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2022.8.2 米中覇権戦争後の世界地図

少々早い気がしますが…。
今回は、『米中覇権戦争後の世界勢力図』について書いていこうと思います。

まず、アメリカ。

アメリカは、20世紀のイギリスと同じような運命を辿るでしょう。

19世紀の覇権国家イギリス。
20世紀、2度世界大戦を戦い、2回とも勝利しました。

しかし、20世紀を通して、一貫して衰退し続けてきました。

かつて世界中にあった植民地を全て失いました。

20世紀の覇権国家アメリカは、中国に勝利するでしょう。

しかし、20世紀のイギリスの如く、21世紀のアメリカも衰退していきます。

現状、米軍基地は世界中にあります。
ですが、長期的には色々な場所から撤退していくはずです。

あたかもイギリスが、世界中から引き揚げたように。

敗戦国になる中国はどうでしょうか?

中国共産党の一党独裁体制が崩壊し、国が幾つかに分裂するかもしれません。

台湾は独立を達成し、チベット、新疆ウイグル、内モンゴルも独立に向かうかもしれません。

現状、チベット、ウイグル、内モンゴルの独立を想像するのは難しいです。

しかし、例えば、ソ連崩壊の3,4年前にキルギス、トルクメニスタン、タジキスタンなどが独立することを想像できたでしょうか?

だから、何が起こるか分かりません。

共産党の一党独裁体制が崩壊した後、中国経済はしばらく厳しくなるでしょう。
例えば、ロシアのGDPはソ連崩壊後、7年間で40%以上減少しました。

しかし、この国は人口の力で、再び復活してくるはずです。

ドイツ帝国崩壊後にヒトラーが出たように、ソ連崩壊後の新生ロシアにプーチンが出たように、新生中国にも、新たな独裁者が登場する可能性があります。

新たな独裁者は、
「台湾、チベット、ウイグル、内モンゴルを取り戻せ!」
と叫び、再統合に乗り出すかもしれません。

そうなると、『第二次米中覇権戦争』ということになります。

いずれにしても、人口力と核を持つ中国は、日本にとって最大の問題で有り続けます。

欧州はどうでしょうか?

AIIB事件があった2015年頃、欧州は明確に中国側に付いていました。

しかし、2019年の香港問題、2020年のウイグル問題で風向きが変わったようです。

欧州は、アメリカ側について『戦勝地域』になる可能性が高いでしょう。

ですが、勝っても欧州の衰退は止まりません。

最大の問題はイスラム移民。
欧州は、イスラム移民が増えすぎて、いずれ『キリスト教文明』ではなくなるでしょう。

ロシアは、どうでしょうか?

ロシアは現状、中国側に付いています。
このままいくと『敗戦国』です。

ところが、ロシアは、第二次大戦中のイタリアのように、途中で現代のナチスドイツである中国を裏切る可能性があります。

プーチンが、イタリアのムッソリーニのように失脚し、新大統領が中国を裏切るのかもしれません。

現状、ロシアは一番分かりにくいです。

ただ、ロシアが『戦勝国』になっても、『敗戦国』になっても、ソ連時代のパワーを取り戻すことはないでしょう。

戦勝国になり、なおかつ『米中覇権戦争』後、最も影響力を拡大するのがインドです。

なぜでしょうか?

欧州、アメリカ、ロシアは何れも成熟期の国と地域です。

だから、これからも高成長は望めません。

中国は2020年から成熟期に入りました。
これから、この国は1990年代以降の日本と同様、苦しむことになります。

ところが、インドは、未だ成長期にある唯一の大国なのです。

2020年代は、世界で最も速いスピードで成長します。

そして、2030年代に入る頃には、GDP世界3位になるでしょう。

いずれ世界一の超大国になる可能性も高いと思います。

日本は、どうでしょうか?

皆さんご存知のように、日本は米中の間をフラフラ揺れています。

もしアメリカ側について『戦勝国』になれば、新たな世界秩序建設の仲間入りができるでしょう。

中国側に付いて、また『敗戦国』になれば、今まで通りのままです。

私たちの子孫は、
「何で俺らのご先祖様は、ウイグルで民族大量虐殺ジェノサイド」をしていた共産党の一党独裁国家中国に付いたんだ!!?」
と私たちを軽蔑するでしょう。

日本全般については、ライフサイクルの『成熟期』ということで、簡単でない時代が続きます。

しかし、成熟期の国でも、例えば西欧、北欧の国々のように、平和で豊かに暮らしている国もあります。

あるいは、成熟期アメリカはレーガン時代、クリントン時代、オバマ時代、トランプ時代に、なかなかの経済成長を果たしています。

日本は人口、経済力、軍事力、つまり『大国の3条件』を意識することで、衰退を逃れることができます。

要するに、
『出生率を増やす方策』
『一人当たりGDPを上げる政策』
『一国でも中国に対抗できる軍事力を保有する政策』
を追求することで、成熟期日本も繁栄を取り戻すことができるのです。

【まとめ】

米中覇権戦争後、
・戦勝国アメリカは衰退し、米軍は世界から引き揚げるようになる。

・敗戦国中国は、幾つかに分裂する。ドイツ帝国崩壊後にヒトラーが、ソ連崩壊後にプーチンが出たように、新たな独裁者が登場する可能性がある。

・戦勝国(地域)欧州は、衰退していく。大量のイスラム移民に飲み込まれ、欧州は『キリスト教文明圏』ではなくなる。

・ロシアの動きは最も読みにくい。現状はっきり中国側に付いているが、第二次大戦中のイタリアのように、同盟国(中国)を裏切る可能性がある。戦勝国になっても敗戦国になっても、ロシアの大復活はない。

・戦勝国インドは、米中覇権戦争から最も恩恵を受ける。2020年代最も成長し、米中に並ぶ大国になるのが確実。

・日本は、アメリカの側について戦勝国にならなければならない。戦勝国になれば、米中覇権戦争後の『新世界秩序建設』に参画できる。中国に付いて敗戦国になれば、今まで通り、属国依存マインドの国で有り続ける。

・成熟期日本は、『人口』『経済力』『軍事力』を上げていくことで、繁栄を取り戻すことができる。

さて、日本は第二次大戦の敗戦国から、戦勝国に変わることができるのでしょうか…?

その答えは、私たちに懸かっているのです。

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