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万葉集

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記事一覧

【万葉集】玉かきる(巻八・一五二六 山上憶良)

【解釈】 今日は7月7日、七夕です。万葉集にたくさんある七夕の歌を取り上げてみましょう。 …

羽田さえ
10か月前
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【万葉集】春柳(巻十一・二四五三 柿本人麻呂

【解釈】作者は柿本人麻呂。 現代語訳を書いてみたものの、わかるようなわからないような歌で…

羽田さえ
1年前
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【万葉集】恋ひ恋ひて(六六一 大伴坂上郎女)

【解釈】作者は万葉集における恋多き女、大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)。 …

羽田さえ
1年前
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【万葉集】馬並めて(巻十七・三九五四 大伴家持)

【解釈】大伴家持が役人として越中、現在の富山県に赴任していた時の作です。 家持の家でみん…

羽田さえ
1年前
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【万葉集】大君は(巻三・二三五 柿本人麻呂)

【解釈】久しぶりに奈良に行ってきました。 橿原、明日香、桜井とレンタサイクルでうろうろし…

羽田さえ
1年前
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【万葉集】我を待つと(巻二・一〇八 石川郎女)

【解釈】前回のテーマ、大津皇子(おおつのみこ)が詠んだ恋の歌に対する返歌です。 君に会い…

羽田さえ
1年前
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【万葉集】あしひきの(巻二・一〇七 大津皇子)

【解釈】 山のしづくに、というフレーズを2回繰り返しているのが印象的な歌です。 大事なことだから2回言ったのかな。 たった31文字しかない世界で、7文字も消費する全く同じ言い回しを2度も使う。なかなか思いきった表現です。このフレーズ気に入ったのかな。J–POPのサビみたいなものでしょうか。繰り返しの中に妙味がありますね。 作者は天武天皇の息子、大津皇子(おおつのみこ)。 24歳の若さで謀反の疑いがあるとされ、自害を余儀なくされた悲劇の人です。 この歌では恋人だった石川

【万葉集】萩の花(巻八・一五三七/一五三八 山上憶良)

【解釈】万葉集の巻八、「山上臣憶良、秋の野の花を詠める歌二首」です。 意味も何も、そのま…

羽田さえ
1年前
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【万葉集】旅にして(巻三・二七〇 高市黒人)

【解釈】万葉集から、旅の歌です。 おさめられているのは巻三、「高市連黒人(たけちのむらじ…

羽田さえ
1年前
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【万葉集】ひさかたの(巻八・一五一九 山上憶良)

【解釈】今年も七夕がやってきました。 万葉集の巻八、「山上臣憶良の七夕の歌十二首」の中に…

羽田さえ
1年前
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【万葉集】朝床に(巻十九・四一五〇 大伴家持)

朝床に聞けば遥けし射水川 朝こぎしつつ唱(うた)ふ船人 (巻十九・四一五〇 大伴家持) 【…

羽田さえ
2年前
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【万葉集】新しき(巻二十・四五一六 大伴家持)

【解釈】新しい年を迎えるにあたり何を題材にするかと考えたら、この歌をおいてはないように思…

羽田さえ
2年前
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【万葉集】人言を(巻二・一一六 但馬皇女)

人言(ひとごと)を繁(しげ)み言痛(こちた)みおのが世に いまだ渡らぬ朝川渡る (巻二・一…

羽田さえ
2年前
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【万葉集】あをによし(巻三・三二八 小野老)

あをによし寧楽(なら)の京師(みやこ)は咲く花の にほふがごとく今さかりなり (巻三 三二八 小野老) 【解釈】 奈良の都は、香り高く美しく満開に咲き誇る梅の花のように、今まさに隆盛を極めていることだ。 たぶん誰もが一度は耳にしたことがある、有名な歌ですね。 今まさに満開の花が開いているかのような、奈良の都。 奈良公園あたりの美しい桜が目に浮かびます。 とは言っても、時代背景を考えると「花」はまだ桜ではなく梅かもしれません。花と言えば桜、となるのはもっと後の時代の話