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遥かなる君のもとへ

美しい月が


地面を照らしている



君は


この道の果てに


僕を待つ


幽玄な明かりと


舞い散る風花のような


桃色の羽たちが


勇気づけて


僕はゆっくりと


歩き出す


行く手は


茨の道


泥濘と


錆釘の散らばる悪路


今までの


死に瀕した記憶


末後の夢


川の向こうの君 


手を伸ばし


涙あふれ


指先も届かず


泣き崩れた日々


自分の意思で


終わらせねばならない



裸足で歩むと


足裏に血が滲み


痛みは脳裏をつんざく



電流の走る


感覚を無視しながら

 

一歩


また一歩


僕はゆくよ


遥かなる


君のもとへ


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