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サクラサク、サクラチル

4月も中旬にさしかかり、雨の影響もあり桜の花は散ってしまった地域が多いと思う。

あのきれいなピンクの花があと1年間おあずけかと思うと残念な気もするが、木々は緑が繁り始め、新たな季節へと続いていく。
当の桜も、花が散ると葉や実がつき新たな生命へ。
決して花が散ることを悲観することはないのだが、見た目の寂しさに悲観してしまうことがある。

さて話は変わって、受験の合格、不合格を知らせる合格電報。今では他の電信機器が流通したためあまり目にしなくなったが、
合格=「サクラサク」
不合格=「サクラチル」
と表す電報は、日本人が考え出した風流な世界の中にも時折残酷さを感じる部分がある。

「サクラチル」って悲観的な言葉のように感じるが、桜が一生を過ごすなかでは、当然のことで、新たな成長過程を迎えるむしろいいこと。
「サクラサク」と「サクラチル」って決して対義語ではないだろう。
桜にとって一番の致命傷は「ハナミキャクニ、エダオラレル」や「シキチゾウセイノタメ、バッサイサレル」だろう。

まあ、そんな言葉を電報で打たれても頭の中に「???」が浮かぶだけではあるのだが。

ただ、「サクラチル」をこう解釈するとしっくりくる。

受験では失敗し桜の花が散ったときのように心に寂しさが込み上げてくるが、これから一年、太陽光のような知識を取り入れるための葉をつけ、自分の自信になる実をつけることができれば、きっと来年「サクラサク」。

人生に失敗はつきもの。私も立ち直れないほどの失敗は経験したが、今はなんだかんだ充実した生活をしている。
これは自分自身の気持ちの切り替え、努力もあるが、周りの人の助けのおかげが大きいと思う。

桜が散ったその先に、枝を折られたり、伐採されず、太陽光のように暖かく見守ってくれる人がいる。
そのためには、まわりの人の枝を折ったりせず、暖かく見守って励ましてあげる。
そんな人間関係が、いつか自分の心の中の桜を咲かせてくれるのだろうと思います。


そしてまたサクラサク

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