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行政書士について

3.遺言

⑤大事な人を亡くしたときの心理状態

本日は、法律的な観点からではなく、心理的な観点から、大事な人をなくしたときの周りの方々の心理について考えていきたいと思います。

皆さま、グリーフ(grief)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。英単語なのですが、日本語では、「悲嘆」と訳すことが多いと思います。

もう少し詳しく言いますと、グリーフとは、愛着や依存の対象を失ったときに、心や身体に何らかの症状が現われてくるような深い悲しみの反応のことを言います。

このグリーフには、絶対的な反応があるというわけではなく、喪失の対象やご本人の性格などによって、その反応は変わってきます。ですので、たとえ似たような喪失体験をしたとしても、人によって現れる反応は全く異なってくるということです。

そして次に、最近、グリーフワークやグリーフケアという言葉をよく見聞きするようになってきたのではないでしょうか。

グリーフワークとは、 悲しみによって起こる反応の一つひとつと、自分自身が向き合っていく過程のことを言います。

このグリーフワークの中で、誰かが手を差し伸べてくれたことってありませんでしたか。このグリーフワークを様々な角度から支えることがグリーフケアと呼ばれるものになります。


では、人はどのような出来事が、最もストレスを感じるのでしょうか。アメリカの社会心理学者ホームズとレイの研究結果によると、それは、「配偶者の死」が 一番強いストレスを感じ、次が「離婚」。それに続いて「夫婦の別居」「刑務所などへの拘留」「近親者の死」・・・といった感じになっています。

ですので、行政書士など法律専門家が遺言業務などをするときに、もちろん遺言書を書いている段階では、ご本人はご存命なのですが、これを基に相続業務をすることになるので、遺言者が亡くなったときの配偶者及び相続人などの近親者がどれほどの悲しみに包まれるか、よく考えて仕事をしなればならないと改めて感じました。

大切な人の死というのが、どれほどの悲嘆をもたらすものなのか、これは正直に言うと、経験した人でないと分からないことかもしれません。

でも、 想像してみようとすること、想像することはできると思います。そしてそのこと自体がとても大事です。

とは言うものの、言葉で言うのは簡単ですが、実際は、大切な人の死と向き合うことって、とても難しいと思います。実際、私自身が父を亡くしたときがそうでした。

ですので、少なくとも、遺言や相続業務に携わるときは、このようなことを思い出しながら、業務に取り組んでいきたいと考えます。

ということで本日はこの辺で👋

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