胞でも行われており、生命維持に対して
カルシウムがいかに重要な物質かがわかります。

また、カルシウムイオンが
刺激伝達物質として働くことができるのは、
イオンポンプによりカルシウムイオンが細胞内で
一定の濃度に保たれているおかげです。

カルシウムイオンポンプ

筋肉収縮の度に
筋肉細胞内でカルシウムイオンが
放出されるので、このままだと
カルシウムイオンの濃度が上がり続けます。

すると細胞内において信号が伝達できません。
これでは困るので、細胞内のカルシウムの濃度を
一定に保つためにカルシウムイオンを細胞外に排出する
しくみがあり、これをカルシウムイオンポンプと言います。

イオンポンプは
ATPによりエネルギーが供給されて働きます。

ATP(アデノシン3リン酸)は、
安定化のため、マグネシウムイオンと
結合していますが、生体がATPからエネルギーを
とり出すときには、マグネシウムが分離し、
酵素の作用によりADP(アデノシン2リン酸)と
リン酸に分解(加水分解)します。

ATP・Mg2++H2O → ADP+Pi+(H+)+エネルギー+Mg2+

このときにカルシウムイオンポンプに
エネルギーが供給されイオンポンプが作動し
カルシウムイオンが細胞外に排出されます。

細胞に流入するイオンは
カルシウムイオンの他にリンイオンや
ナトリウムイオンなどがあり、
これらのイオンを細胞外に排出する機能を
イオンポンプ作用といいます。

イオンポンプの実体は
ポンプタンパク質と呼ばれる膜タンパク質の一種です。

膜タンパク質とは
生体膜に存在するタンパク質の仲間です。

これらのイオンポンプは
ATPによりエネルギーが供給されて働きます。

このエネルギー量は非常に大きく体内で
作られるATPの25%が使われるといわれています。

■赤筋と白筋

筋肉は働き方によって、
大きく2種類に分けられます。
それが、赤筋と白筋です。

赤筋は、マラソンなどの持久力に優れ、
ミトコンドリアが筋肉の中に多く存在し、
エネルギーに酸素を使います。

なので有酸素運動に
使われる筋肉で脂肪を燃焼しやすく、
インナーに多くあるため見た目はすらっとします。

白筋はダッシュなどの瞬発力に優れ、
ミトコンドリアは少ないです。
エネルギーには糖を使います。
酸素を必要とせずに動ける筋肉で
基礎代謝量を上げることができます。

アウターに多くあるため、
鍛えると見た目はムキムキになりやすいです。

またその二つの特色をもつ
中間筋という筋肉もあります。

筆者の考えでは、
ピラティスは中間筋を鍛えやすく、
筋トレは速筋を鍛えやすいと考えています。

単関節筋と二関節筋

筋肉はくっついている場所
によって、単関節筋二関節筋
分けることもできます。

それぞれの特徴として、
単関節筋は、抗重力すなわち姿勢を
保つ筋で赤筋の比率が多いです。

固有受容器と言われる
筋肉の中にあるセンサーの数が
多いため細かい動きが得意です。

また二関節筋は、
推進力つまり体を動かす筋肉で、
白筋の比率が高いです。

固有受容器が少ないため、
大きな動きが得意です。

■骨の構造

骨は、骨細胞と
細胞間の骨気質から出来ています。

主部は骨質で、表面は骨膜で覆われ、
内部には骨髄があります。

骨には所々に1個または
数個の小さな穴があり
そこから骨の代謝に必要な
栄養血管(栄養動脈、導出動脈)が入り、
骨質を貫き、髄腔に達していきます。

この栄養管の血管や神経が、
運動によって影響を受けないように、
骨の中で最も力の加わらない部位に開いています。

骨の役割

骨の役割は、
骨格をつくる
運動の支点となる
内臓を保護する
カルシウムを貯蔵する
血液をつくる
体を支持する
といったふうに多くの役割を持ちます。

●体を動かすときは

全身の骨は
200~206個と言われています。

なので体を動かす際に、
筋肉一つずつを意識して動かす
のではなく関節を意識したほうが動きやすいはずです。

ちなみに筋肉は600個以上、
骨は200~206個、
関節の数は230~360個と言われています。
片足(くるぶしから下)の骨の数は26個、
片手の骨の数は27個あります。

■摩擦を和らげる関節

骨格筋の収縮によって
支軸となる骨と骨の距離が変わると、
ある方向に向けて手足と体の移動が行われます。

このとき、骨と骨の間には
腔所(関節腔)があって、
両者の摩擦を和らげ、運動の向きと
範囲を一定にする働きをしています。

これが関節で、関節をつくる相互の骨は、
弾性に富む靭帯で強く結ばれています。

■全身を形作る骨格

新生児の骨は約350個ですが、
成長する途中で幾つかの骨が
癒合し206個になります。

この癒合が完了するのは、
男性で18歳、女性で15歳半くらい
と言われています。

また骨端線といって
骨が成長しておらず、
レントゲンをとったさいに
骨と骨の間が空いたように映ります。

これは骨端線が
軟骨でできておりレントゲン
に映らないからです。

ちなみに成長痛とは、
骨が伸びる速度に対して
筋肉が伸びる速度が
追いつかないときに起こります。

筋肉の柔軟性がとても大事ということです。

■脳・脊髄を守る頭蓋骨と脊柱

頭蓋骨

成人の頭蓋
すき間のない頑丈な骨です。

一見、1枚の骨のように見えますが、
実は23個の骨が合わさってでいます。

乳幼児は頭蓋の骨が
成長しきっていないので、
開いておりこの部位を大泉門と言います。

一般的に、
脳を守る脳頭蓋を形成する頭蓋骨と
顔面の骨格をなす顔面頭蓋をつくる顔面骨からなります。

第一次呼吸時にこの23個の骨が
複雑に動くとされています。

脊柱

脊柱は体の支柱をなし
脊髄を保護している骨で、
32~35個の椎骨が、頸椎、胸椎、
腰椎、仙骨、尾骨を構成しています。

脊柱は、横からみると
頭部と腰部は前方に、
胸部と仙尾部は後方に突き出すように
ゆるくカーブして連なっています。

これは人間が直立する際、
からだのバランスを保つために
自然に形作られたものです。

■心臓・肺を守る骨―胸郭

胸郭は胸椎と
前方の胸骨が肋骨を介して繋がり、
円錐状に近い籠状になったものです。

心臓や肺などの
大切な胸部臓器を保護しています。

胸郭は呼吸運動に対応するため
胸腔内の容積を増減させなければなりません。

上方の肋骨では前後に、
下方では横にも前後にも同等に広がります。

■手足の運動を司る四肢の骨

上肢帯-腕、鎖骨と肩甲骨からなる。
下肢帯-骨盤と脚からなる。

■骨盤

骨盤はラテン語の
「鉢」という意味です。

脊柱と下肢を繋ぐとともに
底のない鉢の内部には、
膀胱・卵巣・子宮・直腸・前立腺
などの内臓を保護しています。

骨盤は全骨格の中で
男女差が著しいのも特徴です。

例えば、真ん中に開いている孔の口径は、
いずれの方向をとっても女性の方が大きく、
左右の恥骨が連結する
恥骨結合の下に作られる角(恥骨下角)は

男性が鋭角(50~60°)に対し、
女性は広く鈍角(70~90°)です。

子供のころは腸骨・坐骨・恥骨に
分かれて軟骨で結合していますが、
16歳・17歳ごろ遅くとも23歳ごろには
これらの骨が骨化して1つの大きな寛骨になります。

骨梁

骨には骨梁があります。
読んで字のごとく骨の梁です。

これが多いほど骨がしっかりします。
骨梁が少ないと骨が折れやすくなります。

近年では、骨に刺激を与える方が
骨が強くなることがわかっています。

若いうちにたくさん歩くことが
将来の骨粗鬆粗を防ぐのです。

■関節の使い方

 OKCとCKCを知っていますか?
関節運動を行う時に知っていてほしい考え方です。

OKCとは、主に上肢・下肢などが
固定されない状態での運動になります。

解かりやすくいうと、
手・足などを地面・床面から
離した非荷重位での運動になります。

ベッドの上などで、
足が固定されていない状態で
足を挙げたり、回したりするような
動きになります。

脚は立っていると
どうしても地面と接しているために、
ほとんどがCKCの運動が多くなってしまいます。

逆に上肢は地面・床面と接することは、
あまりないので、OKCでの運動がメインになっています。

CKCとは上肢・下肢の末端が
固定された状態での運動になります。

解かりやすくいうと、手・足などを
地面・床面に接している荷重位での
運動の代表的なものはスクワットやランジです。

上肢のCKC運動は
腕立て伏せのような運動などが当てはまります。

本日のnoteは筋肉・骨でした。

0ホメオスタシス
1呼吸
2循環
3消化
4筋肉・骨
5皮膚
6感覚・神経
7脳・脊髄
8ホルモン(内分泌)
9自律神経
10小便・大便(泌尿器)
11生殖、12免疫

次回は、皮膚について
お話ししていきます。

今日はここまで

もう逃げない。ここで学ぶ!

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