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ヘルパー歳時記

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【パラレルキャリア✖︎介護ヘルパー】日々を歳時記に合わせて綴りましょうかね
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冬の柑橘は問う、朗らかでいる覚悟を(ここは西宮市廣田神社の前)

冬の柑橘は問う、朗らかでいる覚悟を(ここは西宮市廣田神社の前)

さぁ、寒い季節がはじまった。

地震や感染症、大きなパワーが働くこの世情において、制度の問題はもちろん、権威や権力への不信感の問題すら、『しょうもない』ものになっていく。

いつまでやってんの?それ。

そういった権威に対しての『しょうもなさ』をちゃんと脳裏におきつつも、それでも権威に認定されているものを選びたくなるのもまた、我々、小市民である。

いつまでやってんの?それ

『私たちのサービスこ

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白いベレーの中に

白いベレーの中に

ここは甲風園。
道の向こうから身長1メートルくらいの幼稚園の制服をきた女の子がおかあさんとあるいてきた。

白いベレー帽、かわいい彼女は手を引かれつつ
うるさいくらい大きな声で
調子ハズれた歌を歌う。
びっくりするくらい気持ちよさそうに。

おいおいまったくもう。
参ったな。 
人の足元で。

頼むから、
もっともっと大きな声で歌ってくれよ。
せっかくだから、
何重に作り上がった壁ぶち壊す勢いで。

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「段取り8割」という言葉を習ってもう20年は超えるかしら。

SANSUKE合同会社 まいしゃるの日記

「段取り8割」という言葉を習ってもう20年は超えるかしら。
そこからの20年、何度となく、この言葉の重さを身に受けたけれど、訪問介護の世界にきてから特にそれは感じる。
今日の予定の把握、予定先の個々の違い、流れの想定といった個別性への対処はもちろんだけど
一喜一憂しないこと
フラットでいること、といった「リセットメント(reset +treatment

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雨のお相手は

雨のお相手は

なんとなく見過ごせてしまった日々

ゆらり揺れながら
時間が過ぎていくことに
愛おしむこともなく
ゆらり揺れながら
その場の色と同化するように
何百通りの色を作ったもんだ

こんな風に
振り返る旅にでるのは
こんな雨が続くからだ

最近、雨の景色を
より深く感じるようになった
か細く落ちる
斜めに降る
強く打ち付ける
降ったり止んだり
恵みの雨
絶望の雨

それぞれに対応できる装備をしなければ

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パラレル介護ヘルパー歳時記《夏至》【半夏生ず 西宮】

パラレル介護ヘルパー歳時記《夏至》【半夏生ず 西宮】

半化粧と書き、半夏生とも、書くらしい
ハンゲショウなる植物は、
緑の葉の半分以上は、まだ成長段階で葉緑素が無い為、白い。

そもそも、半夏(ハンゲ)とは漢方薬の一つでまた別の植物なのだそう。
半夏の生える頃≒夏至を10日程過ぎた頃の呼び名≒同じ季節に生え出てくる植物の名前が、
ハンゲショウ。 

ややこしいなぁ、
でもしょうがあるまい。
そもそも、変わりゆくもの、
どんどんと進みゆくもの、だいたい

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パラレル介護ヘルパー歳時記《夏至》【夏枯草枯る西宮】

パラレル介護ヘルパー歳時記《夏至》【夏枯草枯る西宮】

『目にみえる物理
形をかえる天体
日が長くなり、到達
だんだんと大きくなる鼓動
焦燥や不安は消失点の向こうにある、
日差しに目を細める
目にみえる物理
到達から始まる変化
日が短くなる始まり
だんだんと焦りも穏やかになり
積み上げた成果と自信をとりもどしにいく、
またここから半年先へ』  

クレセントは三日月で、
クレッシェンドは次第に大きく、ということ
太陽の通り道、時に月が横切り
月の通り道

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【パラレル介護ヘルパー歳時記】《芒種》【梅の実黄ばむ 西宮】

【パラレル介護ヘルパー歳時記】《芒種》【梅の実黄ばむ 西宮】

芒種【梅の実黄ばむ】梅雨の合間に、光挿す もう夏の真ん中 
甘い香り誘う そこは 風の通り道
まるで借景のような

腐敗と発酵
熟すではなく萎れる(しおれる)
違いに介在するのは目には見えないけれど
必ず存在するものたち
残像は過ぎゆく光の重なり
目には見えないけれど必ず存在するものたち水無月と書いて《無》いではない。
目には見えないけれど必ず存在するものたち

もうすぐ季節は夏至に到着して、

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【パラレル介護ヘルパー歳時記】《芒種》【腐草蛍となる 門真】

【パラレル介護ヘルパー歳時記】《芒種》【腐草蛍となる 門真】

シスターロゼットサープ
僕はその人のことをよく知らない。

基盤にあるもの、
ギター、歌声の強さ弱さ、緩急
跳ね方
練りながら叩きつけるリズム、
強い線で絵を描くような、
ギターを持って仁王立ち
それがロゼットという人のイメージ。 

いつのまにやら、あれよあれよ、
気候は《芒種》にはいっていた。
世は水気を帯び、
熱は地表を蒸しあげる。

我々の生き様の奥底にあるのも
いわば一種の液体で
時に、

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【パラレル介護ヘルパー歳時記】小満末候『麦秋至る』西宮

【パラレル介護ヘルパー歳時記】小満末候『麦秋至る』西宮

小満の終わりに。
麦の秋と書く、この『麦秋』の時に
この上半期の収穫を思い、
下半期の種まきを思う。

言葉に騙されるな、
流れに飲み込まれるな、
流れに逆らいすぎるな
先の準備しすぎるな、
上手いことやろうと思いすぎるな。
君がこの時を生きるなら、ば。

上手いことやることの先には、
『もっと』上手いことやるがあるし、

流れを読み過ぎると、
ノリ過ごしてしまうのだから。

良くも悪くも、今の風

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パラレル介護ヘルパー歳時記】小満 次候『紅花栄う』西宮

パラレル介護ヘルパー歳時記】小満 次候『紅花栄う』西宮

二十四節気《小満》
次候『紅花栄う』に入る。

この時期に蕾をつけて、咲き始めるベニバナ。
ベニバナからつくられた口紅は数多の女子の心をときめかせてきたのでしょうね。大昔から。

ベニバナといえば、食用油の印象だが、
そうか。書いて字の如く、
『紅色』の原材料なんよね。

調べてみるとそもそも、ベニバナの異名が『呉の藍(くれのあい)』そこから、音便化されて『くれない』色呼ばれるようになったとかなん

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パラレル介護ヘルパー歳時記】小満 『蚕起きて桑を食う』西宮

パラレル介護ヘルパー歳時記】小満 『蚕起きて桑を食う』西宮

二十四節気、小満にはいった。
夏の香りに近づく。

蚕が起きて桑を食う。
その蚕も、なかなか見ることのないこの世で。
水蒸気多めの空、
少しずつ虫が飛ぶようになる。

肉体に残る、
そろそろ最後の力を振り絞っても
痰を切るのも難しい人
しかしおむつを変えられるのを苛烈に拒む人

重力を縛り付けた糸が切れる時
身を離れる時、
それとなく安らかであるようにと思う。

最近、聞かれることも少ないだろう、

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パラレル介護ヘルパー歳時記】立夏 『たけのこ生ず』門真

パラレル介護ヘルパー歳時記】立夏 『たけのこ生ず』門真

おさらい】四つの季節をそれぞれ6つにわけたヒトワクの連なりを24節気というのです。
24節気を3つの枠にわけたヒトワクの連なりを72候というのです。一つの候が、5日くらい。
今日は夏の初めの《立夏》という節気の中の
最後の候(末候)『たけのこ生ず』という5日間のうちの1日。
2020夏の10%〜15%が過ぎていってるということ。コロナコロナ踊ってる間に。  

初めての台風も起こり、しとしとと雨。

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パラレル介護ヘルパー歳時記》    立夏】みみず出ずる(西宮)

パラレル介護ヘルパー歳時記》    立夏】みみず出ずる(西宮)

久方ぶりに、気分一心で再開する、
介護ヘルパー歳時記。
おさらい)その都度、季節柄をパラレルキャリアヘルパー目線で切り取ってみるよ。
どんな暦であれいいところは、
日々に基準ができること。
数日が過ぎる度に新しい世界が広がる。
1年≒365日≒四季≒【24節気✖️3候✖️5日間】
≒《72候✖️5日間》

我々の日々はたった5日間で、次のフレーズに、進む。
主観的に1日1日の重みは変わりつづける。

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