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システム開発の失敗とこれからの人材育成


業務にシステムを合わせるな。システムに業務を合わせろ

先日、KDDIの元社長のお話を聞く機会がありました。その中で僕にもっとも、タイミング的にも業務的にも良かった言葉があります

我が国のシステム開発の失敗は、業務にシステムを合わせようとする事だ。KDDIですら、カスタマイズを禁止しても行なって、結局システム屋の奴隷になった。海外では逆で、システムに業務を合わせるようにしている。それでなければならない

まさにそうだと思った。
どこに行っても、「これは出来なきゃダメだ」「今のシステムでここが出来てるから、出来なきゃダメだ」と言うんだけど、実際問題、全部満たそうと思えば「今のところにリプレースしてもらえば?」となる。ただ、「桁が1つ違う見積もりが出てきた」とか、インボイス非対応、消費税の計算がおかしい。とか言う。

いや、今のシステム致命的に大ボロクソやんけ。その中のええとこだけピックアップして、欲しい機能モリモリにしてしかも要件も固まってないのに見積もりよこせってどないやねん

と思ったり思わなかったりします。
結局僕は、開発力なんて知れてる(というか100社一人で面倒見てて開発する気がない)ので、既存のシステムやソリューションをがっちゃんこするラクラクプログラムをインスタントに作るだけなんですが、よーわからん、クラウドなのにオンプレ開発してる?みたいなものよりは圧倒的に短納期で、それぞれが法制度に対応してアップデートしてくれるから、100分の1くらいのコストで構築できてしまいます。
システム屋としては儲からないと思います。でも僕の主は再生屋、業務再構築屋なので、コスパとダイパが基本。
ラストワンマイル解決するために10倍の工数と金額かけて、事務員全員不要にせんくても、3割くらいの時間は残って7割を他に避けるようにするだけでいいんじないの、と思うのです。
そういう意味で今回の金言は僕にはとても嬉しい内容でした。

人のモチベーションも同じでは

そんな中、人事の話です。
人事も最近は変わってきましたよね。
僕の顧客の会社はもちろんですが、「最低賃金」にベタベタに張り付いている企業だらけです。
昇給もボーナスも夢物語。毎回、時期になったらボーナスを匂わせて、支給の頃には雲隠れする経営者とかが通常運転です(汗

まあそんな中でもですね、やっぱり居るんです。「キーパーソン」が。
「いや、あんたこの会社じゃなかったら普通に倍はもらえるやろ」と思うんですが、まあ、「慣性」とは恐ろしいもんで、薄給でも辞める気がないんです。ここで思いますよね。
「人は何でモチベーションが維持されてるのか」
たちまちのうちに、ダニエルピンクの「モチベーション3.0」なんて本を思い出すのですが、モチベーションの源泉はどうやらお金ではないんですね。
そら、生活費には困ってるし子供つくれへんとか大学行かせれんとかいうんですが転職しないんです。多分、斡旋してもいかないです。
そらくらい、居心地、慣れの引力はものすごいんです。
赤字だったら空気もすげー悪いのに。

業務に人を合わせるな。人に業務を合わせろ

先日のセミナーと同じことかも知らない。
先日も徳島最大手企業の方と話しましたが、国立大学卒の人しか入れなかった会社で「未経験OK、初任給27万円保証」なんて言ってます。
中小企業がいまさら待遇や金額上げても無理です。
僕は再生をたくさんやってて思います。
給与と離職率の相関性が無い人は一定以上存在する。と。
やり甲斐と離職率の相関性が高い人がかなり多い。と。
案外、結果的に報酬も絡んで離職する人が多いけど、最初はやはり、ねぎらい、慣れ、やる気が折れたからという人が多いと思います。
だから、もしこれから離職を避けつつ、社員の確保をしようと思ったら、間違いなく取り掛からなければならないのは、「業務があるから人を当てる」ではなく、「人にフィットした業務内容にカスタマイズしていく、合わせていく」だと思います。
僕は、反復が嫌いです。
誰でもできることが嫌いです。
コピーやファックスを操作するのがなかなかできません。
ただ、計画書の作成や、難解なパズルを解くような業務は神がかってます。

ルーティンワークをこなしたらただのボロクソです。とにかく、ほっといてくれたらそれだけで機嫌がいいです。アホほど毎日働きます。

反対に、指示しなければ全く動かない人がいます。前と同じだから絶対聞かなくてもできるはずなのに、指示書がなければ何もしません。ただ、その指示を仕組み化したらずっと働いてくれてます。任せて後逸したり納期遅れなんてありません。連絡も、事前、事後、適宜やりとりします。

僕に、「やらなきゃいかんから」という業務をさせたら、チンパンジー以下です。
彼女に、「やらなきゃいかんから」といえば、神です。

なぜ好きなのか?

僕は、「なんで株式会社zenを投げ出さなかったんだろう」って思います。究極の飽き性なのに飽きていません。
また、「将来飽きるかもしれませんか?」と言われたら、「そらそうじゃろ」と答えると思います。
「なぜか飽きてないから、とりあえず今日までは良かったんじゃろな」としか思いません。
人は、好き嫌いがあります。
僕の友人は唐揚げが食べられません。
なんで?って聞くと、「トサカの形状が気に入らないから」だそうです。
粘って質問したら、「しかも足も恐竜みたいじゎんか」と言います。
唐揚げの状態になってる以上、形状は関係ないと思うし味も全く関係ない。フライドチキン味のスナックとかは大好きらしいです。
こいつ、どこかに消えちゃえばいいのに。そう思いますが、それくらい、好き嫌いって人間、わからないんですよ。自分自身でも、なぜ好きなのか、嫌いなのか。
だからもう堂々と進めませんか

僕の業務が嫌いな仕事を好きな人は神。あなたが嫌いな業務は他の、その業務が好きな人がやるから、みんなの好きと得意をしっかりと考えて、求人も昇給も、「いまのぼくら」に貢献できるかどうかを中心に組織を考えていく。
今の僕らに貢献できそうなスキルを磨く。
そんな、対話がしっかりできている組織に変わろうと努力することを。

そろそろ、しょうもない離職だらけの職場の話を聞くのに疲れてきそうです。
是非、何があっても辞めない組織を作りましょう。きっとその会社はモチベーション高く、どんな業種であっても、粗利率、粗利額がしっかりとれているでしょう。

経営者はみんな、役員室の壁ぶち壊して、みんなと同じ目線で汗かきましょう。
どんな時に笑顔で、どんな業務で嫌そうで、社員同士でどんな信頼関係を築いていて、どう自分が振る舞えばこの人らに貢献できるだろう。
その人が仕事ができるかできないかを、社外でぺちゃくちゃ言わずに、その人が能力を発揮出来てない部分の業務は、誰にハメたら相性良くて、また好きな業務を見極めて、他でやってる人から引っ張ってくる。その最適化だけで離職率も粗利率も全て向上します。
そんな会社と、僕は遊びたい

貢献度は何で決まるか?

富士山のてっぺんで水が欲しい時、いくらまでお金を払うでしょう?カップヌードルは?
僕は子供がいない。甥っ子に関心がなかったし弟もいないから、「おむつかえて」と言われたら、すげー困る。すげー困るから、もしも「やりましょか」と言って変わってもらえたら、神だと思うはず。
仕事も同じだと思う。
僕らが出来ない、会社の中でやらなければならないこと、社外に適用すれば価値として対価をいただけるもの、業務を行ってもらえたらすごく助かる。
結局、やってほしくないことは、他の誰かができる業務を、その業務に適性があるわけでもない人がやること
適性が何かわかってないけど、とりあえず業務を行わせて、失敗の経験を無駄に積ませること。
人間には確実に、他人が賞賛するかはおいといて(唐揚げのように)、適性がある。その適性、好きと得意に合わせたぎょうむをしてもらえたら、きっとそれはあなたの能力を発揮して、会社のあらゆる側面で貢献するだろう。背中から負のオーラや、当該人物が居ないときに周囲の人と悪口を言うことに一生懸命になることも無いでしょう。
貢献は、貢献度で決まるが、しかしその前に、貢献できるような業務にはめられてるかに依存する。
人の適性を見極めて、「ゲームせずに仕事しろ!」と同じ勢いで、「仕事ばっかりせずに頼むから休めよお前」って言えるような没頭っぷりの仕事。
きっとあるはずです。

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