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[小児科医ママが解説] 本当にミルクを足さなきゃダメ?体重は「1日○g」増えていればOKなの?

体重の増えが悪いから
ミルク足しましょう。

と、言われたとき。

本当に、ミルクが必要なのかな?

と、科学的な根拠に基づいて考えることができるようになる。

今回は、そんな記事です。

「赤ちゃんは、1日○g増えていればOK」という基準は、実は教科書によっても、バラバラ。


1日あたり20gしか増えていないから
ちょっと体重の伸びがイマイチですね。

1カ月健診や、3〜4カ月健診のときなどに、
こんなことを言われたことがあるかもしれません。

たとえば1月1日から2月1日までの間(31日間)に、
赤ちゃんの体重が600g増えていたとします。

この場合、600g ÷ 31日間=19.3g
ということで、
1日あたり 19.3g 増えた、と判断します。

しかし、赤ちゃんは絶対に「1日○g」増えていないといけない!
という数値は、教科書によってもバラバラ
なんです。
詳しくは過去noteにまとめています。

「1日20g」の増加は、別に、
健康な赤ちゃんの正常の範囲です。
としている教科書もたくさんあるのです。

「1日15g未満」は、受診の目安。


とはいえ、やはり「受診が必要だよ」という目安は気になるもの。

それは

生後6カ月未満の赤ちゃんで
1日あたり15gも増えていない

というのが基準です。

ミルク足さなきゃダメですよ!

と言われた時に、

本当にうちの子、
1日あたり15gも増えていない状態なのかな?

と、ちょっと医学的に考えられると、
より冷静に、今後の授乳スタイルを検討できると思います。

なお生後6カ月以後など、もう少し月齢が進んだ赤ちゃんであれば、
1日あたり10〜12gほどの増加でも、問題ない場合もあります。
こちらも詳しくは過去noteを参照ください。



体重チェックは、2週間〜1カ月に1回でOK。


医師から特別に指示されていない限りは、

生後1カ月健診のあと、
体重のチェックは1カ月に1回くらいで問題ないです。

どうしても心配なら、2週間に1回でも良いでしょう。

ベビースケールのレンタルなどもあるので、
授乳のたび、とか、毎日測定しているご家庭もあるかもしれません。

もちろんご負担でなければ毎日測ってもOKです。
が、ウンチやおしっこ、その時の飲みムラなどで、

あれ?減っちゃったじゃん。

ということも、当然あります。

赤ちゃんだってロボットじゃないんだから、
毎回絶対に100mL飲みます!
というわけじゃないですしね。

授乳のたびに絶対、体重測ってくださいね?
と指示されていない限りは、
毎回毎回、測定する意味は正直あまりないです。

健診で、問題ないよ!って言われたけど
ちょっと気になる。

それくらいなら2週間〜1カ月ごとに測定して、
日割りで計算した数字(つまり「1日あたり○g」)のほうが、
よほど参考になります。


いかがでしょうか。

赤ちゃん、ちゃんと成長してるかな?
おっぱいやミルク、足りてるかな?

毎日お世話をしていると、心配がつきないですよね。

少しでも明るい気持ちで、お子さんと向き合えるように。
医学的な根拠にもとづいた情報が「お守り」になれば、幸いです。


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