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海を渡って会いに行きたかった

寝ぼけ眼でみたLINEに母から祖父の訃報が入っていた。
毎週、日曜日は11時まで寝ているけど
飛び起きてテラスへ向かい朝から涙が止まらなかった

母に電話をしたけど、忙しくて会話は出来ず

ただただ、あと1年
私が日本に帰るまで生きて欲しかった。

もうこれ以上誰も居なくならないでほしい
もうこれ以上悲しいことが起きないでほしい

私は日本に帰ることも出来ないし
母のサポートも出来ない
私はただ海外で泣くことしかできなかった

何で海外にいるのか
帰るという選択肢はないのか
帰って私には何が出来るのだろう
もっと祖父に会いに行けばよかった
祖父の育てたきゅうりやスイカ、たくわん、じゃがいももっと食べたかった。
もっとアイスクリームを一緒にたべたかった。
祖父を助手席に乗せてみかんをほうばってドライブしたかった。

後悔しても遅いけど、おじいちゃんにとっていい孫だった?と問いかけたかった。




そんな事を考えながら目を瞑っていたら
二度寝をしていて、予定があったので友達と海に行って歌って祭りに行って沢山お酒を飲んだ

普通の日常だった

それでもふと、祖父の家の匂いがするって思って蘇って泣かないように片隅に追いやって今日を楽しんだ

母からは
私は私の人生を歩んでねとLINEがきた

私は私で海外に行くと決めて今頑張っているけれど
悲しいことがあると日本に直ぐにでも帰りたい
でも、私にはやることがあるし直ぐに帰る時間やお金がないのが現実だ
それでも、私は私の人生を歩むべきだと思う

でも、私は母にその言葉そっくりそのまま返したい
母も母の人生だから
母の考えや想いを行動してほしいなって
私の人生は私だけで出来ていないから

誰かにとって私の存在は記憶の片隅にいてほしい

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