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サンクチュアリ出版の屋上みつばち

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出版社が未経験から始める養蜂プロジェクト。 地元・根津の花蜜を集めたハチミツを味わえる日まで。
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記事一覧

出版社でメダカを飼育している山口さんは、品評会で負けた後、一体どうなったか?

出版社でメダカを飼育している山口さんは、品評会で負けた後、一体どうなったか?

サンクチュアリ出版は、
出版社の屋上における「メダカの育成」を黙認しています。
言い出しっぺはメダカを愛してやまない、広報部の山口さん。
実際に飼育しているのも、山口さんおひとりです。

そんな山口さんが勇んで「日本メダカ品評会」に出場し、
爪痕一つ残せず敗退してしまったのは、前回の記事のとおり。

あれから数ヵ月たって、
山口さんをあまり社内で見かけなくなりました。

山口さん、どうしているんだ

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自慢のメダカを持って「日本メダカ品評会」に参加した結果こうでした

自慢のメダカを持って「日本メダカ品評会」に参加した結果こうでした

会社の屋上で、
メダカを育成することになった、
という話は前回の記事のとおりです。

ふと、
「本当に飼育やってるのかな〜?」と思って、
会社の急な階段をのぼって、屋上をのぞいてみました。

ん?

いつの間に、こんなに大規模にやってたの

水槽は全部で12個ありました。

いや、奥にもう3個あった。

全部で15個

写真だとただ水を張っているだけのようにも見えますが、
実際、中をのぞくとすべて

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会社の屋上で「メダカを育成」とか言い出すからふざけてるのかと思ったら想像以上にガチだった

会社の屋上で「メダカを育成」とか言い出すからふざけてるのかと思ったら想像以上にガチだった



ー空とぶメダカー
最強メダカ育成プロジェクト
inサンクチュアリ出版の屋上

という活動がはじまる。

らしい。

サンクチュアリ出版には
山口慶一という広報マンがいます。

伸び放題の白髪頭にマリオひげ。
迷彩ズボン。巣鴨の洋品店で買っているという
「ジョーズ」や「ミッキーマウス」といったキナくさいTシャツに作業着。胸元には自分自身をあしらったステッカー。麦わら帽子。魚屋さんみたいな白いゴム

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【反省文】サンクチュアリ出版 屋上養蜂計画について

【反省文】サンクチュアリ出版 屋上養蜂計画について

サンクチュアリ出版屋上養蜂計画
「屋上みつばち」についてご報告します。

記事をさかのぼりますと
昨年6月の記事
「屋上養蜂をめざした人間の行く末」
ですっかり話が止まっておりました。

前回、
長くなったので、レポートの続きはまた近々。
などと書いておきながら、すでに1年以上経過。

「あれからサンクチュアリ出版の屋上養蜂はどうなりました?」
「暑いけど、ミツバチたちは無事なの?」

など、ごく

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出版社とハチミツの無関係性について

出版社とハチミツの無関係性について

美味しいハチミツを食べたいと呟いたら、本当にミツバチを育てることになるのがサンクチュアリ出版という会社の底知れぬ恐ろしさだ。素人たちが何も知らずにはじめて、果たしてどんな目にあうのか。「決死のハチミツ物語」がいま幕を開けようとしている。

編集部の橋本圭右です。
突然ですが、
<未経験、コネなし、一部スタッフの反対あり>
という状況から、
都会のど真ん中、
文京区根津にあるサンクチュアリ出版の屋上

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最高のハチミツを手に入れる人が必ずやっている一流の選択

最高のハチミツを手に入れる人が必ずやっている一流の選択

編集部の橋本圭右です。
ハチの記事です。

舞台となる予定の屋上

はじめに断っておきますが、
こんなことをやってる場合じゃないって
わかっているんです。編集者は本を作るべきだ。
他の社員に言われなくてもわかってる。

わかりながら、みつばちのことを考えている。
街を歩けば、視線が自然とみつばちを探すのだ。はちみつ味を口の中に感じていたい。片思いに近い。

みつばちに会いたい。

気持ちはつのるば

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はじめるために必要なことは、はじめてみることだ。【ハチ飼育員の手記 4月】

はじめるために必要なことは、はじめてみることだ。【ハチ飼育員の手記 4月】

4月1日(月曜日)曇り時々晴れ

年度が変わった。新年号も発表された。
今日は巣箱の設置にふさわしい日だ。

めでたい日ではあるが、気持ちを引き締めないといけない。すでに心配点がいくつかある。

お隣さんの窓

ひとつは、隣の建物の窓があいていること。
この会社に引っ越してきたときからずっと気になっているが、ここの窓は真夏も真冬も、いつもあいている。
ここの大家さんは暑がりなのか。それともつね

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やらないよりマシなことを、やらない理由はあるだろうか? 【ハチ飼育員の手記 4月】

やらないよりマシなことを、やらない理由はあるだろうか? 【ハチ飼育員の手記 4月】



2日目。曇りときどき雨。寒い。

いまのところ、なんの変化もない。
耳を当ててみるが、羽音はしない。室外機から吹き出す風の音がするだけだ。





ただ眺めていても仕方ないので、近所の根津神社に行くことにした。

これだけ緑があるのだから、ハチの1群れや2群れはいそうなものだが、あたりを見渡してもそんな気配はない。まだ春は訪れていないのか。寒いせいか、観光客の外国人も口数が少

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待っていてもなにもはじまらないが、かといって終わるわけでもない。【ハチ飼育員の手記 4月】

待っていてもなにもはじまらないが、かといって終わるわけでもない。【ハチ飼育員の手記 4月】

4月某日。快晴。
飼育員を名乗っているが、まだなにも飼育していない。

営業部長が毎日のように
「ハチ、来ないっすね」
と声をかけてくる。

たしかにハチは来ない。来る気配もない。それは事実です。
しかし、もし数多の自己啓発書が説く法則にならうとするならば、

「ハチ、来ないっすね」
と毎日言い続けることによって
“ハチが来ないという現実”を引き寄せてしまっているんじゃないだろうか。

今後、社内

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面倒くさいことになるかもしれない。でもそれを避けてしまえば、なにも起きないのだ。【ハチ飼育員の手記 4月】

面倒くさいことになるかもしれない。でもそれを避けてしまえば、なにも起きないのだ。【ハチ飼育員の手記 4月】

雨のち曇り。4月も間もなく終わろうとしている。

ハチ来訪のビッグニュースだ。

この報道が流れて以来、スタッフや仕事の関係者から「恵比寿にミツバチ、出ましたね!」と声をかけられるようになった。
ミツバチに対する関心が、少しずつ高まっている。そんな実感がある。
スタッフや仕事の関係者の口ぶりからも、以前のようなミツバチに対する敵意は感じられない。
ゆっくりとだが着実に、良い方向に進んでいる。

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すべてが終わろうとする時、すでになにかが始まっている。【ハチ飼育員の手記 6月】

すべてが終わろうとする時、すでになにかが始まっている。【ハチ飼育員の手記 6月】

仕事にかまけていて、
すっかりハチのことを放置してしまった。
時間がなかったから。疲れていたから。運がないから。
どれも言いわけだ。

仕事とハチ、どっちが大事なの?
という問いには答えられない。

私はただ仕事をしていた。それだけだ。

それでも、私ほどの人間になると
ハチ関連のニュースは
自然と目に、耳に飛び込んでくる。

ハチミツの偽物を見破れるようになったという。

私の場合、
この高

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完全なる絶望の末に、飼育員が手にしたものとは? 【ハチ飼育員の手記 7月】

完全なる絶望の末に、飼育員が手にしたものとは? 【ハチ飼育員の手記 7月】

知らない人がほとんどだと思うが、
会社のホームページには、
noteと連動した特設ページがあり、
この日記は、毎月1回の連載ということになっている。

つくづく(なんと無計画な)と思う。

都会の古ビルの屋上に、
ぽーんと置いた巣箱に、
本当にハチが喜んでやってくるとでも思っていたのか。

やってこなかった。

次にハチがやってくるチャンスは1年後だ。

なにが「屋上みつばち」だ。

ハチがい

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勇気を出せば成功するわけではないが、成功するためには必ず勇気が必要だ。 【ハチ飼育員の手記 8月】

勇気を出せば成功するわけではないが、成功するためには必ず勇気が必要だ。 【ハチ飼育員の手記 8月】

前回までのあらすじ。

1、サンクチュアリ出版は、お世話になっている人たちに「自分たちの手で育てたハチの蜜」を贈りたいと考えた。
2、考えるよりまずは行動だ。なんにもわからないけれど、とりあえず4月から巣箱を仕掛けてみた。
3、“捕まえられるタイミング”は1ヵ月ほどしかないと知った。
4、あっさり“捕まえられるタイミング”が過ぎた。
5、おしまい
6、かと思ったら、文京区の社会福祉協議会というとこ

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