見出し画像

管理職のゴールは管理しない職

はじめに

管理職と聞いて、どんなイメージを持ちますか?部下の監督や業務の割り当て、パフォーマンスの管理など、ある種の「管理する職務」を想像するかもしれません。

しかし、真の管理職のゴールは、「管理しない職」にあると言えます。この記事では、そのパラドックスについて掘り下げてみたいと思います。


管理職とは

管理職とは、一般的には組織内で人やプロジェクトを管理する役職を指します。しかし、この定義は表面的なもので、管理職の本質的な役割はもっと深いところにあります。

管理職の真の目的は、チームや組織が最高のパフォーマンスを発揮できるようにサポートすることに他なりません。

マネージャーとリーダーの違い

「マネージャー」と「リーダー」、これらの言葉はしばしば混同されがちですが、実は大きな違いがあります。マネージャーは「管理する」ことに焦点を当てがちですが、リーダーは「導く」ことに重きを置きます。

真の管理職は、ただ管理するのではなく、チームを導き、メンバー一人ひとりが自立して動けるように促す役割も果たす必要があります。

マネージメントの語源とマネージャーの役割

「マネージメント」という言葉の語源は、手を使って馬を操ることを意味するイタリア語に遡ります。つまり、コントロールするというよりは、方向を導き、サポートするというニュアンスが元々含まれています。

マネージャーの役割も同様で、部下をコントロールするのではなく、彼らが自分の力を最大限に発揮できるようにサポートすることが求められます。

管理職はマネージャーかリーダーか

管理職は、マネージャーとリーダーの双方の要素を持ち合わせているべきですが、究極的には「リーダーシップ」が重要となります。なぜなら、リーダーシップによって、部下自身が問題解決能力を身につけ、自立して行動できるようになるからです。

管理職が目指すべきは、自分自身が不要になること―つまり、チームが自己管理できる状態を作り出すことです。

管理職の真のゴールとは

ここで管理職の目標について具体例を交えて考えてみます。管理職の役割は、チームメンバーがそれぞれの能力を最大限に発揮できるように支援することですが、これを実現するためには、さまざまなアプローチが必要です。

以下にいくつかの例を挙げます。

1. 個々の強みを活かす

あるソフトウェア開発チームでは、メンバーそれぞれが得意とする領域が異なります。管理職としては、プロジェクトの各段階において、そのメンバーの強みを活かせるような役割分担を考えることが重要です。

例えば、UI/UXが得意なメンバーにはインターフェイスの設計を、バックエンド開発に長けたメンバーにはシステムの基盤構築を任せるなど、個々の能力に合わせたタスクを割り当てることで、チーム全体のパフォーマンスを最大化できます。

2. 自主性を促進する

新商品のマーケティングチームが、キャンペーンのアイデアを出し合っている状況を想像してみます。管理職は、メンバーが自ら考え、自主的に行動できるように促すことが求められます。

この場合、管理職が行うべきは、アイデアを出すための方向性を示すことと、必要なリソースを提供することです。メンバーからのアイデアを尊重し、試行錯誤を支持することで、創造性と自主性を促進します。

3. コミュニケーションの橋渡し

異なる部署間でのプロジェクトでは、コミュニケーションの障壁が生じやすいものです。例えば、製品開発チームと営業チームが連携して新製品を市場に投入する際、管理職は両チーム間のコミュニケーションを円滑にする役割を担います。

具体的には、定期的なミーティングの設定、情報共有のプラットフォームの提供、または両チーム間の認識の齟齬を解消するための斡旋などが挙げられます。

4. 学習機会の提供

個人の成長は、組織の成長に直結します。そのため、管理職はメンバーが新しいスキルや知識を身につける機会を提供することが大切です。例えば、最新のテクノロジーに関する研修を組織したり、外部の専門家を招いてワークショップを開催したりすることで、チームメンバーのスキルアップを促進します。

これらの例からわかるように、管理職の真の目的は、単に「管理する」ことではなく、「サポートし、導き、育成する」ことにあります。

チームや組織が最高のパフォーマンスを発揮できるように、環境を整え、リソースを提供し、個々の成長を促進することが、管理職に求められる真の役割です。

管理職というネーミング

「管理職」というネーミング自体が、時として誤解を招く原因になっているかもしれません。管理という言葉には、上から指示や監督をするというイメージがつきまといます。

しかし、本来のゴールは、チームや組織が自律的に機能することを促進することにあるため、このネーミングを再考する必要があるかもしれません。

まとめ

管理職のゴールは、皮肉にも「管理しない職」にあると言えます。真の管理職は、チームが自立し、自ら問題を解決し、刷新できる環境を作り出すことです。

この理想を達成するためには、リーダーシップを発揮し、メンバーの成長を促すことが不可欠です。結局のところ、管理職が目指すべきは、自分たちの存在が目立たないこと。その逆説的な真実が、管理職の真髄を表しています。


『お知らせ』

\\その他のオススメ記事 //

「小さな会社の採用について」の記事です。
何を軸にするかで、成功と失敗が変わってきます。


\\日々の発信はこちら//

<X(旧Twitter)ビジネスアカウント>
よかったらいいね、フォローをしていただけると嬉しいです。

@sakurai_vlmgmt


\\普段のお仕事はこちら//

社会保険労務士として仕事をしています。

ただいま「オンラインで無料相談「させて下さい」キャンペーン実施中」です。
こちらから無料オンライン相談の開催を「お願い」しています。
※2024.3.6現在 残り9社

就業規則、賃金、採用、ハラスメント等、他士業様のアライアンスなど、ぜひお話させて下さい。


\\日刊無料メールマガジン始めました//

小さな会社経営のための「採用・人材定着・人材育成」に関するちょっとした気づきにつながるネタを毎日提供しています。
※たまには助成金、補助金情報も
※秘匿性の高いシークレットセミナーのご案内も

日刊で発行しますので毎日1分でも年間240回見たら4時間分の学びに。

メールアドレスだけでカンタン登録。いつでも解除ができます。
※所要時間20秒

まずはお試し購読してみませんか?

↑↑画像クリックでカンタン登録ができます↑↑


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?