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ベトナムの白、黒、グレー。

■日本にない税金・FCT。
・最近のベトナムNEWS(2023年10月27日付)、「ベトナムの個人または企業が販売活動で日本のアニメキャラを使用する際、著作権と外国契約者税(FCT/Foreign Contractor Tax)15%に留意が必要」。
・日本アニメの著作権に係るFCT15%の構成は、一般サービスとしてVAT(付加価値税/消費税)5%、プラス知的財産権などの譲渡又は使用料の対価としてCIT(法人税部)10%となる。

■FCTの概要。
・『FCT』は日本にない税金のため馴染みない言葉だ。
・FCTは「外国の個人または組織(外国契約者)が、ベトナムの個人または組織(ベトナム契約者)との間で締結した契約に基づいてサービスなどを実施する際に、ベトナム居住者であるか否か、あるいは、ベトナムにPE(恒久的施設)があるか否かにかかわらず、ベトナム国内において得た所得や付加価値に対して課せられる税金となる。

■ドラえもんは大人気。
・ドラえもん等の日本アニメキャラはベトナムで大人気、ベトナム企業が自社の販売活動で日本アニメキャラを使用する際、FCTを理解する事で税務リスクは回避できるだろう。
・外国契約者とベトナム契約者間で「誰がどんなサービスを提供してFCTを負担するのか」等、契約書の内容、書き方等について専門家のレビューを受ける事で将来の税務調査への対処法にもなるだろう。
・また、税務当局はベトナム北部と南部で異なる見解を見せたり、担当者によっても指摘事項が変化する事もあるため、何が正解なのか、税法は定められているのに白黒はっきりしないグレーな部分を感じる時もあり、物事ハッキリさせたい日本本社への報告に現法担当者は苦労される。
・企業は税法、レギュレーションに従う事は前提だが、企業自ら当局に税務調査を依頼して事前に税務リスク有無の把握もまた対処法のひとつである。

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