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政治学専攻。アイコンはこよみさんより。 https://dailyfeeling2003.blogspot.com

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    普段読んでいる本や記事、論文のコメントなんかを残していきたいと思います。たぶん本がメインです。

最近の記事

ミカサ・アッカーマンはヴェーネ・アンスバッハだったのだろうか、あるいは物語における反出生主義の位置づけについて

 2021年春、10年以上続いた『進撃の巨人』の連載が完結した。去る6月9日には最終巻となる34巻が刊行されたが、最終巻を知らせる各種広告への言及が行われた他、最終巻が出たことでネタバレ解禁ムードが出ていることもあり、話題になった。  この作品はある時期を期に、大きく転換していく。個人的にそうした転換点は二つあると思っている。一つはエレンたち調査兵団の一行が「グリシャの手記」を発見し、それを読むことで「島の外」を発見することだ(単行本21-22巻)。  早くから島の外の世

    • 彼女たちにとっての家族と人生 ――「ミネルヴァ論」序章・続

       前回からの続き。  ミネルヴァについて論じる前に家族について論じる理由は、端的に言えばこのゲームの物語の真のテーマが異なる家族間におけるイデオロギー闘争だからである。そして、ミネルヴァもまた、ヴェーネたちが運命を駆けて戦う世界の命運に対して、外部から重要な関わりを持っている。  ミネルヴァはフェジテにおける主要国家と言ってもいい天使国家フェジテの盟主(見習い)であり、フェジテ、そしてセラパーソンを創造したキャサリン・リオとベネディクタ・フェジテの末裔だからである。直接的

      • コミットメントする新米女王陛下 ――「ミネルヴァ論」序章

        私は動いていたいのよ。 この運命に、この手で関与したいのよ。  2014年5月にヴェーネ・アンスバッハの背負った運命の重さについて論じた「ヴェーネ論」をネットに発表した。そのあとはしばらく、『Seraphic Blue』におけるミネルヴァ・フェジテのポジショニング、あるいは立ち位置の定まらなさについて考えていた。「ヴェーネ論」の終盤でも触れたことだが、ヴェーネやレイク、そしてユアンを含めたセラフィックブルーたる運命の天使一族と比較すると、ミネルヴァの置かれた立ち位置はせいぜ

        • 【Daily Reading】2014年5月 part 2

          ・浅田彰×東浩紀(2014)「『フクシマ』は思想的課題になりうるか」(『新潮』2014年6月号、新潮社)  http://www.amazon.co.jp/dp/B00JRE3PLQ  3.11と想像力の問題が中心的な話題。  傷つけ合わないコミュニケーションなんてコミュニケーションじゃないよね、というところ意外はほとんどかみ合っていないところも面白かったが、それは単に世代の差というよりも関西と関東の差でもあるかもしれないと感じた。  3.11が浮き彫りにしたのは「東日本」

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        ミカサ・アッカーマンはヴェーネ・アンスバッハだったのだろうか、あるいは物語における反出生主義の位置づけについて

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          【Daily Reading】2014年5月 part 1

          ・『GRANTA JAPAN with 早稲田文学 01』(2014、早川書房) http://www.amazon.co.jp/dp/4152094494/  読書メーターで感想をいくつかちら見したが、文芸誌のわりにはかなりしゃれて作られていた。たとえば3人の写真家の写真に独立したページを割いているが、、小説→写真→小説という流れの中でもそれほど逸脱した感はないのは全体的にスタイリッシュに作られているせいだろうと思う。『MONKEY』を意識しているのかもしれない。  

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          【Daily Reading】2014年5月 part 1

          【詩】Midnight Snowy Dance

          (画像はhttp://www.flickr.com/photos/blmiers2/6717226759/in/set-72157628062948864/ より。撮影者はBarbara、改変なし) しんしんと降っていたはずの雪が いつのまにやら視界を覆うほどになり 真っ暗な夜の気配を 支配せんと企んでいるそれは わたしを凍えさせるには十分すぎて この夜が早く明ければいいのにと空を呪う これは暴力か拷問か 苦しい冷たい悲しいを何度となくつぶやいても この言葉は届かない 届

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          【詩】Midnight Snowy Dance

          Seraphic Blueはポストモダニズム的セカイ系作品か?

           今年の5月15日に公開からちょうど10年を迎えるフリーゲーム『Seraphic Blue』についての、論考とエッセイの中間のような文章です。 *****************  昨年病により夭折した三浦玲一が文芸誌『文学界』2013年7月号に寄せた「村上春樹とポストモダン・ジャパン ――リベラル・グローバリズムのセカイ」(2014年4月に彩流社から単行本化された『村上春樹とポストモダン・ジャパン グローバル時代の文化と文学』に所収)によると、90年代アメリカのディザス

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          もう一段新しい音楽への招待 ――芳川よしの「Yumematsu Glider feat. Yuzusa」(2014)

          芳川よしのの音楽を最初に聴いたのは2010年の秋で、ネットレーベルのMaltine recorsが最初に出したコンピCD(だったと思う)に収録されていた「Night Stars Dance」だった。この曲を大学のある講義(ひたすら実験的な電子音楽を流して解説するという授業だった)で聴き、そもそもマルチネの存在をここでようやく知って今に至るわけだが、芳川よしのはこの3年半もの間に新しい試みを常に試みている。そして彼がUltrapopと名付けて送り出した楽曲の一つがこの曲だ。Ultrapopとはそもそも何なのかはとりあえず脇に置くとして、少なくとも「Night Stars Dance」やその後にマルチネから発表したいくつかの曲のように、クラブでガンガン流れているような曲ではなさそうだということがこの曲を聴いて感じたことの一つだ。芳川よしのはこういう曲を作る人だったっけと思ったが、逆にいまの芳川よしのはこういう曲を作れるようになったのだと肯定的に解すほうがきっといい。もう一段、音楽の幅を広げたのは確かだ。しっとりとかわいらしく、だが力強くもあるYuzusaの歌声は語りかけるように歌う。透明な声は、だが儚くはない。

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          透き通る美声と、ピアノのものかなしさ ――Akira Kosemura「虹の彼方 feat. lasah」(2013)

          2013年11月にシングルとしてリリースした楽曲のMV。 http://schole.shop-pro.jp/?pid=65328231  lasahというニコニコ出身の歌い手のことは知っていて、なんとなく聴いてみようかと思い聴いてみたらドカンとやられた感じの一曲。ニコニコの歌い手らしいかわいらしさとかうまく似せようとした声ではなく、はじめからわたしの声はこうであると個性を明確にしているところがそのクオリティの高さと相まって一線を画している。そのゆえんについては、この動画を見たあとでlashaのbiographyを調べて納得した。 曲を作ったAkira KosemuraはSCHOLEというレーベルを主宰するピアニストであり、作曲家、演奏家とでも言えばいいのかな。85年生まれとまだ若いがゼロ年代後半から方々で活躍しているらしい。あとで気づいたがやなぎなぎのファーストアルバムに入っている「トランスルーセント」の作曲は彼だったようだ。彼のインストの曲をようつべでいくつか聴いてみたが、歌ものは歌ものとしてきちんと整えて作ってきているところがらしさだろうと思う。歌がない場合の自由度とは違う音楽の自由を教えてくれるような、そんな感じ。鳴っている音は多彩で、lasahの高くささやくような声を後ろからしっかりと支えているのが心強い。間奏で鳴り響くピアノがものかなしさは、「虹の彼方」が彩る世界のはかなさの象徴でもあるのだろう。 終止幻想的に進行していくMVはどこかにあるかもしれない「彼方」まで本当に連れていってくれそうだ。7分を超える長尺だが、最後までじっくりと聴き入ることができる。

          透き通る美声と、ピアノのものかなしさ ――Akira Kosemura「虹の彼方 feat. lasah」(2013)

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          読んだものとか見たものとか聴いたものについて軽くコメントしていく感じの運用にしようかな。 ついったーと変わらんと言われそうだが、こっちのほうが字数的には自由な分やりやすいりついったほど流れていかないので反応がもらいやすい。かも。どうかね。とりあえずやってみてからだが。

          読んだものとか見たものとか聴いたものについて軽くコメントしていく感じの運用にしようかな。 ついったーと変わらんと言われそうだが、こっちのほうが字数的には自由な分やりやすいりついったほど流れていかないので反応がもらいやすい。かも。どうかね。とりあえずやってみてからだが。

          ちょっとずつnote人口増えてきたっぽいですね。  この前みたく、短歌はここに書いていくことにする。

          ちょっとずつnote人口増えてきたっぽいですね。  この前みたく、短歌はここに書いていくことにする。

          クリックをポチポチ押してはじめても先のことなどゆくえしらずね 早起きとラジオは相性いいかもねヘッドフォン伝う朝のクラムボン 書いてから何度も何度も読み返しまだちぐはぐなはじめての短歌 #バニ短歌

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          とりあえず登録してみたが、たんぶらーの拡張という感じかね。  埋もれてる文章を放出したりする、かも。

          とりあえず登録してみたが、たんぶらーの拡張という感じかね。  埋もれてる文章を放出したりする、かも。